冷房や暖房が効かない。エアコンが故障する原因と対処・修理対応

エアコンの故障でお困りですか?「動かない」「冷房・暖房が効かない」「水漏れ・ガス漏れ」「異臭・異音がする」などの原因や対処法を紹介。「電源が抜けている」「室外機の凍結」など故障と間違えやすい事例も解説。寿命や応急運転の手順も。

158,223view

最終更新:

冷房や暖房が効かない。エアコンが故障する原因と対処・修理対応

目次

「応急運転」でエアコンが故障しているか確認しよう

お使いのエアコンに「エアコンの電源がつかない」「エアコンが動かない」「エアコンが効かない」などの症状が発生した場合、エアコンの「応急運転」を使用することで、エアコンが故障してしまったのかどうかを確認することができます。

エアコンの故障が疑われる場合、まずこの応急運転を行ってみましょう。

「応急運転」の開始方法

応急運転はメーカーによって手順が異なる場合がありますが、おおむね以下の方法で開始することができます。

  1. エアコン室内機のカバーを持ち上げる。
  2. 右端の「運転」と書かれた上にある「応急運転スイッチ」を押す。
  3. 「冷房」運転が開始され、エアコンから冷たい空気が出ることを確認する。
  4. 再び「応急運転スイッチ」を押す。
  5. 「暖房」運転が開始され、エアコンから暖かい空気が出ることを確認する。
  6. 再び「応急運転スイッチ」を押す。
  7. エアコンが停止することを確認する。

上記はあくまでも応急運転の一例です。
他にも、応急運転時のエアコンの動作には以下のような例があります。

  • 直前の運転モードを引き継いで動くタイプ
  • 室温や外気温により、運転モードが変わるタイプ
  • 一定の温度で運転がはじまり、温度調節できないタイプ

応急運転はメーカーや使用機種によって異なります。
各メーカーの応急運転の開始方法は、以下の記事をご覧ください。

パナソニックで応急運転を開始する方法は、こちらで解説しています。

ダイキンで応急運転を開始する方法は、こちらで解説しています。

三菱電機で応急運転を開始する方法は、こちらで解説しています。

「応急運転」によって故障の有無がわかる

重要なのは、上記の「応急運転」を行うことで、エアコンの不調がエアコン室内機や室外機の故障によるものなのか、それとも別の要因があるのかを判断することができる点です。

応急運転が正常に行えた場合

応急運転を行って、冷房や暖房など、あらかじめプログラムされたとおりに動作する場合は、エアコン自体の故障ではなく、別の要因が考えられます。

応急運転が正常に行えた場合は、以下のリンク先から「故障と間違えやすいポイント」をご確認ください。

本当にエアコンの故障?!まずはコレを確認

応急運転で異常が発生した場合

反対に、応急運転で異常が発生した場合は、エアコン自体が故障していると考えられます。たとえば、「応急運転ボタンを押しても、エアコン室内機から風が出なかった」り、「冷房運転のはずが常温の風しか出ない」場合などが、異常にあたります。

この場合は、以下のリンク先からエアコン故障の原因と対処法をご確認ください。

暖房・冷房が効かない、動かない場合の原因・対処法

風が出ない場合の原因・対処法

ぬるい風しか出ない場合の原因・対処法

水漏れする場合の原因・対処法

異音・異臭がする場合の原因・対処法

リモコンが故障したときの原因・対処法

運転ランプが点滅して停止する場合の原因・対処法

ゴキブリが原因で故障することも?!

本当にエアコンの故障?!まずはコレを確認

「エアコンが突然動かなくなった!」
「リモコンを押しても電源がつかない・・・」
「エアコンは動いているのに涼しくならない!」

こんなとき、誰もがエアコンの故障を疑うとおもいます。
でも、エアコンの故障を疑う前に、確認してほしい「ポイント」があります。

なぜなら「エアコンの故障だと思っていても、本当は別の理由だった」ということがよくあるためです。

エアコンの故障と間違えやすいポイントを、一緒に確認していきましょう。

電源が抜けている、ブレーカーが落ちている

以下のような症状の場合、エアコンの電源が抜けているケースや、ブレーカーが落ちているケースをご確認ください。

  • リモコンを押しても電源がつかない

エアコンを使用しない時期は、節電のために電源を抜いているご家庭も多いのではないでしょうか。そんなとき、夏場や冬場にいざエアコンをつけようと思っても、電源が抜けていてつかない・・・、なんてことがよくあります。リモコンのスイッチを押しても電源がつかないときは、まずエアコンの電源がコンセントに差し込まれているかご確認ください。

