自分でできるエアコン掃除の仕方。効果的なスプレーのやり方も
目次
カビだらけ?掃除したほうが良いエアコンの確認方法
エアコンは、夏は冷房、冬は暖房で大活躍する家電です。そんなエアコンですが、実はカビだらけかもしれないことをご存知でしょうか?
ホコリを防ぐフィルターが「カビ」の原因に!?
エアコンは室内の空気を吸い込み、冷却フィン(熱交換器)を使用して空気を冷たくしたり暖かくして室内に戻します。このとき、吸い込んだ空気はいったんエアコン内部にあるフィルターを通りますが、空気と一緒に吸い込まれたホコリはこのフィルターに引っかかります。
そのため、エアコンから出てくる空気は、フィルターのおかげでホコリが取り除かれた綺麗な空気です。しかし、エアコンをずっと使用していると、フィルターにはホコリがたまり、そのホコリに含まれるカビの胞子によってカビだらけになってしまう危険性があります。
フィルターの汚れを確認する方法
では、実際にエアコンのフィルターが汚れているかどうか確認してみましょう。フィルターは、エアコンのフタ(前面パネル)の裏側に設置されています。フィルターを目視で確認するには、エアコンの前面パネルを開く必要があります。
エアコンのフィルター汚れ確認方法
- エアコン両端についているボタンを押します。
- エアコンの前面パネルを、持ち上げるように開きます。
- フィルターの汚れ具合を確認します。
- 確認が済んだら前面パネルを閉じます。
以上でエアコンフィルターの汚れを確認することができます。
もし汚れがひどい場合は、フィルターの掃除が必要です。
推奨されるエアコン掃除の頻度
推奨されるエアコン掃除の頻度ですが、エアコンの使用時間や環境により異なります。
エアコン掃除の推奨頻度
- エアコン使用時間が毎日8時間以上:2週間に1回
- エアコン使用時間が毎日8時間未満:1~2ヶ月に1回
エアコン掃除(主にフィルター)の掃除頻度は、上記を目安に行うと良いでしょう。
なお、以下の環境はフィルターに汚れが溜まりやすいので、もう少し掃除頻度を多くしたほうが良いかもしれません。
- 室内でタバコを吸っている:ヤニ汚れ
- 猫・鳥などペットを飼っている:動物の毛
また、夏場や冬場など、エアコンやクーラーの使用をはじめる季節になったら、使用前に一度掃除しておくことをオススメいたします。
エアコンに「自動掃除機能」が付いてれば掃除不要?
エアコンの中には「自動掃除機能」がついている機種も存在します。「自動掃除機能」がついたエアコンは、リモコンに【フィルターおそうじ】【手動おそうじ】【掃除】などのボタンがついています。
ただし、エアコンの「自動掃除機能」は、エアコンのすみずみまで自動で綺麗にしてくれるわけではありません。掃除を行ってくれる箇所は、以下の2カ所です。(機種によっては掃除範囲が限定される場合もあります)
フィルター掃除
「自動掃除機能」がついたエアコンでは、フィルターについたホコリなどの汚れをブラシでかきだし、小型掃除機で吸引します。吸引されたホコリなどの汚れは、ダストボックスに溜められるか、専用の排出管を通じて屋外へ排出されます。
冷却フィン(熱交換器)掃除
冷却フィン(熱交換器)は、フィルターを外した奥にある金属の部品で、細い金属板が横に並んだような形状をしています。冷却フィン(熱交換器)はエアコンに取り込んだ暖かい空気を冷やしたり、冷たい空気を温めたりする役割がありますが、その役割上、結露(水蒸気)が熱交換器の外側に発生し、その結露にフィルターで取り切れなかった細かいホコリや塵が付着し汚れになります。この汚れはフィルター汚れと同様、カビなどの原因になります。
「自動掃除機能」がついたエアコンでは、冷却フィン(熱交換器)の結露についたホコリや塵を、洗浄掃除で洗い流し綺麗にしてくれます。
