トイレつまりをワイヤーブラシで解消する方法!失敗は悪化の元?

ワイヤーブラシを使ったトイレつまりの解消方法を、必要な道具や手順を分かりやすく解説。ワイヤーブラシを使うと悪化するケースや注意点、業者を呼ぶべきケースと費用の目安、ワイヤーブラシの選び方や他の道具を使ったトイレつまりの解消方法まで徹底解説!

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トイレつまりをワイヤーブラシで解消する方法!失敗は悪化の元?

目次

トイレつまりに使用する「ワイヤーブラシ」とはどんな道具?

先端にブラシが付いた排水管を掃除するための道具

主に排水管の奥など、手が届きにくく狭い空間を掃除するための道具で「ワイヤー」「ワイヤー式パイプクリーナー」などと呼ぶこともあります。ハンドルと、細長いワイヤーの先端にブラシが付いているタイプのものが一般的です。ワイヤーブラシは折り曲げることができるため、トイレのような入り組んだ構造の排水管の掃除にもピッタリです。

トイレつまりの原因を削る・砕く・引っかけて引き出す

ハンドルを操作してブラシを回したり前後させたりすることで、トイレつまりの原因になっているものを削る・砕くなどして流れやすくします。つまっているものによっては、引っかけて引き出すといった方法も使えます。

ワイヤーブラシで解消できるトイレつまりはトイレットペーパーや便など

トイレットペーパーや流せるお掃除シート、排泄物など

大量のトイレットペーパーやティッシュペーパー、水に流せるお掃除シート、または排泄物や嘔吐物など「水に溶けやすい」ものがトイレつまりの原因だった場合、ワイヤーブラシで砕いたり削ったり、奥へ押し流したりするなどして解消できる可能性があります。

オムツや生理用品など

オムツや生理用品などは水を吸って膨らんでしまい、排水管につまってしまうことがあります。この場合は、ワイヤーの先端にあるブラシに引っかけてで引き出すといった方法で解消できる可能性があります。

スマートフォンやおもちゃ、そのほか重さのある固形物などは解消できない

ある程度重さがあり、仮に上手に引っかけられても引き出せないような固形物、小さかったり引っかけられる部分がなかったりする固形物などの場合、ワイヤーブラシを使っても解消できません。これらがトイレつまりの原因だった場合、無理にワイヤーブラシを使うことで悪化するおそれがありますので、別の手段を選ぶようにしましょう。

トイレつまりをワイヤーブラシで解消する方法

用意するもの

  • ワイヤーブラシ
  • バケツ
  • ビニールシート
  • ゴム手袋
  • 灯油ポンプ(または紙コップやペットボトル)

これらを用意しましょう。バケツは使用後のワイヤーブラシを入れたり、必要に応じて水をくみ出したり流したりするために使用します。灯油ポンプや紙コップ、ペットボトルはなくても構いませんが、便器の水をくみ出す際にあると便利です。

1床や壁などを養生する

作業中に汚れてしまうのを防ぐため、便器の周りや水が飛び散りそうな壁、床などをビニールシートで養生します。なければ新聞紙などを使いましょう。

2便器の水位が高いときは水をくみ出す

便器いっぱいに水が溜まっている場合、ワイヤーブラシを差し込むことで溢れてしまうおそれがあります。バケツや灯油ポンプなどを使い、作業しやすい水位まで水を減らしましょう。

3ワイヤーブラシを便器の排水口から差し込む

便器の排水口から、ワイヤーのブラシ部分を差し込み奥へ押し込んでいきます。便器の排水口は手前(自分のほう)を向いているタイプと、前方を向いているタイプがありますので、向きに合わせて差し込みます。また排水口に近い部分は管がやや上向きになっているため、ワイヤーブラシも少し上向きにして差し込むとスムーズに入りやすいでしょう。

4つまっているものに当たったらハンドルを回す

ワイヤーブラシをゆっくり排水管の奥へ押し込んでいくと、やがてトイレつまりの原因となっているものに当たります。感触があったら、ワイヤーブラシのハンドル部分をクルクル回したり、押し引きしたりしてつまっているものを削る、砕く、前方へ押し出す、引っかけて引き出すなどしましょう。

5少しずつ水が流れるようになったら「小」のレバーを回して最終確認をする

トイレつまりが解消されると、水が少しずつ流れ始め水位が下がってきます。最後にトイレタンクの「小」のレバーを回して問題なく水が流れるか確認してください。無事に流れれば成功です。

トイレつまりをワイヤーブラシで解消する際の注意点

トイレつまりの原因によってはワイヤーブラシで押し込まないように注意する

ワイヤーブラシで排水管の奥へ押し込んでもよいトイレつまりの原因は、トイレットペーパーや流せるお掃除シート、排泄物など水に溶けるものの場合です。オムツや生理用品は水を吸って膨らんでしまうため、奥へ押し込んでも解消しないばかりか、余計引き出しにくくなってしまうため注意が必要です。

同じように固形物も、奥へ押し込んでも解消する可能性は低いでしょう。悪化を防ぐためにもワイヤーブラシは使わないようにしましょう。

ワイヤーブラシが長すぎると扱いにくく、ワイヤーブラシ自体がつまってしまうおそれがある

商品によってワイヤーブラシの長さが異なります。長すぎると扱いづらいうえ、排水管の中でグニャグニャに曲がってしまい、ワイヤーブラシ自体がつまって取り出せなくなるといったトラブルも想定されます。一般的には5m以下が目安とされていますので、ワイヤーブラシを選ぶ際は長さにも注意しましょう。

