エコキュートの電気代を安くする方法

エコキュートの節電方法4選+12の裏技。年間5千円も節約?

お使いのエコキュートの電気代、もしかすると年間5千円近く損しているかも!?エコキュートの設定を見直す事で節電できる4つの方法や、普段の心がけで無駄な電気代、水道代を節約する方法など今日からできる節電方法をご紹介。

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エコキュートの節電方法4選+12の裏技。年間5千円も節約?

目次

はじめにエコキュートの平均電気代をチェック!

エコキュートの節約・節電方法を見ていく前に、まずはご自宅のエコキュートの電気代が、都道府県別の平均と比べて高いのかどうかを判断していきましょう。

都道府県別のエコキュート平均電気代

エコキュートの電気代は、水道水の給水温度やお湯の使用量、地域ごとの電気代などによって変わります。特に「給水温度」が低い(水が冷たい)ほどお湯を使用する量が増えるため、電気代も高くなります。

このように地域の気候や、エコキュートの電気代も電力会社ごとに異なります。ここでは、電力会社ごとのエコキュートの目安の平均電気代をご紹介します。

エコキュート平均電気代(都道府県別)

  • 北海道電力エリア 1ヶ月:2,700円/1年:32,400円
  • 東北電力エリア 1ヶ月:1,800円円/1年:21,600円
  • 北陸電力エリア 1ヶ月:1,700円円/1年:20,400円
  • 東京電力エリア 1ヶ月:2,000円円/1年:24,000円
  • 中部電力エリア 1ヶ月:2,000円円/1年:24,000円
  • 関西電力エリア 1ヶ月:1,700円円/1年:20,400円
  • 中国電力エリア 1ヶ月:1,900円円/1年:22,800円
  • 四国電力エリア 1ヶ月:2,200円円/1年:26,400円
  • 九州電力エリア 1ヶ月:1,500円円/1年:18,000円
  • 沖縄電力エリア 1ヶ月:900円/1年:10,800円

※上記の電気代は税込み価格です。

出典:パナソニック|エコキュートのランニングコスト

     

【節電方法1】タンクの設定温度を下げて節約

エコキュートの電気代を節約・節電するうえで重要なのが、貯湯タンク内のお湯の沸き上げ温度です。

エコキュートから送られてくるお湯は、貯湯タンク内の熱湯に水を混ぜて温度調整されて給湯されています。夏場は水道水自体の温度が高くなりますので、貯湯タンク内のお湯が高温の場合、温度を下げるために沢山の水が必要になる反面、お湯はあまり消費されずに余ってしまう場合があります。これは電気代の無駄です。

こうした無駄は、あらかじめ貯湯タンク内の沸き上げ設定温度を65度程度の低温にすることで防ぐことができます。温度に加えて、沸き上げるお湯の量を「少なめ」にしておくことで、さらなる電気代の節約に繋がります。

貯湯タンクの設定温度を下げるには「運転モード」を変更する

貯湯タンク内の沸き上げ温度を低くしたり、沸き上げるお湯の量を少なめにするには、エコキュートの運転モードを『節約モード』に変更する必要があります。

エコキュート主要メーカーの節約モード

  • 三菱電機:おまかせ/沸き上げ温度:約65~85度
    過去2週間に使用した湯量を自動学習し、無駄が出ない最適なお湯の量を自動で判断し沸き上げてくれます。
  • 日立:おまかせ節約/沸き上げ温度:約65~90度
    過去7日間の平均使用量に応じて、お湯の余りが少なくなるように沸き上げてくれます。
  • パナソニック:おまかせ節約/沸き上げ温度:約65~80度
    ご家庭ごとのお湯使用量に合わせて、沸き上げるお湯の量を調整してくれます。

その他メーカー別のエコキュート節約モード

  • コロナ:おまかせ省エネ
  • ダイキン:おまかせモード
  • 東芝:おまかせ
  • 長州産業:おまかせ-少なめ
  • タカラスタンダード:おまかせ-節約
  • ハウステック:おまかせ節約

節約モードを使う際は「お湯切れ」に注意!

