エコキュート配管の凍結と安全な直し方。防止、予防策も紹介
目次
エコキュートの凍結解除方法
凍結してしまったエコキュートの給水・給湯配管を解凍させるには、「自然解凍を待つ」か「ぬるま湯をかける」の2つの手段があります。
時間経過で配管が自然解凍されるのを待つ
まず「自然解凍を待つ」方法ですが、給湯栓(お湯の蛇口)を少し開いておくだけで準備は完了です。あとは、時間経過によって太陽が出て外気温が上がり、自然と凍結していた配管が解凍されるのを待つだけです。
次に紹介する「ぬるま湯をかける」よりも時間はかかりますが、より安全で確実です。お湯の使用を急いでない場合は、安全性の高い「自然解凍を待つ」方法を選ぶことをオススメします。
凍結した配管にぬるま湯をかける(すぐ直したい場合)
エコキュート配管の凍結をすぐに解凍してお湯を使用したい場合は、これから紹介する「ぬるま湯をかける」方法が有効です。
- 10~20度のぬるま湯をやかんなどに入れて用意します。
- 凍結しているエコキュート配管の保温材が巻かれていない部分に、10~20度のぬるま湯をゆっくりかけます。
※熱湯をかけると配管が破裂する可能性があるので注意してください。
※タオル等を巻いてぬるま湯をかけるとより効果的です。 - 配管が解凍されてお湯が出たら、配管にかかった水をタオル等で拭き取ります。
エコキュートの凍結を防止・予防する方法
ここでは、エコキュートの凍結を防止・予防する方法として、「凍結防止運転機能を使用する」、「蛇口から少量の水を出し続ける」、「保温材(断熱材)が破損していないか確認する」といった方法をご紹介していきます。
凍結防止運転機能を使用する
まず、フルオート機種の場合は、凍結防止運転機能を利用することで凍結を防ぐことができます。凍結防止運転機能とは、エコキュートのフルオート機種に備わっている機能で、自動で外気温を測定し、凍結のおそれがある場合は配管の中の水を循環させて凍結を防いでくれます。
凍結防止運転は、メーカーによって名前がすこし違う場合や、設定方法が異なる場合があります。各メーカーの凍結防止運転については、以下をご覧ください。
三菱電機エコキュート「凍結予防運転」
三菱電機エコキュートの「凍結予防運転」は、以下の手順で行うことができます。
- 浴槽の残り湯を、循環アダプタ(循環口)の中心から10cm以上残しておきます。
- 浴槽に十分な残り湯がある状態で外気温が下がると、凍結予防運転が自動で作動します。
- 凍結予防運転が作動中は、リモコンに【凍結予防】が表示されます。
なお、上記を試しても凍結予防運転が働かない場合は、以下を参考にリモコンの設定を見直してください。
凍結予防運転を【入/切】する方法
三菱電機エコキュートの「凍結予防運転」は、リモコンの操作で【入/切】を設定することができます。
- 【湯量-(マイナス)】ボタンを3秒以上押します。
- 【給湯温度スイッチ】の上下ボタンで「凍結予防運転」選びます
- 【ふろ温度スイッチ】の上下ボタンで【入/切】を設定します。(▲で入、▼で切)
※初期状態(工場出荷時)は「凍結予防運転」が「入」に設定されていますので、「凍結予防運転」を使用したい場合は操作する必要はありません。
ダイキン製エコキュート「凍結防止運転」
ダイキン製エコキュートの「凍結防止運転」は、以下の手順で行うことができます。
- 漏電遮断器を「ON」にします
- 少量の水を流し続けます(リモコンの給湯温度を「水」に設定し、湯側の蛇口を少し開けておきましょう)
- 浴槽の残り湯を、循環アダプタ(循環口)の中心から10cm以上残しておきます。
- 浴槽に十分な残り湯がある状態で外気温が下がると、凍結防止運転が自動で作動します。
また、多雪地域や大雪の予報がある時は、降雪対応ファン設定をしておきましょう。
- 台所リモコン→「メニュー|戻る」
- ▼▲で「各種設定」を選ぶ→「決定」
- ▼▲で「降雪対応ファン設定」を選ぶ→「決定」
- ▼▲で「入」「切」を選ぶ→「入」に設定し「決定」
日立エコキュート「凍結防止運転」
日立エコキュートの「凍結防止運転」は、以下の手順で行うことができます。