また、同じようにブレーカーが落ちている場合でも、エアコンの電源はつきません。停電直後など、ブレーカーの上げ忘れにご注意ください。

室温がエアコンの設定温度よりも低い(高い)

以下のような症状の場合、室内温度がエアコンの設定温度より低く(高く)なっていないかご確認ください。

  • エアコンは動いているのに涼しくならない
  • エアコンは動いているのに暖まらない
  • エアコンから常温の風しか出ない
  • エアコンの冷暖房が効きにくい

エアコンが室内を冷やしたり暖めたりするためには、設定した温度よりも室内温度が低く(高く)なっている必要があります。

たとえば冷房の場合、エアコンの設定温度は26度になっているのに、室内温度が25度だと、エアコンは冷たい空気を出さなくなります。このとき、エアコンは扇風機と同じように常温の風を出す送風状態になります。

「設定温度」の上げすぎ(下げすぎ)にも注意

また、上記と同じ理屈で、設定温度を誤って高くしていたり、低くしている場合、「エアコンは動いているのに涼しくならない」や「エアコンは動いているのに暖まらない」といった状態になる場合があります。

たとえば、冷房なのに30度にしていたり、暖房なのに18度にしている場合、部屋が涼しくならなかったり、暖まらない可能性がありますので、設定温度には注意が必要です。

リモコンとエアコン本体で運転モードが違う

以下のような症状の場合、リモコンとエアコン本体で運転モードが違っていないかご確認ください。

  • エアコンは動いているのに涼しくならない
  • エアコンは動いているのに暖まらない
  • エアコンの冷暖房が効きにくい

通常、エアコン本体の運転モードはリモコンに表示されている運転モードと同じです。しかし、「リモコンに誤って触ってしまった」り、「リモコンを本体に向けず操作した」場合などで、「リモコンには冷房と表示されているのに、エアコン本体は暖房モードになっている」といった状態になってしまう場合があります。

こうしたリモコンとエアコン本体で運転モードが違っている場合、「エアコンは動いているのに涼しくならない」や「エアコンは動いているのに暖まらない」という原因になります。もしもおかしいと思ったら、リモコンをエアコン本体の方にしっかりと向けて操作し直しましょう。

障害物などの影響で室外機が停止している(冷房時)

以下のような症状の場合、障害物などの影響で室外機が停止していないかご確認ください。

  • エアコンの冷房(クーラー)が停止する
  • エアコン冷房で冷たい風が出ない
  • エアコンの冷房が効きにくい

エアコンの冷房(クーラー)運転時、室外機は熱い空気を外に排出する必要があります。しかし、室外機の周りに物などを置いている場合、それが障害物となり、熱い空気を十分に排出することができなくなってしまいます。その結果、冷房(クーラー)の効率が下がり、冷たい空気が出にくくなってしまう場合があるのです。

もし、冷房が停止してしまう場合や、冷房の効きが悪いと感じた場合は、室外機の周りに障害物となるものを置いていないか確認しましょう。

「霜取り運転」を実行中(暖房時)

以下のような症状の場合、「霜取り運転」が実行中ではないかご確認ください。

  • エアコンの暖房が停止する
  • エアコン暖房スイッチを入れても起動しない

エアコン室外機は屋外に設置するため、冬場は室外機の内部に霜(氷)が付いてしまう場合があります。霜がついたままの状態で暖房運転を行うと、暖房効率が大幅に落ちてしまいます。

しかし、エアコンにはあらかじめ室外機についた霜を落とす機能がついています。それが「霜取り運転」です。

「霜取り運転」を実行中は、一時的にエアコン室内機への暖房供給をストップして、室外機についた霜を熱で溶かします。そのため、「霜取り運転」実行中の約10分間は、エアコン室内機から温かい空気が出ることはありません。