『節約モード』はエコキュートが沸き上げる湯量や温度を抑えることで、無駄なく電気代を節約・節電することができる反面、冬場などお湯の使用量が上がった時にお湯切れを起こす場合があります。お湯切れが発生してしまうと、日中の割高な電気代で『沸き増し』を行う必要があります。そのため、頻繁にお湯切れを起こすようだと、逆に不効率になり電気代も無駄にかかってしまいます。

『節約モード』でお湯切れが頻繁に起こる場合は、『多め』や『おまかせ多め』など、湯切れしにくい量のお湯を沸き上げてくれる運転モードを選ぶようにしましょう。

>>10年近く使用したエコキュートは買い替えが一番の「節約・節電」に?!



        

【節電方法2】給湯温度はなるべく低めに

給湯温度はなるべく低めに設定すると、節約・節電につながります。
特に食器洗いや洗顔のときは、設定温度を低くすることで、使用するお湯の量を減らすことができます。
ダイキン工業の資料では、給湯温度を2℃低く設定すると、1カ月あたり約50~150円の節電になるとのデータもあります。

50℃程度の高温のお湯を、混合水栓でまぜて使うと節約になると一部のネット記事でありますが、水圧を上げる目的では有効ですが、そもそもエコキュート側の混合弁で設定された温度に混合させてくるため、温度を上げるコトは節約につながるとは考えにくいです。
また、50℃だとヤケドのリスクがあるので、おすすめできません。

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【節電方法3】沸き上げ時間を「深夜時間のみ」にして節約

エコキュートは、基本的に電気代がお得な深夜時間に沸き上げを行う設定になっています。その状態だけでも十分にお得なのですが、より電気代を節約・節電するために、日中などに自動でお湯切れを防止する「湯切れ防止」機能をオフにしましょう。

「湯切れ防止」機能をオフにすることで、日中は沸き上げを行わなくなりますので、完全に電気代が安い深夜時間帯のみの沸き上げになります。

各メーカーの「湯切れ防止」機能の名称

  • 三菱電機:湯切れ防止わき増し
  • 日立:湯切れ防止
  • パナソニック:湯切れ沸き増し
  • 東芝:湯切れ防止制御
  • ダイキン:「おまかせ運転」時、自動で実施
  • コロナ:「おまかせ省エネ/おまかせモード」時、自動で実施

なお、「湯切れ防止」機能はメーカー・機種によって搭載されていなかったり、オフにすることができない場合もありますので、詳しくは説明書をご覧ください。

※「湯切れ防止」機能をオフにした場合、お湯切れ時は手動で「沸き増し」操作を行う必要があります。

エコキュートの深夜沸き上げ時間が電力会社とマッチしていないと損?!

エコキュートの深夜時間帯で、もう一つ確認して頂きたいのが、エコキュートと電力会社の深夜時間帯が合っているかどうかです。あまり知られていませんが、電力会社や契約プランによって深夜時間帯の開始/終了時刻に違いがあります。

  • パターン1:夜23時~朝7時
  • パターン2:夜22時~朝6時

ご契約中の電力プランとエコキュートの深夜時間帯がズレていると、割高な電気代で一時間エコキュートを動かしていることになったり、一時間長く保温する必要が発生することで自然放熱によるロスが起こる懸念が考えられます。

「不自然に電気代が高い」と思っている人は、ご契約中の電力プランと、エコキュートで設定している深夜時間帯が合致しているか、必ず一度確認してみましょう。なお、エコキュートの「深夜のみ」の初期設定は「夜23時~朝7時」です。

エコキュート沸き上げ開始は何時から?

上記でエコキュートの沸き上げを夜23時あるいは夜22時から行う設定を紹介しました。

しかし、エコキュートをこうした深夜時間帯に沸き上げる設定にしていたとしても、エコキュートは実際に夜23時(夜22時)から沸き上げを開始するわけではありません。その理由は、夜23時に全ての家庭のエコキュートが一斉に沸き上げをはじめると、電気の使用量が極端に増えてしまうためです。

電気の使われすぎを防ぐため、エコキュートは指定された沸き上げにかかる時間(朝7時or6時)に間に合うように、沸き上げを開始しています。たとえば、お湯が割と残っていて、100L程度沸かすだけですむ場合は、機種や季節にもよりますが、朝5時くらいから沸き上げを開始して、朝7時までに満タンにしています。

そのため、エコキュートの沸き上げ指定時間よりも前、たとえば5時くらいにシャワーなどでお湯を使用すると、沸き上げ指定時間の7時(6時)に貯湯タンクは満タンになっていない場合もありますので、注意しましょう。