- 浴槽の残り湯を、循環アダプタ(循環口)の上端から5cm以上残しておきます。
- 浴槽に十分な残り湯がある状態で外気温が0度以下になると、凍結防止運転が自動で作動します。
- 凍結防止運転が作動中は、リモコンに【凍結防止中】が表示されます。
パナソニック製エコキュート「凍結予防運転」
パナソニック製エコキュートの「凍結予防運転」は、以下の手順で行うことができます。
- 浴槽の残り湯を、循環アダプタ(循環口)の中心から10cm以上残しておきます。
- 浴槽に十分な残り湯がある状態で外気温が下がると、凍結予防運転が自動で作動します。
- 凍結予防運転が作動中は、リモコンに【凍結予防のため、おふろのポンプを動かしています。】が表示されます。
なお、上記を試しても凍結予防運転が働かない場合は、以下を参考にリモコンの設定を見直してください。
凍結予防運転を【入/切】する方法
パナソニック製エコキュートの「凍結予防運転(ふろ凍結予防設定)」は、浴室リモコンの操作で【入(する)/切(しない)】を設定することができます。
- 【メニュー/戻る】ボタンを押します。
- 【初設定】の「その他」を選び【決定】ボタンを押します。
- ▲▼で「ふろ凍結予防設定」を選び【決定】ボタンを押します。
- 【入(する)/切(しない)】を選択します。
※初期状態(工場出荷時)は「凍結予防運転」が「する」に設定されていますので、「凍結予防運転」を使用したい場合は操作する必要はありません。
コロナ製エコキュート「凍結防止運転」
コロナ製エコキュートの「凍結防止運転」は、以下の手順で行うことができます。
- 浴槽の残り湯を、循環アダプタ(循環口)の中心から10cm以上残しておきます。
- 浴槽に十分な残り湯がある状態で外気温が下がると、凍結防止運転が自動で作動します。
- 凍結防止運転が作動中は、リモコンに【凍結予防】が表示されます。
湯温を「水」にして蛇口から少量の水を出し続ける
凍結を予防するためには、蛇口から少量の水を出し続ける方法も有効です。詳しくは、以下の手順をご覧ください。
- リモコンの給湯温度を【水】にする。
- 給湯栓(お湯の蛇口)を少し開き、一分間に200cc程度の水を出し続ける。
保温材(断熱材)が破損していないか確認する
エコキュートの給水・給湯配管やふろ配管、ヒートポンプ配管は、あらかじめ凍結を防ぐための保温材(断熱材)で覆われています。ただ、雨風や小動物などの影響により、巻いてある保温材(断熱材)が破損している場合もあります。
保温材(断熱材)が破損している場合は、エコキュートを購入した販売店や、工事を担当した施工業者などに連絡をすることで、有料で保温材を巻き直してもらうことができます。
ただし、外気温が0度を下回る場合は、保温材を巻いていても凍結してしまいます。外気温が0度を下回る場合は、次で紹介する「凍結防止ヒーター」の利用をオススメします。
エコキュートの凍結防止ヒーターで凍結を防止・予防
ここでは、エコキュートの凍結防止ヒーターについて、導入方法や使い方などをご紹介していきます。
凍結防止ヒーターとは?
凍結防止ヒーターは「凍結防止帯」とも呼ばれ、冬場に凍結のおそれがあるエコキュートの給湯・給水配管などに巻きつけることで、自動で凍結を防止・予防してくれるコード状のヒーターです。
凍結防止ヒーターは自動通電
凍結防止ヒーターは、配管温度が約3~9度以下になると自動で通電を開始し、配管を温めます。そして、配管温度が約13~19度になると通電を停止します。
通電を開始する温度に幅があるのは、配管温度を計るサーモスタットの精度がメーカーごとにバラついているためです。
凍結防止ヒーターの導入方法
凍結防止ヒーターは、エコキュートの設置を依頼した施工業者などに依頼することで設置してもらうことが可能です。
凍結防止ヒーターの工事費用は、
凍結防止ヒーター工事費用:22,000円
程度が相場となっています。
※工事費用はあくまでも目安です。設置する凍結防止ヒーターの長さや本数、依頼する施工業者によっても料金は異なります。
凍結防止ヒーターを設置したい場合は、エコキュートの設置を依頼した施工業者などに相談してみましょう。
凍結防止ヒーターは電気代が高い?!
