トイレ床の張り替え|床材選びからリフォーム費用まで徹底解説!

トイレの床の張り替え・リフォームを検討している方に、床材の種類と失敗しない選び方、リフォーム費用の目安などを徹底解説!今よりおしゃれに仕上げるための床材選びのポイントから自分で張り替える方法、DIYが苦手な方におすすめの方法まで詳しく紹介!

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トイレ床の張り替え|床材選びからリフォーム費用まで徹底解説!

目次

トイレの床材の種類と特徴

トイレの床材にはいろいろな種類があり、特徴も異なります。もっとも一般的なのが「クッションフロア」で、そのほかにも人気なのが「タイル」や「フローリング」です。

クッションフロア

クッション性があり、安価ながら水に強くデザイン(柄)も豊富など、もっともコストパフォーマンスが高いのがクッションフロアです。トイレのほか、キッチンや洗面所といった水回りの床材としても人気です。

素材

塩化ビニル樹脂

メリット

  • 価格が安い
  • 水に強く掃除がしやすい
  • 機能性を備えた商品も多い
  • クッション性がある
  • 張り替えが簡単
  • 種類が豊富
  • タイルや木と比べてヒヤッとしない

デメリット

  • 衝撃や傷に弱く破れることがある
  • タイルや木よりも耐久性が低い
  • 本物のフローリングよりはチープ感がある

タイル

さまざまなパーツを組み合わせて自分好みのデザインに仕上げられるのがタイルです。ツヤや高級感があり、可愛らしさやオシャレさも演出できます。耐久性に優れ、お手入れが楽な点も特徴です。

素材

陶磁器

メリット

  • ツヤや高級感がある
  • 耐久性が高い
  • メンテナンスが楽
  • 機能性を備えた商品も多い
  • オシャレなものや可愛らしいものまで豊富

デメリット

  • クッションフロアよりも高い
  • 衝撃には弱く割れることがある
  • 張り替えるのが大変
  • 冬場はヒンヤリする
  • 硬さがあり滑るため転倒したときなどに危険

フローリング

本物の木を使っているため、クッションフロアと比べて高級感があります。木目の美しさや木のぬくもりがトイレ空間を優しく包みます。水に弱いため、トイレの床材にするにはコーティングが必須です。

素材

合板、天然木(無垢)

メリット

  • 木目が美しく高級感がある
  • 木のぬくもりが感じられる
  • トイレ空間がひとつの「部屋」のような雰囲気になる

デメリット

  • クッションフロアよりも高い
  • 水や洗剤に弱いためコーティングが必要
  • 湿気に弱い(膨張する等)ため対策が必要

模様替えシート

今ある床材の上から簡単に貼れる、シートタイプの商品です(リメイクシートとも)。張り替えなど大掛かりな工事は不要、DIYが苦手な方も扱いやすいでしょう。剥がすのも簡単なので賃貸物件にもおすすめです。

素材

塩化ビニル樹脂など

メリット

  • 価格が安い
  • 手軽に貼れて剥がせる
  • 防水、抗菌など機能性を備えたものも多い
  • デザインが豊富
  • 賃貸物件にも向いている

デメリット

  • 薄いので傷に弱く破れやすい
  • 隙間から水が入り込むことがある
  • 床材の状態によっては傷めるおそれがある
  • 本物の質感は再現できない

トイレ床のクッションフロアの選び方

トイレの床材の中でも人気なのが、コスパに優れデザインや機能性も豊富なクッションフロアです。購入する際は次のようなポイントを押さえておくと絞り込みやすいでしょう。

定番&人気の柄・カラーはナチュラル系の「プレーン&パターン」

トイレの床材として人気なのは、定番でもあるプレーン&パターンです。刷毛目のような柄と控えめな淡いカラーの組み合わせは、どんなトイレ空間にも調和します。真っ白よりは、薄い緑やベージュに近い色合いのものがおすすめです。

広く見せたければ「薄めのカラー」や「ボーダー」「ストライプ」

濃い色のクッションフロアはインパクトが強く、下からの圧迫感を覚えやすいため、広く見せたいのであれば薄めのカラーを選びましょう。明るさや高級感がある大理石調のものもおすすめです。

またボーダーは横に広く、ストライプは縦(奥)に広く見せる効果があります。ただしこちらもインパクトが強いので、クッションフロアは薄めのカラーにして、壁紙をボーダーやストライプにするといった方法でもよいでしょう。

おしゃれに仕上げるなら「大理石」「テラコッタ」「木目」

大理石調のクッションフロアは高級感があります。本物の質感は得られませんが、トイレ空間が明るくおしゃれに見えます。テラコッタ(赤みがかった素焼きのタイル調)もおしゃれです。ただし少々濃いめなので、壁紙を白などシンプルな色にすると合うでしょう。