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【節電方法4】「ピークカット設定」を活用して電気代を節約

現在、各電力会社のピークシフトプランへ加入されているご家庭では、エコキュートの『ピークカット設定』を活用することにより、活用していない場合にくらべて多くの電気代を節約できる可能性があります。

電力会社のピークシフトプランとは

ピークシフトプランとは、夏場など電力の使用時間帯が集中することを避けるため、時間帯によって電気料金が変更になる電力プランです。

東京電力のピークシフトプランを例にとると、以下のように約4倍程度も料金が異なります。

  • 夜間時間帯の電気料金:15円12銭/1kWh
  • ピーク時間の電気料金:44円78銭/1kWh

※1kWh……kWhは「キロワットアワー」または「キロワット時」と読み、1kWhは1kW(1000W)の家電を1時間使用したときの消費電力量です。

エコキュート『ピークシフト設定』とは

エコキュートに搭載されている『ピークシフト設定』は、まさにピークシフトプランに対応した機能で、設定したピーク時間帯はお湯量が減っても自動沸き増しを行わなくなります。そのため、「電気代が高い時間帯に沸き増しをしてしまう」といった電気代の無駄が起こりにくくなります。

もしピークシフトプランへ加入しているのであれば、エコキュートの『ピークシフト設定』が正しく設定されているかどうか、一度確認してみましょう。

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裏技?簡単にできる12のエコキュート電気代節約術

「エコキュートの電気代が高いので節約したいけれど、すこし難しそう・・・。」

こんなふうに思って、エコキュートの節電に踏み切れていない人も、案外多いのではないでしょうか。

ここでは、意外と簡単にできるエコキュートの電気代節約術をご紹介していきます。

『沸き上げ休止モード』を活用してエコキュートの電気代を節約・節電する

長期間お湯を使わない場合は、エコキュートの沸き上げを休止する『沸き上げ休止モード』を活用しましょう。旅行などで2泊以上お湯を使用しない場合に設定しておくことで、無駄な電気代を節約・節電することができます。

沸き上げ休止モードの操作方法

  1. 【メニュー/戻る】ボタンを押します。
  2. 【▼▲】の矢印ボタンで『沸き上げ休止』を選び、【決定】ボタンを押します。
  3. 【▼▲】の矢印ボタンで、次回お湯を使用する日(帰宅日)を、2日後~30日後の範囲で設定します。
  4. 【決定】ボタンを押して完了です。
  5. 帰宅日を変更したい場合は【メニュー/戻る】ボタンを2回押し、手順3の要領で変更してください。
  6. 沸き上げ休止モードを解除したい場合は、【メニュー/戻る】ボタンを押し、【決定】ボタンを押します。

※上記はダイキン製エコキュートの場合の操作方法です。その他メーカーのエコキュートをお使いの場合は、取扱説明書などをご覧ください。

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お湯の使用量に合わせて「昼間の自動沸き増し」を停止する

外出などでその日にもうお湯を使わないことがわかっている場合は、エコキュートが昼間に行っている自動沸き増しを手動で停止することで、無駄な電気代を削減することができます。「昼間の自動沸き増し」を停止すると、エコキュートは夜間までお湯の沸き増しを行わなくなります。

「昼間の自動沸き増し」の停止方法(台所リモコン)

  1. 昼間の時間帯に、【昼間休止】ボタンを押します。
  2. 「23時までタンクの沸き上げを休止します」といったメッセージが表示されます。(夜間時間帯は電力会社との契約によって異なります。)
  3. 解除したい場合は、再度【昼間休止】ボタンを押します。

「昼間の自動沸き増し」の停止方法(浴室リモコン)

  1. 昼間の時間帯に、【メニュー/戻る】ボタンを押します。
  2. 【▼▲】の矢印ボタンで『タンク昼間休止』を選び、【決定】ボタンを押します。
  3. 【決定】ボタンを押すと、「23時までタンクの沸き上げを休止します」といったメッセージが表示されます。(夜間時間帯は電力会社との契約によって異なります。)
  4. 解除したい場合は、【メニュー/戻る】ボタンを押して『タンク昼間休止』を選び、【決定】ボタンを2回押します。

