ウォシュレットの使い方を解説。おしりは何秒以上洗うと危険?

「水圧を”強”にしている」「20秒以上お尻を洗浄している」「温水を直接肛門に当てている」「排便の前に刺激して排便を促す」などの間違った使い方をしていませんか?ウォシュレット(温水洗浄便座)の正しい使い方や洗浄時のポイントについて解説。

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ウォシュレットの使い方を解説。おしりは何秒以上洗うと危険?

目次

「水圧を”強”にしている」「20秒以上お尻を洗浄している」「温水を直接肛門に当てている」「排便の前に刺激して排便を促す」などの間違った使い方をしていませんか?ウォシュレット(温水洗浄便座)の正しい使い方や洗浄時のポイントについて解説。

ウォシュレット(温水洗浄便座)の基本的な使い方の流れ

はじめにウォシュレット(温水洗浄便座)を使用する基本的な流れについてご説明します。

  1. トイレへ入室する
  2. ウォシュレットの便ふたを開ける
    このとき、オート開閉機能がついたウォシュレットであれば、自動でふたが開きます。
  3. ズボンなどを下ろして便器に座る
  4. 排便する
  5. ウォシュレット(温水洗浄便座)で洗浄する
    洗浄するためのボタンは「おしり」などと書かれているのが一般的です。
    このとき、水圧は「弱」で5~10秒程度の洗浄がオススメ!
  6. 洗浄後、濡れたおしりをトイレットペーパーで拭く
    このとき、温風乾燥機能が付いている温水洗浄便座の場合は、温風乾燥でおしりを乾かしても問題ありません。
  7. ズボンを履いて、水を流す
  8. 便フタを閉じてトイレから退室

ウォシュレットの各機能ボタンと使い方

ウォシュレットにはさまざまな機能が搭載されており、袖リモコンや壁リモコンなどで操作できるようになっています。各機能の意味や正しい使い方も知っておきましょう。

なお以下は一例です。機種や型番などにより搭載されていない機能、名称が異なる機能などがあります。

洗浄する

おしり

おしりを洗うための基本的な機能で、大便をしたあとの肛門やそのまわりを洗浄するときに使用します。

やわらか

同じく肛門やそのまわりを洗浄するための機能で、よりソフトな水流で洗いたいときに使用します。

ビデ

女性の生理時などに、局部周辺に付着した汚れを洗浄するときに使用します。膣を洗浄するための機能ではありません。

ムーブ

「おしり」「やわらか」「ビデ」いずれかを使用中に再度同じボタンを押すことで、ノズルが前後に動きます。少し広い範囲を洗浄したいときに使用します。もう一度押すと止まります。

乾かす

乾燥

風(機種によっては温風)が出てきます。おしりやビデを洗浄したあと、乾かしたいときに使用します。

脱臭する

パワー脱臭

においが気になるときに使用します。通常の脱臭よりも強力ににおいを吸引します。便座に座っている状態でないと作動しません。

止める

「おしり」「やわらか」「ビデ」「乾燥」などの機能を停止するときに使用します。

流す

大便やトイレットペーパー(シングル10mまで)を流すときに使用します。

小用時やトイレットペーパー(シングル3mまで)を流すときに使用します。

eco小

男性の小用後や掃除の際など、トイレットペーパーを流さないときに使用します。

開閉する

便座開閉

便座に触れずに開閉したいときに使用します。

便座ふた開閉

便座のふたに触れずに開閉したいときに使用します。

お手入れをする

ノズルきれい

「きれい除菌水」でノズルを掃除したいときに使用します。

ノズルそうじ

ノズルを引き出して拭き掃除をしたいときに使用します。

調節する

水勢

おしり洗浄などの水流の強さを調節したいときに使用します。

位置

洗浄位置(ノズルからの水流が当たる位置)を調節したいときに使用します。

温度

便座や水温、風温などを調節したいときに使用します。

設定確認

現在の設定状況を確認したいときに使用します。設定中の機能はランプが点灯します。

ウォシュレットの最新機能や使い方についてはこちらの記事もご覧ください。

ウォシュレットの誤った使い方とそのリスク

ウォシュレットは操作が簡単なので、特に使い方を教わらなくても基本的な機能は使えます。しかし、中には無意識に「誤った使い方」をしてしまっていることがあります。たとえば次のような使い方は、できる限り避けたほうがよいとされています。