デザインや色合いが豊富な木目調も、おしゃれなトイレ空間に仕上がります。特にナチュラル系、中間色から濃いめのオーク調が人気です。

掃除のしやすさ(耐水性・耐薬品性・耐アンモニア性)

トイレの床には水や尿が跳ねたり、洗剤がこぼれたりします。これらに耐性がないと色ムラが生じたり傷んだりして、見栄えが悪くなるだけでなく、劣化が早まれば交換費用もかかってしまいます。

基本的に、クッションフロアはある程度水には強いので、特に耐薬品性や耐アンモニア性といった機能を備えているかをチェックするとよいでしょう。

快適に使用できるか(クッション性・耐久性)

一般的なクッションフロアの厚みは1.8〜3.5mm程度です。薄すぎるとクッション性が低くなり、ペタペタした感じになることがあります。体重で劣化する(ヘタれる)、薄くて破れやすいなど、耐久性も低くなるでしょう。

ある程度のクッション性や耐久性を求めるなら、2.3〜3.5mm程度のものがおすすめです。ただし「厚みがありすぎるとドアが引っかかるトラブルも」で説明しているように、注意点もあるので覚えておきましょう。

消臭・除菌・吸放湿などの機能性も重要

トイレの壁紙や床材には悪臭が染み込んでしまいます。尿はねが定着して雑菌が繁殖したりアンモニア臭が発生したりするため、消臭機能や除菌機能を備えたものだと安心です。

また湿気が溜まりやすい場合は、雑菌やカビの繁殖を防ぐため吸放湿性があるとよいでしょう。床材とあわせて、壁紙も同様の機能を有したものにするのがおすすめです。

トイレの壁紙の種類や機能などについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

トイレ床のクッションフロア選びで後悔・失敗しないために

トイレや壁紙など、ほかの色とのバランスを確認

クッションフロアを選ぶときは、空間全体の色とのバランスを考えることが大切です。トイレや壁紙、建付け金具などの色味とのバランスをイメージしながら選ぶようにしましょう。

トイレの壁紙クロスの種類と選び方については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

真っ白の床材は汚れや尿の跡、抜け毛などが目立つ

真っ白は清潔感があり、トイレ空間を広く見せる効果があります。しかし汚れや落ちた髪の毛などが目立ちやすい欠点もあります。

便器とのつなぎ目が黒ずんだり、こぼれた洗剤や尿の跡が消えずに残ったりすると見栄えが悪くなります。真っ白よりも、アイボリーなど淡い色が付いたものを選ぶのがおすすめです。

床の下地の影響を受けやすい素材は避ける

表面が滑らか、薄い、光沢があるといったクッションフロアは、下地の影響を受ける場合があります。今の床材を剥がしたときに残った接着剤などで、せっかく新品に張り替えても凹凸ができてしまうかもしれません。

下地が粗いときは、最初から少し凹凸があるようなデザインのクッションフロアを選ぶと気にならなくなるでしょう。

目地や凹凸が多いと掃除がしづらいので注意

凹凸が多すぎる、目地が多すぎるといったクッションフロアも失敗する場合があります。ホコリや汚れが入り込みやすく、掃除もしづらいため、不衛生になってしまいます。

目地の部分だけ黒ずんでしまうと見た目も悪くなるため、掃除のしやすさを考えながら選ぶことも大切です。

厚みがありすぎるとドアが引っかかるトラブルも

トイレが内開きドアの場合は、クッションフロアの厚みもきちんと確認しておきましょう。今のクッションフロアよりも厚さがあるものに張り替えた場合、ドアに引っかかって開けづらくなる、きちんと閉まらなくなるといったトラブルも想定されます。

実際の色味、質感はサンプルで確認する

「実際に届いたらイメージしていたものと違った」という失敗もよくあります。モニター越しに見ていた色味や質感のイメージと実物が異なる場合です。

可能であれば、施工店からサンプルを取り寄せたり、ショールームに出向いたりして実際の素材に見て触れることが大切です。

トイレ床材リフォームの張り方の違い

床材の張り方は大きく2パターンあります。特徴は以下の通りです。

重ね張り|そのまま上から新しい床材を張る方法

今ある床材の上に、新しいクッションフロアを重ねて張る方法です。既存の床材を剥がす必要がないため、工期が短く済み費用も浮きます。下地や今ある床材にダメージが見られない、状態が良いという場合は、張り替えではなく重ね張りがおすすめです。

ただし重ねる分だけ床が高くなるため、内開きドアをお使いのご家庭は特に、高さ(厚み)に注意しましょう。

張り替え|今の床材を剥がしてから新しい床材を張る方法

今ある床材を剥がして、新しいクッションフロアを張る方法です。重ね張りよりも費用がかかる、工期が長いといった欠点がありますが、下地の状態を確認できる点や、厚みが出すぎない点などは利点です。