※上記はダイキン製エコキュートの場合の操作方法です。その他メーカーのエコキュートをお使いの場合は、取扱説明書などをご覧ください。

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お風呂のお湯を温める時は「追い焚き」より「高温たし湯」

お風呂がぬるいと感じた時は、「追い焚き」で温めるより「高温たし湯」のほうが電気代の節約につながります。

その理由は「高温たし湯」と「追い焚き」の仕組みの違いにあります。

「高温たし湯」がタンク内の熱いお湯をそのまま浴槽に送るのに対し、「追い焚き」は浴槽内のお湯を貯湯タンクの熱交換器に戻し、貯湯タンク内の熱湯の熱を利用して温め直します。そのため、「高温たし湯」では貯湯タンク内の温度は下がりませんが、「追い焚き」では貯湯タンク内の温度が下がってしまうため余計に電気代がかかってしまいます。

また、「高温たし湯」はぬるいお湯を少し減らして熱いお湯と混ぜるため、お湯を循環させる「追い焚き」よりも水道代は高くなってしまいますが、水道代よりも電気代のほうが高いので、「追い焚き」よりも「高温たし湯」のほうが経済的という結論になります。

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前日の残り湯を沸かし直す時は「追い焚き」より「ふろ自動運転」

前日の残り湯を沸かし直す場合は、「追い焚き」を行うよりも「ふろ自動運転」を行ったほうが電気代の節約につながります。残り湯をそのまま沸かし直す場合、電気代が高い昼間の運転が多くなるため、「ふろ自動運転」した場合より電気代が高くなってしまいます。

このとき「ふろ自動運転」は、風呂接続アダプター(循環口)が水面に出ない程度までお湯を減らしたあと行ってください。

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シャワーを使用中に出しっぱなしにしない

基本的なことですが、シャワー中に頭を洗っている時などは、コマメにシャワーを止めることで節電につながります。

なお、エコキュートの給湯時間を毎日30分節約した場合、1ヶ月で約400円、1年間で約5,000円の節電に繋がります。
※三菱電機SRT-S374Uの場合

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浴槽に溜めるお湯を多くしすぎない

エコキュートでお風呂を溜めるとき、無駄に多く溜めていないか見直してみましょう。湯船に浸かってお湯が流れるくらいだと、お湯が多すぎます。適切な量のお湯にすることで、電気代の節約につながります。

なお、エコキュートの給湯時間を毎日30分節約した場合、1ヶ月で約400円、1年間で約5,000円の節電に繋がります。
※三菱電機SRT-S374Uの場合

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家族が多い場合、入浴はできるだけ時間を空けず行う

家族が多い場合、できるだけ間隔を空けずにお風呂へ入浴することで、保温する時間が短くなり電気代の節約につながります。

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お風呂を上がったあとは、浴槽にフタをする

お風呂から出るときは、保温のために必ず浴槽へフタをすることを心がけましょう。フタをしないと、お湯の熱が逃げるため、保温に余計な電力を使ってしまうことになります。
特に家族が続けて入浴する場合、保温タイプの浴槽と断熱フタを併用するコトで、追い炊きの回数を必然的に減らし、節約効果は大きくなります。お風呂のリフォームなどのタイミングでは高断熱浴槽+断熱フタのセットがおすすめです。

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洗顔や食器洗い時の給湯温度を下げる

洗顔や食器洗いなどあまり熱いお湯が必要でないときは、エコキュートの給湯温度を下げることで電気代の節約につながります。

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ヒートポンプユニットの周りに障害物を置かない

ヒートポンプユニットは大気の熱をとりこんでお湯を作っています。そのためヒートポンプユニットの周囲に物などを置いておくと障害物になり、ヒートポンプユニットの稼働効率が下がってしまう場合がありますので注意しましょう。

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エコキュートのリモコン表示を消灯する

エコキュートのリモコンは、表示しているとわずかではありますが電力を消費します。リモコンの表示を消灯させることで、その分の電力を節約することができます。

リモコンの表示は、【運転 入/切】ボタンを押すことで消灯させることができます。

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日々の電気使用量を電気家計簿につける

生活費と同じように、日々の電気代を家計簿につけることで、電気代を節約・節電する意識も高まるかもしれません。

東京電力の「でんき家計簿」や、関西電力の「はぴeみる電」など、電力会社ごとに電気代の記帳を手助けするサービスを行っている場合もありますので、電気代を節約・節電するためにはじめてみてはいかがでしょうか。

>>10年近く使用したエコキュートは買い替えが一番の「節約・節電」に?!



