窓の面格子の防犯効果と欠点を解説!選び方やおすすめ商品も紹介
目次
面格子とは
「面格子(めんごうし)」とは、窓の外側に取り付ける格子のことです(一部、室内に取り付けるものもあります)。室内が見えにくくなることから目隠しの要素もありますが、主に窓の防犯対策に取り入れられる設備のひとつです。
後ほど詳しく解説しますが、面格子には木製や金属製があり、さらに使われている金属にもいくつか種類があります。
たとえば、マンションなどの集合住宅では共用通路(廊下)側にある窓、一般のご家庭なら死角になりやすい窓などに取り付けられることが多い設備です。
面格子とルーバーの違いは「防犯性」
細長い板を縦または横に並べたものをルーバーと言います。身近なところでは、エアコンの風向きを変える羽のようなものがルーバーです。
基本的に防犯目的ではありませんが、ブラインドのように開閉でき、換気や採光を調節するのに適しているほか、目隠しとしても役に立つ設備です。
一方、主に窓の防犯が目的で取り付ける面格子は、多くが開閉できません。ルーバーとは設置の目的や機能性という点で違いがあります。ただ、中には「可動型ルーバー」が付いた面格子も販売されています。
面格子の防犯効果
空き巣などの侵入口は多くが「窓」です。以下、警視庁が発表している平成30年のデータ(※1)を見てみましょう。
侵入窃盗の侵入口は多くが「窓」
- 戸建て 総件数26,690件中57.6%
- 共同住宅3階以下 総件数7,379件中53.3%
- 共同住宅4階以上 総件数2,594件中32.9%
このように、窓から侵入するケースが非常に多いことが分かります。窓に取り付けた面格子は、簡単に外せるものではありません。つまり、面格子があるだけで「この家は防犯対策をしている」と心理面で威嚇でき、侵入者が犯行を諦める確率を高めることができるのです。
もちろん、面格子は完璧ではありません。バールで曲げられたり、強硬手段で破壊されたり、取り外されたりすることも考えられます。ですがもうひとつ、面格子があるおかげで侵入者が犯行を諦める可能性が高まる理由があります。
「5分」持ちこたえれば犯行を諦める確率が高くなる
警視庁が発表している「(財)都市防犯研究センター」の資料(※2)によりますと、侵入者が犯行を諦める時間は「2分」が17%「2分を超えて5分以内」が51%とのことです。トータルすると「5分以内」で68%、つまり7割近くの侵入者は犯行を諦めるということが言えます。
ケースバイケースではありますが、スムーズに面格子を破壊したり取り外したりできたとしても、さらにその先の窓も何らかの方法で破らなければなりませんので、5分以上は時間を稼げる可能性が高いでしょう。
窓に面格子を取り付けることで、心理面でも物理面でも、高い犯罪抑止効果が期待できるのではないでしょうか。
※1引用元:警視庁 住まいる防犯110番「手口で見る侵入犯罪の脅威」
※2引用元:警視庁 住まいる防犯110番「防犯性の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議」
狙われる窓はどこ?
では、具体的に狙われやすいのはどこの窓なのでしょうか?この認識を誤ると、せっかくの面格子が役に立たないかもしれません。効率的に防犯対策を講じるためにも、狙われやすい窓を把握しておきましょう。
頭と肩ひとつ分の空間があれば侵入できる
侵入者の体格などにもよりますが、一般的に頭と片方の肩が通れる空間さえあれば、侵入できると言われています。いわゆる小窓サイズです。
私たちが防犯対策を講じる際に注意するのは、掃き出し窓や出窓、腰窓といった比較的大きめの窓ではないでしょうか?ところが侵入者は「キッチン」「お風呂場」「トイレ」などに付いている換気用の小窓や、「少し高い位置にある小窓」からでも侵入してしまうのです。
庭の裏や勝手口付近も要注意
もうひとつ注意したいのが死角です。庭の裏に窓があるとします。表の道路などからは死角のため「さすがに庭を通って裏までは入り込まないだろう」と油断していると危険です。死角こそ、侵入者にとって好都合だからです。庭の裏、勝手口などに窓があれば、ぜひ面格子の取り付けを検討しましょう。
侵入者目線で家の周りをチェックしよう
「侵入者目線」とは表現が適切ではないかもしれませんが、自分がこの家(ご自宅)に侵入するとしたら?という目線で家の周りをひと回りしてチェックしておくことも大切です。
外出時や帰宅時はいつも同じルートしか通らず、そのルート(家)の反対側や裏の状態を気にしたことがない、という方にはぜひおすすめです。電柱から容易に飛び移れそうな窓があった、物置からジャンプできる窓があったなど、思わぬ死角が見つかるかもしれません。
面格子はどんな窓でも付けられる?