10〜20年など長く張り替えていない、今ある床材が傷んでいるといった場合は、下地の劣化具合なども同時にチェックできるので張り替えがおすすめです。

トイレ床材の張り替えタイミングは「便器交換」と一緒がベスト

模様替えシートなどを重ねて張る程度であればよいですが、今ある床材を剥がして新しくする「張り替え」の場合は、便器交換と一緒のタイミングがベストです。

便器だけ交換すると跡が残って目立つことがある

便器だけを交換した場合、特に前の便器よりもサイズが小さかったり形状が異なっていたりすると、前の便器の跡が黒く残って目立ってしまうことがあります。

その状態から床材を張り替えるとなれば二度手間です。床材を張り替えるのに便器を取り外す必要がある場合は、その脱着費用もかかってしまいます。

キレイさ、清潔さの点でも同時に交換するのがおすすめ

便器交換のタイミングといえば、10〜20年など長く使った場合がほとんどです。床材や壁紙も経年劣化し、においや汚れも染み付いているはずです。

便器だけ新品に交換すると、床材や壁紙との調和が崩れ違和感が生まれるでしょう。キレイさや清潔さといった点でも、便器と床材は(できれば壁紙も)同時に交換するのがおすすめです。

トイレの壁紙クロスのリフォームについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。

どうしても床材だけ先に交換する場合、タイミングは?

便器交換と一緒が良いとはいえ、例外もあります。「便器はまだ使えるけど、床材に掃除をしても落ちない汚れが付いてしまった」「鼻につく悪臭が染み付いてしまった」「床材にカビが生えて落ちない」などという場合は、床材だけ張り替えるのもよいでしょう。

トイレ床材の張り替えリフォームはどこに頼む?

水回りのリフォーム業者

トイレやお風呂、キッチンなど水回りのリフォームをメインに扱っている業者であれば、トイレの床材の張り替え・リフォームにも対応してくれます。便器も一緒に交換するのであれば、このようなリフォーム業者を探すとよいでしょう。

張り替え専門業者

水回りに限らず、床材や壁紙などの張り替えを専門に請け負っている業者もあります。床材だけ、または床材と壁紙だけの張り替えであれば、こちらの専門業者で探すとよいでしょう。

業者を選ぶときの注意点

施工実績が豊富な業者だと安心です。ホームページなどで事例を確認してみるのがおすすめです。

また業者によって料金が異なりますので、まずは相見積もりを取るようにしましょう。下見の際などに、工事内容や費用について丁寧に説明してくれるかどうか、不明点を訪ねたときに曖昧ではなくはっきり回答してくれるかどうかなども、確認しておくと安心です。

トイレ床材の張り替えは自分でできる?

自分で張り替えできれば、費用を抑えられます。

できるが難易度は高め

今ある床材を剥がして新しく張り替える作業は難易度が高いでしょう。工具をそろえたり、時間・手間・費用がかかったり、廃材の処分もあるためおすすめしません。下地の傷みを見逃すおそれもあるため、完全に張り替える場合は業者を呼ぶことをおすすめします。

自分でできるとしたら、重ね張りもしくは「トイレの床材の張り替えを簡単にDIYするおすすめの方法」で紹介している、模様替えシートの施工です。ここでは、まず重ね張りをする方法について解説します。

必要な道具

  • クッションフロア
  • 型紙(新聞紙などでOK)
  • マスキングテープ
  • 両面テープ(位置調整用)
  • つぎ目処理剤
  • ハサミ、定規、地ベラ、ペン
  • タオル(布)数枚

クッションフロアは、トイレの床面積(四辺の長さ)を測り、それよりもひと回り大きめのサイズを購入しておきましょう。

また、今ある床材に汚れやゴミなどがあると、キレイに貼れなかったり凹凸ができたりする場合があります。作業の直前にキレイに掃除をしておいてください。

床材の張り替え手順

  1. 床全体に新聞紙を敷き詰めて型を取る(新聞紙同士はマスキングテープで留める)
  2. 新聞紙を幅10cm、長さ20cmの短冊状にカットしたものを複数用意する
  3. 「2」を、便器と床材の付け根のカーブに並べて型を取る
  4. クッションフロアを裏返して広げ、「1」「2」の型紙を「裏返した状態で」置く
  5. 型紙に合わせて、クッションフロアの裏側に線を引く
  6. 線に沿ってクッションフロアをカットする
  7. 床の「壁沿い」「便器周り」「便器後方(ジョイント部分)」に両面テープを貼る
  8. いったんクッションフロアを敷いてみて、問題がないか確認する
  9. 問題なければ、便器下の両面テープの剥離紙を剥がしてクッションフロアを貼る
  10. 便器下は、クッションフロアを押し込むように貼っていく
  11. 壁沿いに貼った両面テープの剥離紙を剥がし、クッションフロアを貼る
  12. 最後に、継ぎ目処理剤を塗れば完成