もしも厳しい寒波などのとき、暖房が動かくなってしまったときは、この「霜取り運転」を疑ってみましょう。

また、室外機が雪を吸い込みやすい場所に設置されていて、頻繁に「霜取り運転」が発生する場合は、「防雪シート」や「防雪ネット」などの雪対策を行うと効果的です。

室外機が凍結している

以下のような症状の場合、室外機が凍結していないかご確認ください。

  • エアコンの暖房が停止する
  • エアコン暖房スイッチを入れても起動しない

室外機は内部に霜(氷)がつくと自動的に「霜取り運転」を行うため、凍結することはあまりありません。しかし、数年に一度、大規模な寒波などが到来したとき、「霜取り運転」では追いつかずに室外機が凍結してしまう場合があります。

室外機が凍結してしまった場合、寒冷地仕様のエアコンであれば、底面に設置されたヒーターにより氷を再び溶かすことができます。

しかし、通常(一般地仕様)のエアコンを使っていて、急激な寒波で室外機が凍ってしまった場合は、熱湯を室外機の底(下)の地面に流すことで解凍できる場合があります。

室外機そのものに熱湯をかけるのはNG

熱湯を室外機そのものにかけたり、注ぎ込んだりすると、蒸気で基盤などの故障につながるのでおやめ下さい。

風量を「弱」に設定している

以下のような症状の場合、エアコンの風量が「弱」になっていないかご確認ください。

  • エアコンは動いているのに涼しくならない
  • エアコンは動いているのに暖まらない
  • エアコンの冷暖房が効きにくい

エアコンの風量が「弱」モードになっていると、部屋を暖めたり涼しくするのに時間がかかります。エアコンの風量は、自動で強弱を変更してくれる「自動運転」がオススメです。

エアコンが部屋の広さに合っていない

以下のような症状の場合、エアコンが部屋の広さに合っているかどうかご確認ください。

  • エアコンは動いているのに涼しくならない
  • エアコンは動いているのに暖まらない
  • エアコンの冷暖房が効きにくい

エアコンには、使用する部屋の畳数に合わせて機種が分かれています。

エアコンの畳数タイプ一覧

  • 6畳用(2.2kW)
  • 8畳用(2.5kW)
  • 10畳用(2.8kW)
  • 12畳用(3.6kW)
  • 14畳用(4.0kW)
  • 18畳用(5.6kW)
  • 20畳用(6.3kW)
  • 23畳用(7.1kW)
  • 26畳用(8.0kW)
  • 29畳用(9.0kW)

ご覧のように、エアコンには6畳用~29畳用までのモデルが存在します。
使用する部屋の畳数に合わない機種を取り付けると、冷暖房が効きにくくなってしまうため、エアコンを取り付ける際は必ず部屋の畳数にあった機種を選ぶようにしましょう。

暖房・冷房が効かない、動かない場合の原因・対処法

エアコンの暖房や冷房が効かなくなってしまったり、エアコンが突然動かなくなってしまった場合、「制御基板やファンモーターなど室外機の内部パーツ故障」「冷媒ガス漏れ」が考えられます。

制御基板やファンモーターなど室外機の内部パーツが故障

室外機の内部には、全体の動きを制御する「制御基板」や、室外機のファンを回すための「ファンモーター」、冷媒ガスを圧縮するための「コンプレッサー」、冷媒ガスの流れを切り替える「四方弁」など様々なパーツが存在しています。

上記で挙げたパーツは使用年数が増えるにつれて壊れやすくなり、エアコン室外機の故障といえば、大体の場合は上記のパーツが原因であることが多いです。

室外機の内部パーツが壊れてしまったときは、自分で行える対処方はありませんので、エアコンメーカーや販売店に修理依頼を行いましょう。

修理して大丈夫?修理で損してしまう場合も…。

修理依頼の方法はコチラ

制御基板やファンモーターなどの修理費用については、以下の記事をご覧ください。

エアコンが故障中、冷房以外ですぐに涼しくなる方法は、以下の記事をご覧ください。

配管から冷媒ガスが漏れている

エアコンの冷暖房には、ともに「冷媒」と呼ばれるガスが使われています。冷媒は気体や液体に変わりながら、エアコン室内機と室内機の間で「熱」を運搬します。これにより、エアコンでは室内の熱い空気を冷たくしたり、冷たい空気を暖かくすることができます。

この冷媒ガスは、室内機と室外機をつなぐ配管の中を通っているのですが、この配管が劣化や腐食、初期不良、設置時のミスなどにより破損し、冷媒が漏れてしまう場合があります。冷媒が漏れて少なくなると、冷房や暖房が効かない原因になります。