エコキュートの凍結を防止するために非常に有効な凍結防止ヒーターですが、実は電気代が高いことで知られています。
寒波などの影響で凍結防止ヒーターを24時間つけなくてはいけないような場合は、月々1万円以上の電気代の増加が予想されます。これは、大体エアコンと同じ程度の電気代です。
凍結防止ヒーターで電気代が高くなってしまう理由には、「真冬の寒冷地では最高気温が約13~19度まで上がらない」という原因があります。「凍結防止ヒーターは自動通電」の項目でも説明しましたが、凍結防止ヒーターは配管温度が約3~9度以下になると自動で通電を開始し、約13~19度まで上がると通電を切ります。そのため、真冬の寒冷地では、「凍結防止ヒーターの電源が常に入りっぱなし」になるため、電気代が高くなってしまうのです。
「セーブ90」などの利用で大きく節電?!
そんなとき、「セーブ90」などの凍結防止ヒーター用節電グッズを使用することで、電気代を節電できるかもしれません。
たとえば「セーブ90」の場合ですと、1日の気温変動が大きい春先や秋口はもちろん、気温の変動の少ない真冬でも、最適な電源のオン/オフ動作を自動的に繰り返すことで電気代を大きくカットできる可能性があります。
凍結防止ヒーター用節電器
NEWセーブ90
なお、「セーブ90」の接続方法ですが、まず「セーブ90」本体を屋外コンセントに差し込み、凍結防止ヒーターを接続すれば完了です。接続工事などは必要ありません。
自分で設置しても良いですが、凍結防止ヒーターの工事を施工業者に依頼する場合は、「セーブ90」も一緒に取り付けて貰えるようにお願いしてみるのも良いでしょう。
三菱電機エコキュートの凍結関連エラーコードと対策
ここでは、三菱電機エコキュートが凍結した場合に発生する可能性のあるエラーコードと、その対策方法についてご紹介していきます。
「c03」「c19」「c20」等のエラーコードが表示される
三菱電機エコキュートで、
「C03」、「C19」、「C20」、「C21」、「C23」、「C26」、「C27」、「C30」、「103」、「120」
のうちいずれかのエラーコードが発生して沸き上げができない場合、三菱エコキュートの凍結などが原因として考えられます。
「c03」「c19」「c20」等の凍結が原因の場合の対処法
凍結が原因として疑われる場合は、以下のリンク先に記載している方法で凍結の解除をお試しください。
「c03」「c19」「c20」等の凍結以外の原因と対処法
凍結の解除方法を試してもエラーコードから復旧しない場合は、凍結以外の原因が考えられます。「c03」「c19」「c20」等の凍結以外の原因と対処法については、以下の記事をご覧ください。
三菱電機エコキュートの故障。エラーコードや症状別の対処法と修理費用
294,580view「F06」のエラーコードが表示される
三菱電機エコキュートで「F06」のエラーコードが発生している場合、凍結が原因である可能性が高いです。
まずは、以下のリンク先に記載している方法で凍結の解除をお試しください。
上記を試してもエラーから復旧しない場合は、三菱電機へ修理連絡を行いましょう。
三菱電機エコキュート故障時の点検・修理連絡先
三菱・WEB修理受付
三菱・出張修理WEB受付へ
※三菱では曜日や時間帯によって、電話がつながりにくい場合のWEB受付を推奨
三菱電機修理受付センター
電話番号:0120-56-8634(無料)
携帯電話・PHS:0570-01-8634(有料)
FAX:0570-03-8634(有料)
受付時間:365日24時間受付
ダイキン製エコキュートの凍結関連エラーコードと対策
ここでは、ダイキン製エコキュートが凍結した場合に発生する可能性のあるエラーコードと、その対策方法についてご紹介していきます。
警報「HJ」のエラーコードが表示される
ダイキン製エコキュートで、警報「HJ」のエラーコードが発生する場合、ダイキン製エコキュートの凍結などが原因として考えられます。
凍結が原因の場合の対処法
警報「HJ」のエラーコードで、凍結が原因として疑われる場合は、以下のリンク先に記載している方法で凍結の解除をお試しください。
凍結以外の原因と対処法
凍結の解除方法を試してもエラーコードから復旧しない場合は、凍結以外の原因が考えられます。警報「HJ」の凍結以外の原因と対処法については、以下の記事をご覧ください。