「9」の手順では、便器と床材の付け根あたりに向かうように押しながら貼って空気を抜きます。便器と床の付け根にはわずかに隙間があるので、クッションフロアの端を押し込むようなイメージで貼っていきます(手順10)。「11」の手順では、壁側へ押しながら貼って空気を抜きます。

トイレの床材の張り替えを簡単にDIYするおすすめの方法

重ね張りであれば自分でもなんとかできるかもしれませんが、それでもDIYに慣れていない方にとっては難しいでしょう。「自分で張り替えてみたいけど自信がない」という方は、より簡単な模様替えシートを重ね張りしてみてはいかがでしょうか?

模様替えシートならDIYが苦手な方にもおすすめ

コンクリート柄、木目柄、大理石柄などがデザインされたビニール製のシートです。貼るだけで簡単に模様替えできる便利なアイテムで、クッションフロアの張り替えほど難しくない上、貼って剥がせるなどDIY初心者の方にもおすすめです。

安価ですが防水性を備えたものが多く、既存の床材や下地を傷めることもないので賃貸物件にもおすすめです。

なおトイレの床材に模様替えシートを貼るときは、トイレ用(便器右前用・左前用・右奥用・左奥用とパーツが分かれているもの)を購入すると、より貼りやすくておすすめです。

模様替えシートのメリット・デメリット

安く手に入る点や、いろいろなカラー、デザインのものが販売されている点などがメリットです。また、接着剤ではなく吸着シートタイプのものは貼って剥がせるので、失敗してもやり直せる点がメリットです。

一方デメリットとして、薄いので破れやすく、床材に凹凸があると影響を受けることがあります。本物の木や大理石などのような質感は得られないため、デザインによっては安っぽく見えるかもしれません。

模様替えシートの使い方・張り方

  1. 模様替えシート、定規、カッターを用意する
  2. まずは今の床をキレイに拭き掃除する
  3. 模様替えシートを仮置きして型を取る
  4. 保護フィルムを剥がす
  5. 定規などを使って空気を抜きながら、模様替えシートを貼っていく
  6. 余った部分を、定規を当てながらカッターでカットしていく

作業時間は30分程度が目安です。ノリでベタベタになるわけではないので、初心者の方も、「失敗しても剥がしてやり直せる」と思って気楽にやってみましょう。

トイレ床材の張り替えを業者に頼む場合の費用や施工時間・日数は?

一方、床材の張り替えを業者に依頼した場合、費用や時間はどれくらいかかるのでしょうか?

価格は面積や床材などの条件で変わる

床のみなら15,000〜40,000円程度が目安です(クッションフロアの場合)。ただし面積が広い、床下点検口がある、といった場合はもう少し高くなる可能性があります。

工事内容に、既存の床材の撤去作業、下地の補修作業、廃材の処分費用などが含まれているかどうかも必ず確認しておきましょう。含まれていない場合は、事前にいくら追加費用がかかるか、確認しておくと安心です。

施工時間は半日〜1日程度が目安

トイレの面積によりますが、既存の床材の撤去・下地補修・張り替えで半日から1日程度を見ておくとよいでしょう。

トイレの床材が腐った場合の張り替え費用や施工時間・日数は?

今お使いのトイレの床材が腐った、カビが生えたなどという場合、張り替えにかかる費用や時間はどうなるのでしょうか?

トイレの床材が腐る原因

  • 濡れたまま放置した
  • 水漏れ
  • 湿度が高い

トイレの床材が腐る原因として、主にこのようなことが考えられます。腐ると黒く変色したり、ふやけて変形したり、カビが生えたりします。濡れた状態を放置しないようにすることと、湿気対策をしておくことが大切です。

リフォーム費用とは別に下地の補修費用がかかる

床材が腐食している場合、多くは下地も影響を受けています。そのため上述したリフォーム費用・張り替え費用のほかに、下地の補修費用がかかります。場所によっては便器の脱着も必要になるなど、大掛かりな作業になる可能性もあります。

費用は腐食の程度や面積などによって変わるため、詳しくは業者を呼んで見てもらい、見積もりを出してもらいましょう。

施工時間は1日程度が目安

一般的なトイレの面積(幅80×奥行き160cm=約0.4坪)であれば、1日程度で終わるケースが多いでしょう。ただし面積が広かったり広範囲にカビが生えていたり、壁などの補修も必要だったりした場合は、2日以上かかることもあります。事前に下見をしてもらい、工期を確認しておくとよいでしょう。