エコキュートの沸き上げにかかる時間(メーカー別)

冬場などお湯を沢山つかう時期は、エコキュートがお湯切れを起こしやすく、昼間にエコキュートで沸き上げ操作をしたり、沸き増しする機会が増えますよね。

そんなエコキュートの沸き上げにかかる時間は、メーカーごとに異なります。ここでは、三菱電機と日立エコキュートを例に、どのくらいの時間で沸き上げか完了するのかや、お風呂に入るためにはどの程度の時間沸き上げを行えば良いのかを解説します。

三菱エコキュートの沸き上げにかかる時間目安

三菱エコキュートの場合、沸き上げ操作を行った後、1時間に約40~60Lの熱いお湯を沸き上げます。そのため、貯湯タンクのお湯残量や外気温などにもよりますが、貯湯タンクが一杯になるまで約7~8時間程度かかるでしょう。

また、一般家庭の浴そう(160~200L)を一杯にするには、リモコンの残湯量表示が2~3目盛ほど必要です。エコキュートが沸き上げ中であっても、沸き終えたお湯は使用することが可能です。

日立エコキュートの沸き上げにかかる時間目安

日立エコキュートの場合、1時間の沸き上げで約120L(冬場)~240L(夏場)のお湯(約40度)を沸かすことができます。ただし、外気温や水温などの条件により、沸き上げ湯量は変動する場合があります。

また、一般家庭の浴そう(160~200L)を一杯にするには、冬場以外であればおよそ1時間、冬場なら約2時間程度の沸き増しで一杯にすることができるでしょう。

パナソニック製エコキュートの沸き上げにかかる時間目安

パナソニック製エコキュートの場合、1時間の沸き上げで約42度のお湯を約100L沸かすことができます。ただし、外気温や水温などの条件により、沸き上げ湯量は変動する場合があります。

また、一般家庭の浴そう(160~200L)であれば、約2時間程度の沸き増しで一杯にすることができるでしょう。

ダイキン製エコキュートの沸き上げにかかる時間目安

460Lのダイキン製エコキュートの場合、冬期に1時間の沸き上げで約80度のお湯を約70L沸かすことができます(370Lの場合は50L)。ただし、外気温や水温などの条件により、沸き上げ湯量は変動する場合があります。

また、お湯は薄めて使いますので、一般家庭の浴そう(160~200L)であれば、約2時間程度の沸き増しで一杯にすることができるでしょう。

コロナ製エコキュートの沸き上げにかかる時間目安

コロナ製エコキュートの場合、1~3時間の沸き上げで、それぞれ以下の湯量を沸き上げることができます。ただし、外気温や水温などの条件により、沸き上げ湯量は変動する場合があります。

  • 湯増し1時間:シャワー約10分
  • 湯増し2時間:湯張り1回分(約200L)
  • 湯増し3時間:湯張り1回分+シャワー約10分

東芝エコキュートの沸き上げにかかる時間目安

東芝エコキュートの場合、1時間の沸き上げで約60Lのお湯(約60度以上)を沸かすことができます。ただし、外気温や水温などの条件により、沸き上げ湯量は変動する場合があります。

また、実際にお湯を使用するためには、1時間半程度沸き上げを行うことでお湯はりなどが可能になります。

エコキュートが沸き上げしない場合は故障かも?

エコキュートの沸き上げにかかる時間はメーカーごとに異なりますが、上記でご紹介した時間が大体の目安となっています。

お使いのエコキュートが沸き上げしない場合や、沸き上げ時間が上記で紹介した時間よりも異常に長い場合は、エコキュートが故障している可能性が考えられます。

エコキュートで沸き上げができない原因や対処法については、以下の記事でメーカー別に詳しく解説しています。





10年近く使用したエコキュートは買い替えが一番の「節約・節電」に?!