面格子を取り付けできる窓とできない窓を把握することも大切です。後者の場合、オーダーメイドで特殊な面格子を作ってもらえる可能性もありますが、ここでは一般的な例を紹介します。
引き違い窓、内倒し窓、掃き出し窓=取り付けできる
「引違い窓」はいわゆる一般的な窓です。窓枠よりも外側に開くわけではありませんので、外側に面格子を取り付けることができます。
同じように、外側に開く必要がない「内倒し窓」「掃き出し窓」であれば、基本的には面格子を取り付けできます。
地窓、高窓、FIX窓=基本的には取り付けできる
床面に接している「地窓」、壁面の高い位置に設けられた「高窓」、そもそも開かない「FIX窓」なども、基本的には外側に面格子を取り付けることができます。
ただし、外側へ開く地窓や高窓だった場合、面格子が取り付けできないか、取り付けできたとしても数センチ〜10cm程度までした開閉できなくなってしまうこともあります。
これらの場合、窓の内側、つまり建物内に取り付け可能な面格子が販売されているので、そちらを検討しましょう。窓枠の状態にもよりますが、内側に面格子を取り付けできる可能性があります。
滑り出し窓、外開き窓、外倒し窓、天窓=ケースバイケース
「滑り出し窓」「外開き窓」「外倒し窓」「天窓」などは、窓枠よりも外側に開く窓です。面格子を取り付けできないことはありませんが、やはり数センチ〜10cm程度までしか開閉できなくなるなど、やや不便になるかもしれません。屋内に取り付ける面格子も検討しましょう。
窓の面格子の6つのデメリット
高い犯罪抑止効果が期待できる窓の面格子ですが、メリットばかりではありません。続いては面格子のデメリットをお伝えします。「防犯のためなら我慢できる」というものがほとんどだと思いますが、取り付けてから後悔しないためにも、先に考えうるデメリットを把握しておきましょう。
窓の掃除がしづらくなる
面格子を取り付けた窓は、拭き掃除などがしづらくなります。もちろん、掃除の際に外すといった選択肢もありますが、簡単に外れてしまう面格子は防犯面で不安です。再度取り付ける際に、締め付けが甘いなどで防犯性能を低下させてしまう可能性もあります。
取り外しは、よほどのことがない限り控えたほうがいいでしょう。
屋内に取り付けタイプは窓が開閉しづらくなる
屋内に取り付ける面格子の場合、防犯効果と引き換えに窓が開閉しづらくなってしまうことも考えられます。頻繁に開閉する窓はとくに、取り付け位置やピッチ(格子の間隔)などをよく考えて選びましょう。
お手入れをせずにいると白錆が発生してしまうことがある
アルミ素材の面格子によくあるトラブルです。アルミは錆びにくいですが、湿気や雨水を含んだホコリ、チリ、排気ガス、砂などが付着すると腐食してしまうことがあります。これが白錆です。
壁との結合部分の締め付けも含め、定期的なメンテナンスが欠かせません。
外観が物々しい感じになってしまうことがある
オシャレなデザインのものも増えていますが、格子ですから少なからず外観に影響を与えます。もちろん犯罪抑止効果が向上すれば良いわけですが、家の景観を大切にしたいときは、デザインや取り付ける窓の数などバランスも考慮しましょう。
部屋からの眺めが悪くなることがある
面格子の形状などにもよりますが、外から家の中が見えにくくなる反面、部屋からの眺めに影響を与えることもあります。とくに眺望を重視している窓は、取り付けを迷うかもしれません。最初の段階でしっかり、取り付け後のイメージしておくことが大切です。
取り外せないものは緊急避難時の妨害になることがある
外壁にボルトなどで結合している場合、中からは外せません。防犯のために取り付けた面格子が、緊急避難時のジャマになってしまう可能性があります。
ただ「緊急脱出機構付き」など、室内からでも取り外し可能な面格子も販売されています。避難経路になりそうな窓に面格子を取り付ける場合、そうした商品を検討するのもおすすめです。