水勢を「強」や「最大」にしておしりを洗浄してしまう

ウォシュレットでおしりを洗う時、水圧を「強」や「最大」にして洗っていませんか?おしりをしっかりと洗おうと思っている人ほどやってしまいがちですが、水圧は「弱」または「最小」で十分に汚れを落とすことができます。

「強」や「最大」の水圧でおしりを洗い続けていると皮膚を痛めるおそれもあるため、最初は「小」で使い始め、慣れてきたら自分が心地よいと感じる強さに調節するとよいでしょう。

「強」や「最大」の水圧でお尻を洗い続けていると、お尻の皮膚を痛めてしまったり、汚れた水が周囲に飛び散る原因になりますので注意しましょう。

ウォシュレットに飛び散ってしまった汚れの掃除方法は、こちらの記事をご覧ください。

おしりを洗浄する前にトイレットペーパーで拭いてしまう

先にトイレットペーパーで拭いてしまうと、便などの汚れが肛門周辺に広がってしまいます。ウォシュレットの洗浄効果が十分行き届かず、汚れが残ってしまう場合があります。詳しくはこちらもご覧ください。

排便を促すために使用してしまう

洗浄水で肛門を刺激することで排便を促す、といった使い方をしている方もいますが、習慣になってしまうと洗浄水の刺激なしでは便が出にくくなってしまうことがあります。詳しくはこちらもご覧ください。

洗浄しながら排便してしまう

大便の汚れなどがノズルに付着し、ノズル自体に雑菌が繁殖するおそれがあります。吐水口に雑菌が繁殖すれば、汚染された洗浄水でおしりを洗うことになってしまうため注意しましょう。

肛門を広げて腸内洗浄したり、膣内洗浄したりする目的に使用してしまう

肛門を広げながら腸内を洗浄したり、膣内を洗浄したりするといった使い方も推奨されていません。洗浄水に含まれる雑菌が腸内や膣内に侵入して炎症を招くリスク、内壁を刺激しすぎて何らかの疾患を招くリスクなどがゼロとは言い切れないためです。膣内洗浄のリスクや、産後の正しい使い方についてはこちらでも詳しく解説しています。

おしりを長時間洗浄してしまう

おしりを清潔に保ちたいからといって、30秒も1分も洗浄することは控えましょう。洗いすぎることで皮膚のバリア機能が低下し「温水洗浄便座症候群(トイレシャワー症候群)」となってしまうことがあります。

温水洗浄便座症候群(トイレシャワー症候群)とは

おしりのまわりを洗浄しすぎたことによって常在菌のバランスが崩れ、かぶれやかゆみといった症状を引き起こすのが温水洗浄便座症候群です。ただし、温水洗浄便座の使用との因果関係については明確にわかっていません(※)。適切とされている洗浄時間については後述していますので、ぜひそちらをご覧ください。

※参考:「温水洗浄便座症候群」って何ですか?-トイレQ&A 温水洗浄便座|トイレナビ 一般社団法人 日本レストルーム工業会

ウォシュレット(温水洗浄便座)の洗浄時間は10~20秒が目安

上述した「適切とされる洗浄時間」について詳しく解説していきます。

TOTOや一般社団法人 日本レストルーム工業会の推奨時間は10〜20秒

ウォシュレットを販売するTOTOや、TOTOの代表取締役である清田徳明氏が会長を務める(一社)日本レストルーム工業会では「おしり」「やわらか」「ビデ」いずれの場合でも洗浄時間は約10〜20秒を目安にするよう推奨しています。

※参考:基本の使いかた リモコンを使う|TOTO株式会社
※参考:温水洗浄便座の使用上のご注意について-重要なお知らせ|トイレナビ 一般社団法人 日本レストルーム工業会

5~10秒で十分なことも

10〜20秒はあくまで目安ですので、20秒を超えないようにするとよい、と考えておきましょう。汚れ具合によっては5秒など、10秒以内でも十分キレイに洗える場合があります。

長時間洗浄するリスクや、トイレットペーパーで拭き取ることなども考えると、10秒程度を目安にして、足りないと感じるときは少し長く(20秒以内で)洗浄するといった使い方がよいでしょう。

ビデの膣内への使用の注意点と産後の正しい使い方

ビデで膣内洗浄をするのが危険な理由

ウォシュレット(温水洗浄便座)のビデを、排尿後などに膣内へ使用するのは危険です。そもそもビデは生理時などに汚れた局部周辺を洗うためのもので、膣内を洗浄するための機能ではありません。