10年前の機種と比べて節電・節約性能が大幅アップ

エコキュートは1度買うとなかなか買い換えることはないと思いますが、もし使用しているエコキュートが10年以上まえの機種であれば、最新エコキュートに交換することで電気代を大幅に節約できる可能性があります。

「エコナビ」なら保温時の電気代を最大約35%省エネ

例えばパナソニックの「エコナビ」は、2009年秋にはじめてパナソニックの家電に搭載され、2008年以前に発売されたエコキュートには搭載されていません。

「エコナビ」は、ふろ保温時の電気代を最大で約35%省エネしてくれます。つまり、「エコナビ」が搭載されていない古いエコキュートの場合、「エコナビ」が搭載された最新エコキュートと比べると、ふろ保温時の電気代が最大で約35%も余計にかかってしまうことになります。

省エネ性能の基準値も10年前の機種より最大16%向上

また、省エネ性能の基準となる数値である「年間給湯効率(APF)」も、2008年当時のエコキュートと最新エコキュートを比べてみると、最大で16%向上しています。古いエコキュートを使用し続けるのは、それだけで損をしている可能性があります。

以下のリンク先では、各メーカーの最新エコキュートに搭載されている省エネ機能をご紹介しています。

>>三菱エコキュートの省エネ機能は「かしこいわき上げ制御」

>>日立エコキュートの省エネ機能は「ウレタンク」

>>パナソニック製エコキュートの省エネ機能は「エコナビ」

>>ダイキン製エコキュートの省エネ機能は「エコ確認」

>>コロナ製エコキュートはES制御で高効率を実現

10年近く使用したエコキュートは故障が発生しやすい

エコキュートの寿命は10~15年と言われています。そのため、使用年数が10年近くになるエコキュートは、故障が発生する可能性も高くなります。

また、故障後に修理しても、2~3年ですぐまた別の箇所が故障ということが繰り返し起こる可能性も高くなります。

いつ壊れるかと不安になりながら古いエコキュートを使い続けるよりも、最新のエコキュートに買い換えてしまったほうが、結果的に見ると安くすむ場合もあります。

10年以上たったエコキュートは部品が無いので修理できない場合も

使用を始めてから10年ちかくが経過したエコキュートは、修理を行うときに交換する部品の在庫がメーカーに無く、修理を行えない可能性があります。このような場合は、新しいエコキュートに買い換えるしか方法がありません。

保証期間が過ぎたエコキュートの修理費用は10万円を超える場合も

エコキュートは、延長保証に加入していたとしても、保証期間は最長で10年間です。

そのため、10年以上使用したエコキュートは保証期間が切れているので、修理費用はすべて有料になってしまいます。修理料金は故障箇所や内容によって異なりますが、高いと10万円をこえてしまう場合もあります。

買い替えるエコキュートは故障する前にしっかり選ぶのが重要

エコキュートの故障は突然発生し、お湯が出ないなどの故障内容の場合は、お風呂にも入れなくなってしまいます。そして、故障が発生したとき、多くの人がまず真っ先に考えることは「お風呂に入れるようにしたい」ということです。

故障時ほど余裕が無くなり損しやすくなる

そのため、修理が不可能でエコキュートを買い替えるしかない場合でも、買い替えるエコキュートの機能や相場を細かく調べたり考える余裕がなく、修理業者から提案された割高な機種を価格交渉もしないまま購入してしまったり、エコキュートは割高だけれども最短で設置が可能なインターネット業者で購入してしまうなど、結果的に割高になってしまう場合が非常に多いです。

ポイントは「故障前」の買い替え

こうした状況を防ぐためには、エコキュートが故障する前にしっかりと買い替え用エコキュートを選んでおき、使用年数が10年に近づいた場合は、故障する前に買い替えを行っておくのが重要でしょう。新しいエコキュートに買い替えることで、省エネ性能がアップするだけでなく、購入時に機能や価格を吟味できるので、結果的に割安になる場合もあります。

エコキュートの買い替えに関するポイントや注意点など、詳しくは以下の記事をご覧ください。



メーカー別!最新エコキュートの省エネ機能

ここでは、各メーカーごとの最新エコキュートに搭載されている省エネ機能をご紹介していきます。

三菱エコキュートの省エネ機能は「かしこいわき上げ制御」

三菱電機エコキュートの「かしこいわき上げ制御」は、過去2週間分のお湯の平均使用量を学習し、電気代の安い夜間にお湯を沸き上げ、足りなくなった場合だけ昼間にお湯を沸き増しします。これにより、「お湯の沸かし過ぎ」を防ぐことができ、光熱費の節約につながります。