トイレつまりの解消に使うワイヤーブラシの種類と選び方

一般家庭用と業務用

排水管を掃除するためのワイヤーブラシには、一般家庭用と業者用があります。業務用は「トーラー」と呼ばれ、ワイヤーブラシが15mなど非常に長いものもあります。上述のように長すぎると扱いにくく、別のトラブルが生じるおそれもありますので、ご家庭で使用する場合は「一般家庭用」のものを選びましょう。

ワイヤーの長さやブラシのタイプ

長さはお伝えしたように5m以下のものを選びましょう。一般的なご家庭のトイレであれば、2〜3mでも十分です。またワイヤーの先端に付いているブラシには、金属製のスプリングのものやプラスチック製のものなどがあります。硬いものを削ったり砕いたりするなら金属製のスプリングなど、トイレつまりの原因となっているものによって選び分けるようにしましょう。

「トイレ専用」のワイヤーブラシもある

ちょうどよい長さのワイヤーブラシが見つからないという場合、トイレ専用のワイヤーブラシを選ぶのもおすすめです。トイレの排水口の複雑な構造でも使いやすいように考えられていますので、トイレつまりの解消にしか使わないという場合もこちらを選ぶとよいでしょう。なお和式用と洋式用、和洋兼用などがありますので、商品を選ぶ際に忘れずにチェックしましょう。

トイレつまりにおすすめのワイヤー・ワイヤーブラシ3選

SANEI「トイレクリーナー」

トイレ専用のワイヤーで、和式と洋式どちらにも使用できます。ワイヤーがこれ以上入っていかないというところでハンドルを回せば、汚物を粉砕して押し流したり、異物を引っかけて取り出したりできます。

コジット「排水管つまりスッキリパイプ職人」

先端に直径3cmのブラシが付いたワイヤーです。ロングタイプは長さが3mあり、内径4cmの排水口であればトイレのほか洗面所やお風呂などでも使用できます。ワイヤーブラシの長さ調整や固定は手元のワンタッチロックで簡単におこなえます。

オマヒット「パイプクリーナー ワイヤー」

螺旋状になっているワイヤーです。ブラシは付いていませんが、先端が特殊な4段の凹凸形状になっており、トイレつまりの原因などを砕いたり絡め取ったりします。ハンドル部分にワイヤーが内蔵できるコンパクトさも魅力です。

ワイヤーブラシ以外のトイレつまりの解消方法

効果的なトイレつまりの解消方法など、自分で出来るトイレつまりを解消する方法は以下の記事でまとめています。

ラバーカップ

ラバーカップは「すっぽん」などと呼ばれる、昔からあるトイレつまり解消道具のひとつです。カップ部分を排水口に押し当てて勢いよく引き上げることでトイレつまりの原因となっているものを引き寄せます。和式用と洋式用、節水トイレ用、和洋兼用などさまざまなタイプがあります。

ラバーカップを使ったトイレつまり解消方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

真空式パイプクリーナー

ラバーカップよりもさらに強力に、トイレつまりの原因を引き寄せることができるのが真空式パイプクリーナーです。造りはラバーカップと似ていますが、ラバーカップの「柄」の部分がシリンダーになっており、手前のハンドルを引くことでトイレつまりを解消します。

真空式パイプクリーナーを使ったトイレつまり解消方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

洗剤や薬品

ヘドロなどを溶かす強力な塩素系漂白剤、尿石などに効果のある酸性洗剤も、トイレつまりの解消に効果が期待できるアイテムです。また軽いトイレつまりであれば台所用中性洗剤を使って解消できることもあります。

洗剤や薬品を使ったトイレつまり解消方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

重曹とクエン酸

重曹とクエン酸を混ぜることで発生する炭酸ガスを利用して、トイレつまりを解消するといった方法もあります。しかしこちらは洗剤と違い大きな効果は期待できませんので、ごく軽いトイレつまりの症状に試してみるといった程度でしょう。洗剤を使いたくないという方も選択肢になるかもしれません。

重曹やクエン酸を使ったトイレつまり解消方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

お湯や水

トイレットペーパーなどごく軽度のトイレつまりであれば、お湯や水を使うだけで解消できることもあります。少し高い位置からバケツにくんだお湯や水を流すといった方法です。熱湯は便器が損傷するおそれがあるためNGです。

お湯を使ったトイレ解消方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

ワイヤーブラシで解消しないトイレつまりは業者にお願いしよう

業者を呼んだほうがよいケース

  • ワイヤーがつまっているものに当たらない(感触がない)
  • ワイヤーブラシを使っても解消しない
  • ラバーカップや真空式パイプクリーナーを使っても解消しない
  • トイレつまりの原因が固形物である
  • トイレつまりの原因が不明である
  • 一刻も早く解消させたい など

こうしたケースでは速やかに業者を呼ぶことをおすすめします。ワイヤーブラシを差し込んでもつまっているものに当たらないときは、排水管のさらに奥のほうでつまっているおそれがあります。この場合は便器を外すなど大がかりな作業が必要になりますので、業者を呼びましょう。

またワイヤーブラシやラバーカップ、真空式パイプクリーナーなどを使っても解消されない場合、あるいは固形物が原因の場合、粘っても解消できる可能性が低いため業者を呼ぶことをおすすめします。

そのほかトイレつまりの原因が水に溶けやすいものなのか、固形物なのか分からないといったケースや、トイレが1箇所しかなく、とにかく一刻でも早くトイレつまりを解消したいケースなども業者を呼んだほうが早い場合が多いです。

業者にお願いした場合の費用の目安

トイレつまりの原因や程度、作業内容などによって変わるほか、業者ごとに料金設定が異なるためあくまで目安ですが、軽度のトイレつまりであれば8,000円程度で済むこともあるようです。専用の機材を使用したり便器を取り外したりといった場合は20,000〜50,000円などやや高額になることもあります。

出張料や診断料など上記以外に費用がかかることもありますので、問い合わせた際によく確認しておきましょう。