面格子の種類と特徴、強度の目安
面格子には縦や横、ひし形などさまざまな種類があります。見栄えもそうですが、侵入に対する効果(強度)などにも関わってきます。代表的な種類と特徴をまとめたので参考にしてください。
なお、以下の防犯性「△」「◯」「◎」はあくまで面格子単体で見たときの評価です。素材や格子の太さなどによって変わってくるほか、たとえ「△」でも補助錠や防犯ガラスといった複数の対策を講じることで防犯性は向上します。
縦格子:防犯性△
リーズナブルで昔からよく使われ、今でも広く普及しているのが縦の面格子です。格子はスリムなものから太くてゴツいものまで色々あり、ピッチ(格子と格子の幅)もさまざまです。一般的にはピッチが狭く、格子も太いほうが防犯性能が高くなります。ただし、その分見栄えが悪くなる、眺望が悪くなるなどのデメリットも出てきます。
横格子:防犯性△
格子を横向きにしたものです。侵入に対する強度は、縦格子と同じように格子の素材や太さによって変わります。加えて、横向きの場合は上から下に体重をかけやすいため、掴んで曲げられてしまう可能性もあります。
縦格子(四方枠なし):防犯性△
格子を囲む四方枠がないタイプです。シャープな印象を与え、見た目もスッキリします。物々しい印象は与えたくない、という場合は向いているでしょう。ただ、四方枠がない分だけ、どうしても強度が劣ります。防犯性能を最優先する場合は別の種類をおすすめします。
ヒシクロス(ラチス)格子:◎
格子をひし形にクロスさせたものをヒシクロス格子と言います。メーカーによってラチス(格子を斜めやジグザグにしたもの)格子と呼ぶこともありますが、ほぼ同じ形状です。縦格子や横格子と比べて強度があるものが多く、防犯性能も格段に向上します。
井桁格子:◯
「井の字」型に格子を組んだものが井桁(いげた)格子です。障子のような形状で、和室に合う面格子とも言われています。素材や格子の太さなどにもよりますが、縦のみ、横のみといった面格子よりは高い強度が期待できます。
可動ルーバー型面格子(エコ面格子):△
リモコンなどで開閉できる、ルーバー型の面格子です。キッチンやお風呂場、トイレなど、プライバシーが気になる場所への設置に向いています。ただ、強度はそれほど高くはないため防犯効果を優先したいときは別の種類も検討しましょう。
室内用面格子:モノによる
室内に取り付ける面格子は、縦、横、ヒシクロス、井桁など外側に取り付けるものと同じ種類を選ぶことができます。やはり格子の素材や太さ、ピッチなどによって強度が変わってきます。あまり圧迫感があるものですと、室内が窮屈に感じてしまうこともあるので、慎重に選んでいきたいですね。
面格子は素材選びも重要になる
面格子の種類とあわせて素材選びも重要です。簡単に破壊されてしまっては防犯対策になりません。代表的な素材とその特徴も覚えておきましょう。
アルミ
錆びにくく軽量、価格も安く耐久性に優れているなどメリットが多く、導入しやすいのがアルミ製の面格子です。その反面、バールでこじ開けられやすいなど強度の点では高いとは言えません。ただ、近年ではアルミでも高強度のものが増えています。
ステンレス
ステンレス製の面格子はアルミよりも重量があり高価ですが、その分強度もあります。切断、折り曲げなどにも強く、高い防犯効果が期待できます。錆びにも強く、スタイリッシュな見た目のものも多くあります。
鋳物(いもの)
溶かした金属を型に流し込んで作ったものを鋳物と言います。デザインが豊富でオシャレなものが多く、鋳物独特の風合いも人気を呼んでいます。アルミの面格子よりも強度に優れており、こじ開けや切断にも強いので、オシャレさと防犯性をバランスよく取り入れたい方に向いています。
木製