冷媒ガス漏れの確認方法

  • 室外機カバーを開けるとある配管接続口に、霜がついている。(水滴であれば問題なし)
  • 室内機の中に霜や氷がついている(室内機カバーを外して確認)
  • 「冷媒漏れ」のエラーコードがリモコンに表示される

上記のような場合、配管から冷媒ガスが疑われます。自分で行える対処方はありませんので、エアコンメーカーや販売店に修理依頼を行いましょう。

修理して大丈夫?修理で損してしまう場合も…。

修理依頼の方法はコチラ

「冷媒ガス漏れ」の原因や、冷媒ガス補充・交換料金については、以下の記事で更に詳しく解説しています。

エアコンが故障中、冷房以外ですぐに涼しくなる方法は、以下の記事をご覧ください。

エアコン室内機から風が出ない場合の原因・対処法

エアコン室内機から風が出なくなってしまった場合、「室内ファンモーターの故障」「室内機に設置されているマイコンの故障」「エアコン室内機の内部パーツの故障」が考えられます。

室内ファンモーターの故障

ファンモーターは、エアコン室内機から風を送り出す際の重要な部品です。このファンモーターが壊れてしまうと、「エアコンからまったく風が出ない」状態になります。

ファンモーターの故障が疑われる場合は、自分で行える対処方はありませんので、エアコンメーカーや販売店に修理依頼を行いましょう。

修理して大丈夫?修理で損してしまう場合も…。

修理依頼の方法はコチラ

「室内ファンモーター」の修理費用については、以下の記事をご覧ください。

エアコンが故障中、冷房以外ですぐに涼しくなる方法は、以下の記事をご覧ください。

室内機に設置されているマイコンの故障

エアコン室内機に取り付けられているマイコンは、モーターなどのエアコン内部パーツを制御する役割などがあります。このマイコンが壊れてしまった場合、「エアコンの電源を入れてもすぐ切れてしまう」といった症状があらわれます。

もしマイコン故障が疑われる場合は、エアコンの電源を5分~1時間ほど抜くと効果的な場合があるので、試してみてください。

もし電源を抜き差ししても、エアコンの電源がすぐ切れてしまうような場合は、エアコンメーカーや販売店に修理依頼を行いましょう。

修理して大丈夫?修理で損してしまう場合も…。

修理依頼の方法はコチラ

「マイコン」の修理費用については、以下の記事をご覧ください。

エアコンが故障中、冷房以外ですぐに涼しくなる方法は、以下の記事をご覧ください。

エアコン室内機の内部パーツの故障

エアコン室内機の内部パーツである「コンプレッサー(圧縮機)」が故障してしまった場合、「室外機が動いているのに、室内機から風が出ない」や「エアコンの電源を入れてから数分間は動くが、すぐに止まってしまう」といった症状があらわれます。

もし上記のような症状が出ている場合は、エアコン室内機のコンプレッサー故障が疑われますので、エアコンメーカーや販売店に修理依頼を行いましょう。

修理して大丈夫?修理で損してしまう場合も…。

修理依頼の方法はコチラ

「コンプレッサー(圧縮機)」の修理費用については、以下の記事をご覧ください。

エアコンが故障中、冷房以外ですぐに涼しくなる方法は、以下の記事をご覧ください。

エアコンからぬるい風しか出ない場合の原因・対処法

エアコンからぬるい風しか出ない場合は、

  • 室外機が動いている場合はエアコンのガス漏れ
  • 室外機が停止している場合は室外機の故障
  • それ以外の場合はエアコンフィルターの汚れ

以上の原因が考えられます。

配管から冷媒ガスが漏れている

エアコンの冷暖房には、ともに「冷媒」と呼ばれるガスが使われています。冷媒は気体や液体に変わりながら、エアコン室内機と室内機の間で「熱」を運搬します。これにより、エアコンでは室内の熱い空気を冷たくすることができます。

この冷媒ガスは、室内機と室外機をつなぐ配管の中を通っているのですが、この配管が劣化や腐食、初期不良、設置時のミスなどにより破損し、冷媒ガスが漏れてしまう場合があります。

冷媒ガスが漏れて減少すると、「エアコンからぬるい風しか出ない」という状態になってしまいます。

冷媒ガス漏れの確認方法

  • 室外機カバーを開けるとある配管接続口に、霜がついている。(水滴であれば問題なし)
  • 室内機の中に霜や氷がついている(室内機カバーを外して確認)
  • 「冷媒漏れ」のエラーコードがリモコンに表示される