ダイキン製エコキュートの故障。エラーコードや症状別の対処法と修理費用
496,277view上記の方法を試しても警報「HJ」から復旧しない場合は、ダイキンへ修理依頼を行いましょう。
ダイキン製エコキュート故障時の点検・修理連絡先
ダイキンコンタクトセンター
電話番号:0120-881-081(無料)
受付時間:365日24時間
ダイキン・WEB修理受付
日立エコキュートの凍結関連エラーコードと対策
ここでは、日立エコキュートが凍結した場合に発生する可能性のあるエラーコードと、その対策方法についてご紹介していきます。
「Er24」、「Er15」、「HE22」のエラーコードが表示される
日立エコキュートで、「Er24」、「Er15」、「HE22」のうちいずれかのエラーコードが発生してお湯はりができない場合、日立エコキュートの凍結などが原因として考えられます。
「Er24」、「Er15」、「HE22」の凍結が原因の場合の対処法
凍結が原因として疑われる場合は、以下のリンク先に記載している方法で凍結の解除をお試しください。
「Er24」、「Er15」の凍結以外の原因と対処法
凍結の解除方法を試してもエラーコードから復旧しない場合は、凍結以外の原因が考えられます。
「Er24」の凍結以外の原因と対処法については、以下の記事をご覧ください。 日立エコキュートの故障。エラーコードや症状別の対処法と修理費用
「Er15」の凍結以外の原因と対処法については、以下の記事をご覧ください。 日立エコキュートの故障。エラーコードや症状別の対処法と修理費用
日立エコキュートの修理連絡先
日立アプライアンス修理コールセンター
電話番号:0120-649-020(無料)
受付時間:365日24時間
日立・WEB修理受付
ハウステックのお客様センター
電話番号:0120-102-471(無料)
携帯電話・PHS:0570-002-471(有料)
受付時間:365日24時間
ハウステック・WEB修理受付
パナソニック製エコキュートの凍結関連エラーコードと対策
ここでは、パナソニック製エコキュートが凍結した場合に発生する可能性のあるエラーコードと、その対策方法についてご紹介していきます。
「U22」のエラーコードが出てお湯張りできない
パナソニック製エコキュートで、「U22」のエラーコードが発生する場合、エコキュートの凍結が原因として考えられます。
以下のリンク先に記載している方法で凍結の解除をお試しください。
上記の方法を試してもエラーコード「U22」から復旧しない場合は、パナソニックへ修理依頼を行いましょう。
パナソニック製エコキュート故障時の点検・修理連絡先
パナソニック テクノサービス(株)
電話番号:0120-872-150
受付時間:9:00~19:00(月~土)
受付時間:9:00~18:00(日・祝・年末年始)
パナソニック・WEB修理受付
コロナ製エコキュートの凍結関連エラーコードと対策
ここでは、コロナ製エコキュートが凍結した場合に発生する可能性のあるエラーコードと、その対策方法についてご紹介していきます。
「E14」「E16」のエラーコードが出てお湯張りできない
コロナ製エコキュートで、「E14」「E16」のエラーコードが発生してお湯張りできない場合、コロナ製エコキュートの凍結などが原因として考えられます。
凍結が原因の場合の対処法
「E14」「E16」のエラーコードでエコキュートの凍結が原因として疑われる場合は、以下のリンク先に記載している方法で凍結の解除をお試しください。
凍結以外の原因と対処法
凍結の解除方法を試してもエラーコードから復旧しない場合は、凍結以外の原因が考えられます。エラーコード「E14」「E16」の凍結以外の原因と対処法については、以下の記事をご覧ください。
コロナ製エコキュートの故障。エラーコードや症状別対処・修理方法
301,214view上記の方法を試してもエラーコード「E14」「E16」から復旧しない場合は、コロナへ修理依頼を行いましょう。
コロナ製エコキュート故障時の点検・修理連絡先
コロナ修理受付専用ダイヤル
電話番号:0120-919-302
受付時間:365日24時間受付
【携帯電話・PHSの場合】
電話番号:0570-550-992(有料)