和風の住宅にマッチするのはもちろん、洋風の住宅でもアクセントとして存在感を発揮するのが木製の面格子です。「燃え広がりやすい」といったイメージがありますが、木製格子を取り付けたほうが室内への熱を遮りやすいという実験結果も出ているようです。ただし切断といった攻撃には弱いと言わざるをえないでしょう。
鉄製
アルミよりも強度があり、折り曲げや切断にも強いのが鉄製の面格子です。ただ、費用が高くなりがちで、重量がありアルミやステンレスと比べると錆びに弱いといった欠点もあります。
面格子の選び方で大切な5つのポイント
面格子は種類が豊富なので、選ぶ際に何を基準にすれば良いか迷ってしまうことも少なくありません。次の5つのポイントに目をつけると絞りやすくなるはずです。ぜひ参考にしてください。
取り付けタイプ
壁付け
壁に穴をあけ、ビスなどで面格子を留めてしっかり固定するタイプです。たとえ軽量のアルミでも、壁付けをすることで強度がアップします。取り付けタイプ別に見るともっとも防犯性能が高いと言えるでしょう。
ただ、ビスが丸出しだと簡単に外せてしまうので「+」の穴を潰すなどするのが一般的です。そのため、後から取り外す際は意外と苦労するかもしれません。
枠付け(壁の穴あけ不要)
窓枠に取り付けるタイプです。ブラケット(主にL字型の受け金具・補強金具)を使って窓枠と面格子を接続します。窓枠にはゴムづち(金槌のゴムバージョン)を使ってブラケットを取り付けし、そのブラケットと面格子はビス留めする、というやり方です。
壁に穴をあける必要がなくDIYでも取り付けやすい、外側から面格子を外されにくいというメリットがあります。一方、強度の点では壁付けと比べるとやや劣る場合が多くあるようです。
内付け
室内に取り付ける面格子は、窓枠(サッシではなく木などの枠)にビス留めするのが一般的です。万が一窓を破られても、外から室内側の面格子を取り外すのは困難です。防犯性の高い取り付けタイプと言えます。
ただ室内に面格子があるので、見た目は圧迫感があるかもしれませんね。
サイズの選び方
ピッタリの面格子サイズの計測方法
- 幅(W)=サッシの幅+100mm
- 高さ(H)=壁付けはサッシ枠の高さと同寸、枠付けはサッシ枠の高さ−20〜30mm
面格子のサイズは「ミリ単位」でしっかり計測することが大切です。上記は一般的な面格子サイズの計測方法です。ただ「雨どいに干渉してしまう」「窓の脇の壁が足りない(壁がL字などでぶつかってしまう)」といった場合は、無理に合わせる必要はありません。
メーカーでは各サイズを用意していますので、計測したサイズに合う面格子を選びましょう。計測方法が分からない、サイズに不安があるなど迷ったときは、失敗を防ぐためにもメーカーや取り付け業者に相談することをおすすめします。
室内側のサッシ上部のステッカーや家の図面等でも見積もり可能
室内側のサッシ上部にステッカーが貼ってある場合、もしくは平面図や立体図をお持ちで、サッシの種類やサイズなどが書かれていれば、業者側で最適なサイズを判断して見積もりを出してくれることもあります。
ステッカーの見方はメーカーなどにより若干異なりますが、業者が見れば分かりますので、そのまま写真に収めるなどしてメールで添付しても良いでしょう。
CPマーク
CPマークとは、警視庁や経済産業省、日本ウィンドウ・フィルム工業会などによる官民合同会議において規定された防犯性能の基準をクリアした製品にのみ、付けることが許されるマークです。防犯ガラス、防犯フィルムなどでもCPマーク適合製品があります。
「CPマーク適合の面格子」イコール、一定以上の防犯性能が備わった面格子と判断できます。
機能性
網戸一体型
防犯性に加えて防虫性を備えた、網戸一体型の面格子も販売されています。基本的には格子の種類(形状)を問わないため、換気目的でよく開閉する窓に面格子を取り付ける場合、網戸一体型を検討してはいかがでしょうか?