上記のような場合、配管から冷媒ガスが疑われます。自分で行える対処方はありませんので、エアコンメーカーや販売店に修理依頼を行いましょう。

修理して大丈夫?修理で損してしまう場合も…。

修理依頼の方法はコチラ

「冷媒ガス漏れ」の原因や、冷媒ガス補充・交換料金については、以下の記事で更に詳しく解説しています。

エアコンが故障中、冷房以外ですぐに涼しくなる方法は、以下の記事をご覧ください。

室外機が故障している

室外機の中にあるファン(プロペラ)が動いていない場合、室外機内部の電子基盤が損傷している可能性があります。エアコンの設定温度を、室温より5度以上低く設定して、室外機のファンが回転するかチェックしてください。

エアコン室外機が故障している場合、温かい空気を冷たい空気に変換する熱交換が行われませんので、「エアコンからぬるい風しか出ない」という状態になってしまいます。

もし室外機が故障している場合、自分で行える対処方はありませんので、エアコンメーカーや販売店に修理依頼を行いましょう。

修理して大丈夫?修理で損してしまう場合も…。

修理依頼の方法はコチラ

「室外機」の修理費用については、以下の記事をご覧ください。

エアコンが故障中、冷房以外ですぐに涼しくなる方法は、以下の記事をご覧ください。

また、故障以外にも以下のような状況ですと、室外機の能力が低下していまう原因になります。

室外機の周りに物がある

室外機は前方に熱交換で温かくなった空気を排出します。室外機の周りに植木鉢や不用品などが置かれていると、熱交換のための空気排出の妨げとなってしまい、「エアコンからぬるい風しか出ない」という状態になってしまいます。

そのため、室外機の周りに物が置いてある場合は必ずどかすようにしましょう。

室外機に直接日光が当たっている

室外機に直接日光が当たっているような環境の場合、室外機自体の温度が上昇して、熱交換処理がうまく行えなくなってしまう場合があります。その結果、「エアコンからぬるい風しか出ない」という状態になってしまいます。

もし室外機に直射日光が当たっている場合は、室外機の前方に1mほど間を空けて「すだれ」を設置するなどして日陰を作ってあげると効果的です。その際、「すだれ」で室外機の前方を塞いでしまわないように注意しましょう。

エアコンのフィルターが汚れている

エアコン室内機のフィルターがホコリなどで汚れてしまっていると、エアコンに取り込める空気量が減り、結果的に冷房の風量が減ってしまいます。

エアコンのフィルターは、エアコンシーズンの前など定期的に掃除を行って、清潔に保つことをオススメします。

エアコンクリーニング業者に依頼することで、プロの機材を使ったパーツを取り外した清掃でエアコン内部を徹底的に綺麗にすることができます。

また、自分でフィルターを掃除する方法は、以下の記事をご覧ください。

エアコンから水漏れする場合の原因・対処法

エアコンは冷気を作る際、水を発生させます。この発生した水は、「ドレンホース」を通じて外に排出される仕組みになっているため、正常であれば水漏れは起こりません。

エアコン室内機から水漏れが起こってしまう場合、ドレンホースに異常が発生していることなどが考えられます。

ドレンホースの内部が汚れている

ドレンホースの内部は、時間が経過するにつれて汚れていきます。業者に依頼して洗浄することはできるのですが、洗剤を流すことしかできないため、ホース内部の汚れを完全に綺麗にすることはできません。

そのため、ドレンホースを汚れたまま使用し続けると、ドレンホース内部で水が詰まりやすくなってしまいます。たとえばドレンホースの洗浄後など、大量の水をドレンホースに流したすぐ後にエアコン(冷房)を使用すると、ドレンホース内部で水が詰まり、最悪の場合あふれだした水が室内機から漏れてしまいます。これが水漏れの正体です。

エアコン室内機からの水漏れが頻繁に発生する場合、ドレンホースを新しく交換するのが効果的でしょう。

「ドレンホース詰まり」の修理費用については、以下の記事をご覧ください。

エアコン室内機が傾いている

エアコン室内機には、ドレンホースから水を排出するための「ドレン穴」と、水を一時的に貯めておく「ドレンパン」が付いています。設置時の不備や、使用中の事故などでエアコン室内機が傾いていると、この「ドレン穴」から水が流れていかず、「ドレンパン」に溜まったままになってしまうことがあります。