ビデで膣内を洗っていると、膣内を細菌からガードするバリアの役割を果たしている「デーデルライン桿菌」まで洗い流すことになってしまい、膣内環境が悪化してしまう場合もあるので注意しましょう。

参考:デーデルライン桿菌(乳酸菌) – Wikipedia

産後のウォシュレットの正しい使い方

産後は傷の治りを早めるため、ウォシュレットで洗浄後に清浄綿で前から後ろへ拭くようにしましょう。一般的に清浄綿が一箱分無くなったら、ウォシュレットの洗浄のみで問題ありません。ただし、出産後は病院に居るのが普通だと思いますので、担当のお医者様の指示に従うようにしてください。

※清浄綿とは、濃度の低い消毒液を染み込ませた脱脂綿を、個別包装で密閉し滅菌処理したもの。ドラッグストアやインターネット通販で買えるほか、出産時に病院から貰う場合も多いです。

排便の前にウォシュレット?刺激で排便を促す使い方は控えめに

意外とやっている方が多いのが、排便の前にウォシュレットの洗浄機能で肛門を刺激し、便意を催す行為です。この使い方は、そもそもウォシュレット本来の機能ではありませんし、癖になると通常の排便ができなくなってしまう危険もありますので注意しましょう。
また、ウォシュレット(温水洗浄便座)を便秘解消のために使用する人も居るようですが、同様の理由でやめたほうがいいでしょう。

ウォシュレット(温水洗浄便座)で洗浄してから紙で拭くのが正しい使い方

排便後、ウォシュレットで洗浄してからトイレットペーパーで拭くべきか、トイレットペーパーで先に拭いてから洗浄するべきか悩んだことはありませんか?

正解は「ウォシュレットで洗浄してからトイレットペーパーで拭く」です。

トイレットペーパーで先に拭くことを主張している人たちは、ウォシュレットで先に洗浄すると汚れた水がノズル自身に掛かってしまうことを懸念しています。しかし、最新機種なら汚水がノズルにかからないので、「ウォシュレットで洗浄してからトイレットペーパーで拭く」の順番で問題はありません。

ウォシュレット(温水洗浄便座)による洗浄は紙で拭くだけより清潔

おしりにとって清潔なのはトイレットペーパー(紙)か、ウォシュレット(水)か?これは長い間、沢山の人が疑問に思っていることです。結論から言ってしまえば、ウォシュレットによる洗浄のほうが、トイレットペーパーでおしりを拭くだけよりも清潔です。

トイレットペーパーで拭くだけだと、便は完全には除去されず、おしりにこすりつけているだけという見方もできます。一方、便はお湯に溶ける性質を持っているため、ウォシュレットの温水による洗浄では綺麗に洗い流すことができます。

なお、便には悪臭の原因となるインドールとスカトールという化学物質が含まれており、おしりに便が多く残っていると炎症の原因にもなります。そうした面から見ても、ウォシュレットによる温水での洗浄のほうが衛生的と言えます。

参考:NPO法人 日本健康住宅協会

番外編!携帯用ウォシュレットの使い方

携帯用ウォシュレットは、持ち運びができる小型のウォシュレットで、温水洗浄便座が無い環境でもおしりを洗うことができます。海外への出張やキャンプなどで重宝する携帯用ウォシュレットですが、実際に使うとき困らないように、使い方を押さえておきましょう。

携帯用ウォシュレット使用時の流れ

まずは携帯用ウォシュレットを使うときの、基本的な流れを解説します。

  1. 携帯ウォシュレット本体に水を入れる
    本体を引き出し、水またはぬるま湯を入れます。
  2. ノズルを引き出す
  3. ボタンを押せば洗浄開始
    ボタンを押すことで、ノズルから水または温水が噴出します。
    上手くおしりに当たる角度でボタンを押して、おしりを洗浄しましょう。

携帯用ウォシュレット使用時の注意点

携帯用ウォシュレットを使用する場合は、必ず注意点を守りましょう。注意点を守らず使用すると、怪我や故障の原因になります。

  • 怪我の原因になるので、ノズルを体内(肛門内)に入れて使用しない。
  • 水道水および飲用可能な井戸水(地下水)以外は使用しない。(皮膚が炎症する場合があります。)
  • 水漏れの原因になる場合があるので、水または温水を入れて携帯しない。