ルーバー型
ルーバー機能が搭載されていることで、プライバシーの確保はもちろん採光や換気、遮熱などさまざまな効果が期待できます。網戸一体となった多機能ルーバー型の面格子も増えています。快適性を追求したい方は多機能の商品がおすすめです。
緊急脱出機構
ストッパーを外すなどすれば、室内側から簡単に面格子を取り外しできたり、横にスライドさせて開いたりできるものもあります。緊急時の避難経路になりそうな窓には、脱出機構が付いている面格子がおすすめです。
おしゃれな面格子
ロートアイアン
ロートアイアンとは、昔からヨーロッパを中心に広く使われてきた鉄製(錬鉄=よく鍛えられた鉄)の建材です。繊細で美しいデザインが特徴で、優雅さやゴージャスさなどあらゆるニーズに応えてくれる素材です。高い防犯性を備えながら建物の美的バランスもしっかり守ってくれる面格子と言えるでしょう。
オーダーメイド
デザイン、サイズ、形状、素材などをゼロからオーダーメイドすることも可能です。とくにロートアイアンを使った面格子を選ぶ方は、デザインにこだわる傾向にあるため、オーダーメイドにすることが多いようです。たとえば「4箇所の窓に面格子を取り付ける際、一つひとつにストーリー性をもたせる」といった個性豊かな面格子が作れるのも魅力です。
面格子の取り付け価格と工期、DIYも含めて相場を紹介
続いて、面格子の取り付け価格を見ていきましょう。細かくは、面格子のメーカーや素材、サイズ、枚数、施工方法や取り付けの難易度などによって変わるほか、取り付け業者によっても価格設定が異なります。
そのため、まずは見積もりを取り寄せることになると思いますが、おおよその相場は把握しておいたほうが判断しやすいでしょう。
業者に依頼した際の価格
面格子を「壁付け」で取り付ける際の価格を見ていくと、おおよそ「2〜8万円程度」が相場となりそうです。
たとえば、トイレの窓なら2〜4万円程度、お風呂の窓なら3〜5万円程度、腰辺りの高さの窓なら8万円程度など、面格子の種類や設置する窓の大きさ、工事の難易度によっても変わってきます。
また、高窓など足場を組む必要がある場合、別途その費用もかかります。数社から見積もりを取り寄せ、納得できる金額や工事内容の業者を選びましょう。
面格子の費用も把握しておこう
面格子の種類 | 本体価格の相場(面格子1つにつき) |
---|---|
アルミ製の縦格子 | 8,000〜30,000円(大きさや形状による) |
ヒシクロス | 15,000〜30,000円(素材や大きさによる) |
ステンレス | 70,000〜100,000円(大きさや形状による) |
可動ルーバー型 | 15,000〜80,000円(素材や大きさによる) |
鋳物 | 20,000〜80,000円(大きさや形状による) |
工事価格のほか、面格子自体の費用相場もある程度把握しておくと予算が組みやすくなるでしょう。メーカーや商品によって前後しますが、一般的には8,000円〜100,000円程度まであります。
業者に依頼した際の工事時間・期間
施工方法や難易度、足場の有無などにもよりますが、一般的な壁付けで2枚程度であれば1〜3時間程度を見積もっておけば大丈夫でしょう。
ただ、発注してから即施工してくれるというところは少ないかもしれません。面格子の取り寄せまたは製造が必要な場合もありますので、全体的な「工期」という意味では1〜2週間前後見ておいたほうが良さそうです。
面格子をDIYで取り付けする際の費用
DIYで取り付けられる面格子は、主に枠付けタイプです。壁付けもできないことはありませんが、締め付けが甘いといった場合は簡単に取り外せてしまうため、できればプロにお願いすることをおすすめします。また、素材は軽量のアルミ製が主流です。
取り付け費用は面格子本体の費用と、ブラケット、ビス程度で済みます。一般的な窓のサイズでおおよそ10,000〜25,000円程度が相場になるでしょう。
賃貸でも取り付けできる面格子は?