この状態が長く続くと、ドレンパンからあふれた水が漏れてしまうだけでなく、ドレンパンが腐食してしまう可能性もありますので、何らかの理由で室内機が傾いている(水平ではない)場合は、室内機を設置し直したほうが良いでしょう。

なお、設置工事時の不備であれば、販売店に問い合わせることで、無償で再度工事を行ってくれるはずです。

修理して大丈夫?修理で損してしまう場合も…。

修理依頼の方法はコチラ

エアコンから異音・異臭がする場合の原因・対処法

エアコンから「ガタガタ」「カタカタ」といった異音や、カビ臭いような異臭がしたことはありませんか?エアコンの異音・異臭の原因には、主に以下の種類があります。

エアコンのフィルターが汚れている

エアコン室内機のフィルターが汚れてしまっていると、エアコンがうまく風を送れず振動し「ガタガタ」「カタカタ」といった音が出る場合があります。

また、エアコン室内機のフィルターは、異臭の原因になる場合もあります。特にフィルターにカビが生えてしまっている場合や、タバコを吸っている場合、「カビ臭い」や「タバコ臭い」といった異臭が発生する確率が高まります。

エアコンのフィルター掃除は、エアコンシーズンの前などに、定期的に行うことをオススメします。

エアコンクリーニング業者に依頼することで、プロの機材を使ったパーツを取り外した清掃でエアコン内部を徹底的に綺麗にすることができます。

また、自分でフィルターを掃除する方法は、以下の記事をご覧ください。

「ポコポコ」「ボコボコ」はドレンホースからの異音

「ポコポコ」「ボコボコ」といった異音が聞こえる場合は、部屋の空気がドレンホースを通じて外に出ているときの音です。これは、気密性の高い部屋で起きやすく、対策としては部屋の窓を開けてあげることです。

「ボコボコ」異音の修理費用については、以下の記事をご覧ください。

エアコンの寿命が近い

エアコンの内部パーツには、それぞれ寿命があります。稼働頻度やメンテナンスの有無、使用する環境などにより寿命はまちまちですが、寿命が近づいた部品は挙動がおかしくなり、「異音」や「異臭」として現れる場合があります。

寿命が近いエアコンは、修理するよりも買い替えてしまうのがオススメです。

寿命による故障は買い替えがオススメ

リモコンが故障したときの原因・対処法

エアコンのリモコンが動かない場合の、故障や故障以外の可能性について、原因と対処法を紹介していきます。

電池が切れている、電池の向きがおかしい

「リモコンで全てのボタンが動かない」場合、まず電池切れが考えられます。新しい電池と交換してみてください。

また、電池を交換したばかりの場合は、電池が正しく入っていない場合があります。リモコン裏のフタを開けて、電池の向きが間違っていないかや、電池がしっかりはまっているかなどを確認してください。

なお、電池交換後にリモコンの画面がつかない場合は、リモコンに設置された「リセットボタン」を押しましょう。「リセットボタン」の特徴は「小さくて押しにくくなっていること」です。「リセットボタン」を見つけたら、爪楊枝など細くて長いもので押し込みましょう。

ボタンの隙間に異物が挟まっている

「リモコンで特定のボタンが効かない」場合、効かないボタンの隙間などに異物(ゴミ)が混入している場合があります。もし異物を確認できる場合は、爪楊枝など小さなもので異物を取り出しましょう。

エアコンの赤外線に汚れがついている

リモコンは赤外線によってエアコン本体に信号を送りますが、リモコンの赤外線発信部分が汚れていると、信号を飛ばせない場合があります。リモコンの赤外線は、先端の中央部分に設置されている場合がほとんどです。もし汚れているようなら、ティッシュやふきんなどで拭き取りましょう。