その他、三菱の最新エコキュートに搭載されている「バブルお掃除」や「ホットあわー」などの便利・快適機能の紹介は、こちらの記事をご覧ください。

また、エコキュートの買い替えをご検討の場合は、こちらの記事を参考にしてください。



日立エコキュートの省エネ機能は「ウレタンク」

日立エコキュートの「ウレタンク」は、従来の発泡スチロールよりも断熱性に優れたウレタンフォームを採用。さらに貯湯タンクの隙間にウレタンフォームを充填することで、従来の発泡スチロールを使用した日立エコキュートよりも、お湯を冷めにくくすることに成功しました。

90度に沸き上げ運転後の貯湯タンクの温度変化で比べてみると、従来の発泡スチロールを使用した日立エコキュートの場合は12時間で85度(-5度)まで落ちていたところを、「ウレタンク」採用の日立エコキュートの場合は87.5度(-2.5度)で抑えることができています。この結果、従来のエコキュートに比べて保温や再度の沸き上げにかかる電気代が減り、省エネ効果が期待できます。

その他、日立の最新エコキュートに搭載されている「パワフルシャワー」や「ナイアガラ倍速湯はり」などの便利・快適機能の紹介は、こちらの記事をご覧ください。

また、エコキュートの買い替えをご検討の場合は、こちらの記事を参考にしてください。



パナソニック製エコキュートの省エネ機能は「AIエコナビ」

パナソニック製エコキュートの「AIエコナビ」は、業界初「ひとセンサー」と「湯温学習制御」によって、ふろ保温時の電気代を最大約35%省エネすることに成功しました。

ひとセンサー

パナソニック製エコキュートの「ひとセンサー」は業界初となる機能で、人が浴室へ入室したことを感知して、設定温度までお風呂を温めてくれます。これにより、人が入浴していないときは無駄なふろ自動保温を行わないので、エネルギー消費を抑えることができます。

湯温学習制御

エコキュートがお湯の冷め方を学習し、人が浴室に居ないときの湯温チェック回数を減らすことができます。これにより、省エネ性が向上しました。

その他、パナソニックの最新エコキュートに搭載されている「温浴セレクト」や「酸素入浴機能」などの便利・快適機能の紹介は、こちらの記事をご覧ください。

また、エコキュートの買い替えをご検討の場合は、こちらの記事を参考にしてください。



ダイキン製エコキュートの省エネ機能は「エコ確認」

ダイキン製エコキュートの「エコ確認」は、お湯の出しっぱなしや保温の切り忘れなど、気付きにくいお風呂の無駄をアドバイスしてくれます。この「エコ確認」からの節約アドバイスは、リモコンの液晶画面に表示されます。

その他、ダイキン製エコキュートの機能について詳しくは、以下の記事をご覧ください。

エコキュートの買い替えをご検討の場合は、こちらの記事を参考にしてください。



東芝製エコキュートは早起き設定・昼間の自動沸き増し停止

東芝は、朝の沸き上げ時間を1時間早める設定ができます。これは、早朝の電力ピークカットや、太陽光発電と組み合わせる場合に、発電した電気を有効活用するためです。
また、お湯が足りなくなった時の自動沸き増し運転対応で、「当日のみ」「毎日」の2パターンで設定できます。これは例えば来客があった時に「当日のみ」の設定をしておくことで、必要時のみの沸き増し設定で、毎日の沸き上げを防止することに繋がります。

メーカー5年保証

東芝はエコキュート販売メーカーの中で唯一、メーカー5年保証を実施しています。
※銀イオン発生ユニット・貯湯ユニットの消耗部品は除く

その他、東芝製エコキュートの機能について詳しくは、以下の記事をご覧ください。

エコキュートの買い替えをご検討の場合は、こちらの記事を参考にしてください。



コロナ製エコキュートはES制御で高効率を実現

コロナは、お湯を効率よく「つくる」「ためる」「使う」ための独自技術「ES制御」により、新省エネ基準である「年間給湯保温効率(JIS)4.0」という高い数値を達成しました。(コロナ製プレミアムエコキュートCHP-HXE37AY2において)

年間給湯保温効率(JIS)の数値が高いほど省エネ!

年間給湯保温効率(JIS)とは、日本工業規格であるJIS C 9220:2011に基づき、ヒートポンプ給湯機(フルオート)を運転時の単位消費電力量あたりの給湯熱量および保温熱量を表したもので、数値が高いほど機体の省エネ性能が優れていることを示しています。

その他、コロナ製エコキュートの機能について詳しくは、以下の記事をご覧ください。

エコキュートの買い替えをご検討の場合は、こちらの記事を参考にしてください。