賃貸物件にお住まいで面格子の取り付けを検討している方は、必ず事前に大家さんまたは管理会社などに相談し、許可を得ましょう。勝手に施工するとトラブルに発展する可能性があるため要注意です。
穴あけ不要で、室内にある窓のレールに取り付け可能な面格子も販売されています。手前に引けば開けられるので、網戸の開閉や換気もこれまで通りできるでしょう。設備に傷をつけず取り外しもできるため、賃貸でも取り付けしやすい面格子です。
あるいは、防犯対策の一環ですから「枠付けや壁付けでもOK」としてくれる大家さんや管理会社があるかもしれません。まずは相談してみることをおすすめします。なお、賃貸物件に面格子を取り付ける際も、上記でお伝えした費用相場を参考にしてください。
面格子だけでは安心できない
面格子の基礎知識や選び方、おすすめ商品などを紹介してきました。面格子は確かに犯罪を抑止する効果が期待できますが、それだけでは安心できません。就寝時や外出時などはとくに施錠を忘れないようにしましょう。面格子と一緒に窓の補助錠や防犯ガラス、防犯フィルム、セキュリティーカメラといったアイテムも組み合わせて、より強固なセキュリティーを築いておくことが大切です。
面格子のメーカーとおすすめ商品9選
面格子では「LIXIL」「YKK AP」「三協アルミ」などのメーカーが主流です。最後に各メーカーのおすすめ商品と特徴を紹介します。
LIXIL
高強度面格子
スタンダードなデザインの面格子ですが、高強度のアルミが用いられています。縦格子と横格子があり、取り付けタイプも壁付け、枠付けから選ぶことができます。CPマークに適合する商品で、取り付けネジが見えないように工夫するなど防犯性にも配慮されています。 LIXIL 高強度面格子 参考価格13,156円~(2020/07/24時点)
室内面格子(固定式)
滑り出し窓やオーニング窓に取り付け可能な、室内用の面格子です。格子が太く、万が一窓を破られても室内に侵入される確率を大幅に低減してくれます。ただし、浴室には設置できない点と、脱出機構が付いていない点はよく考えたほうが良いかもしれません。こちらもCPマーク適合商品です。 LIXIL 室内面格子 参考価格13,350円~(2020/07/24時点)
和風面格子 花伝・やまと
アルミ製ながら、ヒノキ調や渋柿調など和を意識したデザインに仕上がっている面格子です。格子が細くピッチも53mm間隔のため繊細な見た目となり、和風住宅はもちろん洋風住宅でもアクセントになるオシャレな面格子です。 LIXIL 和風面格子 花伝・やまと 参考価格14,480円~(2020/07/24時点)
YKK AP
高強度面格子 FLA / GLA
高強度のアルミを採用した面格子です。FLAは壁付けで、容易に外しにくいワンウェイねじ(逆方向には回せず、一般的な工具では取り外せないねじ)を採用しています。縦格子、横格子、井桁格子などが選べます。GLAは穴あけ不要の枠付けで、同じくワンウェイねじを使用しています。 YKK AP 高強度面格子 FLA 参考価格13,781円~(2020/07/24時点)
YKK AP
高強度面格子 GLA
参考価格15,879円~(2020/07/24時点)
シャローネ シリーズ
2017年にグッドデザイン賞を受賞したシャローネ シリーズです。ロートアイアン調のアルミ鋳物を用いた面格子がラインナップされています。鋳物特有の味のある風合いが特徴的で、スッキリしたシンプルなものから、曲線の格子をベースにした優雅なものまでデザインも豊富です。 YKK AP シャローネシリーズ 参考価格19,188円~(2020/07/24時点)
ラチス面格子2LA(壁付けタイプ)
ひし形に組まれたラチス面格子です。ラチスというとどうしても重厚感や圧迫感が出てしまいますが、こちらは角部をカットしたことでソフトな印象を与えてくれます。窓と面格子との隙間は40〜90mmで調節可能など、機能性と防犯性、そしてデザイン性を備えた面格子と言えるでしょう。 YKK AP ラチス面格子2LA 参考価格11,519円~(2020/07/24時点)
三協アルミ
面格子MS型
アルミ製のスタンダードな面格子です。縦格子やヒシクロス格子などがあります。安全に配慮し、格子のさん(桟)には樹脂製のキャップが、左右両端にはエンドキャップが取り付けられています。シャンパングレイ、ブロンズ、ブラックなどカラーバリエーションも豊富で、初めての方にも取り入れやすい面格子です。 三協アルミ 面格子MS型 参考価格7,980円~(2020/07/24時点)
グリネット
防虫ネット付きの面格子です。縦格子、横格子から選ぶことができます。窓の左右どちらからでも通風可能など、使い勝手も考慮されており、ネット付きでも出幅が少ないため外観がスッキリしています。室外側からは取り外しにくい構造になっているのも特徴です。
セキュルバ
可動ルーバー型の面格子です。ルーバーの開閉角度は室内側にあるレバーで7段階まで調節できるため、環境に応じた通風や採光の調整がしやすい特徴があります。CPマーク適合品ではありませんが、機能性を重視する方にはおすすめです。