リモコンの故障

上記のいずれでもない場合、リモコンの故障が考えられます。リモコンが故障してしまったら、同じリモコンを再度購入するのが一番いいでしょう。

また、スマートフォンの「エアコンリモコンアプリ」で、一時的にエアコンを動かせる場合もあります。リモコンをすぐに買いに行けない場合などは試してみましょう。

リモコンの修理費用については、以下の記事をご覧ください。

運転ランプが点滅して停止する場合の原因・対処法

運転ランプが点滅して停止する場合、「エアコンが自分自身の故障を知らせている」という状態になります。具体的には、以下の項目をご覧ください。

運転ランプの点滅はエアコンの故障サイン

「運転ランプの点滅」は、エアコンが自分自身の故障を知らせるために備わっている機能です。点滅の仕方によって、「室内機サーミスタ異常」や「室内ファンモータ回転異常」、「霜取り運転」など意味が異なります。

運転ランプ点滅の意味については、メーカーごとに異なりますので、説明書またはメーカーホームページをご覧ください。

電源を5分~1時間ほど抜くのが効果的

エアコンの運転ランプが点滅してしまう場合、エアコンの電源を5分~1時間ほど抜くのが効果的です。まずは5分で試してみて、点滅が続くようであれば電源を1時間抜いてみてください。

それでも点滅が続く場合は、点滅の意味を確認した上で、エアコンメーカーや販売店に修理依頼が必要になる場合もあります。

運転ランプが点滅して停止する場合の修理費用については、以下の記事をご覧ください。

エアコンが故障中、冷房以外ですぐに涼しくなる方法は、以下の記事をご覧ください。

ゴキブリが原因で故障することも?!

「久々にエアコンをつけようとしたら、エアコンの中からゴキブリが出てきた…。」なんて経験は無いでしょうか?

ゴキブリ自体が原因でエアコンが故障してしまうことは余りありませんが、殺虫剤をエアコンに直接かけると故障してしまう可能性があります。

エアコンからゴキブリが出たときは、以下の記事を参考に正しい対処法を行うようにしてください。

エアコンつけっぱなしは故障する?

「夏場は節電のためにエアコンを24時間ずっと付けっぱなしにしている」という人も最近は増えてきています。ここでは「エアコンをつけっぱなしにすると故障しやすくなるんじゃないの?」という疑問にお答えします。

つけっぱなしでも故障リスクは同じ

結論から言ってしまうと、エアコンを24時間つけっぱなしにしていても、普通にエアコンの電源を切入している場合と故障リスクはあまり変わりません。

コンビニやビジネスホテルのエアコンも、基本的に24時間つけっぱなしですが、「壊れた」という話はあまり聞かないと思います。

エアコンの寿命は早まるかも

エアコンを24時間つけっぱなしにしていても、故障のリスクは変わらないと言いましたが、それでもエアコン部品の寿命は縮んでいきます。寿命が縮んでしまう代表的な部品を挙げると、室外機の「コンプレッサー」です。コンプレッサーは別名を圧縮機とも言い、冷房に使用する冷媒を圧縮させる働きがあります。

コンプレッサーはモーターの力で動いているのですが、このモーターはエアコンを使用すればするほど劣化していきます。エアコンを24時間つけっぱなしで運用しても故障リスクは変わりませんが、通常の使用(1日9時間)よりも寿命が早まってしまう可能性があることは覚えておきましょう。

ライフスタイルに合わせた運用が大事

エアコンの24時間つけっぱなし運用は、故障リスクもあまり上がらず、こまめに電源を切入するよりも電気代も節約することができるのは確かです。しかし、いくらメリットがあるからといっても、「家に居ない時間までエアコンをつけっぱなしにしている」といった運用方法ですと意味はありません。

エアコンをつけっぱなしにするとしても、自分のライフスタイルに合わせて無駄なく運用していくことが、故障リスクや電気代を抑えるのに重要です。

無駄が少ないエアコンつけっぱなしの運用方法については、こちらの記事をご覧ください。

故障したエアコンを修理対応する方法

故障してしまったエアコンは修理する必要があります。ここでは、修理する際にどこへ連絡したら良いのか、何を伝えれば良いのかを解説します。さらに賃貸マンションやアパートのエアコンが故障した場合の修理連絡方法も、あわせてご紹介していきます。

保証期間内であれば販売店に修理依頼

もしエアコンがメーカー保証、または販売店の有料保証期限内であれば、エアコンを購入したお店に連絡して、修理をしてもらうのが一番良いでしょう。メーカー保証や有料保証期間内であれば、無料で修理をしてもらえるはずです。

そのため、購入時のエアコン保証書は、必ず保管しておくようにしましょう。

修理依頼時に伝えるべき情報

販売店やメーカーに修理依頼を行う場合は、以下の情報を事前に準備して、修理サポートセンターのオペレーターに伝えましょう。

  • 購入時期(保証対象内かどうか)
  • エアコン型番
  • 故障内容
  • 修理業者が訪問可能な日時
  • 住所・氏名・電話番号

なお、修理当日は、訪問してきた修理業者にどのような症状か尋ねられる場合もあります。そんなとき、口頭で修理業者に説明する自信がない場合は、スマートフォンなどで動画を撮影しておき、その動画を修理業者に見てもらうとスムーズでしょう。

賃貸エアコン故障時は大家や管理会社に連絡

賃貸マンションやアパートでエアコンが壊れてしまった場合は、まずは大家や管理会社に連絡をとり、故障した旨を伝えましょう。その後、修理業者が点検にきて、修理を行ってくれる流れになると思います。

修理をしてもらう際、エアコン内部の部品や室外機の故障であれば、大家や管理会社の負担となりますが、以下の場合は入居者の負担になる場合があります。

  • エアコンのフィルター汚れが原因の場合
  • リモコンの電池代

特にエアコンのフィルターは、部屋で喫煙する人などはとくに汚れやすいので、こまめに掃除する必要があるでしょう。

前の住人が残していったエアコンは入居者負担?

前の住人が残していったエアコンは、大家や管理会社の所有物ではないケースがあります。こういったエアコンは「入居者の自己責任による使用」となり、仮に故障してしまっても、大家や管理会社は修理を行ってくれないこともあります。

こうしたトラブルを防ぐためには、入居前に交わした契約書などで、エアコン故障時の責任の所在を確認しておくのが良いでしょう。

保証期間外であれば買い替えのほうが安い?

エアコンが保証期間外の場合、故障したエアコンの修理は有料になります。有料修理となった場合、故障内容にもよりますが、もっとも安くて数千円、最も高いと10万円を超える場合もあります。

エアコンの価格は年々下がっており、最安機種ですと3万円前後が相場になります。(2019年2月現在/工事費別)

また、エアコン取り付け工事費がセットになった「基本工事費込みセット」でも、5万円以下の商品も存在します。

おすすめ基本工事費込みセットエアコン!

おすすめ基本工事費込みセットエアコン!

参考価格:52,100円(税込)~(2019年2月8日時点)

そのため、修理代が安い場合は修理したほうが良いですが、修理代が3万円を超えるのであれば、新しいエアコンを設置してしまったほうがお得でしょう。

以下の記事では、損をしないためのエアコンの選び方や、6畳用エアコンのおすすめ人気ランキングを紹介しています。


エアコンの寿命かも?故障したら買い替えも検討

エアコンは長く使うほど損をする?!

エアコンの寿命(耐用年数)は、10年~20年と言われており、メンテナンスを細かく行えば寿命を伸ばすことが可能です。

しかし、エアコンを長く使うほど損をしてしまう場合がある点に注意しましょう。

エアコンの省エネ性能は年々向上し続けています。たとえば、最新機種と15年前の機種を比べると、25%以上も電気代に差が出ます。そのため、必ずしも「長く使い続けるほどお得」とは言えないのです。

エアコンが寿命で故障したら買い替えがオススメ

エアコンの保証期間は10年で切れる

10年以上使い続けたエアコンは、故障の度合いにもよりますが、修理よりも買い替えがオススメです。その理由は、10年以上使用すると、販売店やメーカーの保証期間対象外になり、有料修理となるためです。(延長保証に加入していたとしても10年が最長)

有料修理となった場合、故障内容にもよりますが、もっとも安くて数千円、最も高いと10万円を超える場合もあります。

年々下がるエアコンの価格

エアコンの価格は年々下がっており、最安機種ですと3万円前後が相場になります。(2019年2月現在/工事費別)

また、エアコン取り付け工事費がセットになった「基本工事費込みセット」でも、5万円以下の商品も存在します。寿命に近づいて故障したエアコンの場合、修理代が5万円を超えてしまう場合も多いので、新しいエアコンに交換したほうがお得だと思います。

おすすめ基本工事費込みセットエアコン!

おすすめ基本工事費込みセットエアコン!

参考価格:52,100円(税込)~(2019年2月8日時点)

損をしないためのエアコンの選び方や、6畳用エアコンのおすすめ人気ランキングは、こちらの記事をご覧ください。