上記のように、エアコンの自動掃除機能は「フィルター」と「冷却フィン(熱交換器)」の汚れに関してはある程度綺麗にしてくれますが、エアコン内部のそれ以外の汚れに関しては掃除をしてくれません。
また、フィルター掃除で綺麗にしてくれるのは、フィルターについている汚れの大まかな部分のみです。フィルターの隅々まで綺麗にしたいのであれば、自動掃除機能だけでは難しいでしょう。
自分でできるエアコン・クーラー掃除のやり方
それでは、自力でエアコンやクーラー掃除を行う方法について、具体的に見ていきましょう。エアコン掃除は、まず掃除に必要な道具を用意し、次に実際に掃除を行っていきます。
エアコン掃除に必要な道具
まずは、エアコンやクーラーを掃除するために、以下の道具を揃えてください。
- 毛が柔らかいブラシ(古い歯ブラシでもOK)
- 掃除機
- 重曹や台所用洗剤
- 新聞紙
- 汚れてもいいタオル
フィルター掃除の仕方
フィルター掃除を自分で行う場合は、以下の手順に参考にしてください。
- エアコン両端についているボタンを押します。
- エアコンの前面パネルを、持ち上げるように開きます。
- フィルターのつまみを持ち、手前に引っ張ってフィルターを引き出します。
- フィルターが左右で分かれている場合、両方とも引き出します。
- 表面(つまみがある方)→裏面の順に掃除機をかけてホコリを除去します。
- 裏目から表面にむけてシャワーをかけ、汚れを洗い流します。
- 柔らかいブラシや歯ブラシで、汚れが残っている箇所を優しくこすって洗います。
- タバコのヤニや油などで汚れがベタついているときは、少量の台所用洗剤または重曹を溶かしたぬるま湯にしばらく浸けて、汚れを落ちやすくします。
- 汚れが落ちたら、綺麗なタオルで軽く拭きます。
- 新聞紙の上にフィルターを起き、完全に乾くまで陰干し(直射日光が当たらない風通しが良い場所に干すこと)を行ってください。
- フィルターが完全に乾いたら、再度エアコンに取り付けます。このとき、上下を間違えないように注意してください。
- フィルターをエアコンに取り付けたら、前面パネルを閉じます。
以上です。なお、ステップ10でフィルターを乾燥させる際は、必ず完全に乾かすようにしてください。水分が残ったままエアコンに戻すと、ふたたびカビが発生する原因になるので、注意が必要です。
手が届く範囲のエアコン部品の掃除方法
ここでは、主に送風口の掃除方法についてご紹介していきます。
- エアコンの電源を抜きます。
- 台所用洗剤を染み込ませたタオルで、エアコンの送風口付近についたホコリを拭き取ります。
- 今度は水で濡らし絞ったタオルで、さきほどと同じ箇所を水拭きします。
- エアコンの電源を入れます。
手が届く範囲の掃除方法は以上です。
なお、さらに内部にある冷却フィン(熱交換器)やファンを掃除する場合は、次で紹介する「エアコン掃除スプレー」を使用するのが一般的です。
エアコン・クーラー掃除にはスプレーが効果的
自分でエアコン掃除をする場合、フィルターと送風口くらいまでしか掃除を行えませんが、スプレーを使用することでエアコン内部の冷却フィン(熱交換器)やファンまで掃除を行うことができます。ちなみに冷却フィン(熱交換器)は、フィルターを外した奥にある金属の部品で、細い金属板が横に並んだような形状をしています。
洗浄スプレーを使用する下準備(養生シートの作成)
エアコンに洗浄スプレー(エアコンクリーナー)を使用する場合、エアコンから噴射したスプレーの液体や汚れた水が流れ出ることがあります。そのため、あらかじめ「養生シート」を作成しておくことで、お部屋の床や壁を汚さずに済みます。
エアコン掃除における「養生シート」は、「45Lゴミ袋」を利用することで、簡単に作成可能です。
※洗浄スプレーに養生シートが付属している場合は、以下の手順は不要です。付属の養生シートをお使いください。
- 45Lゴミ袋の開き口の左右どちらかの端から、袋の底にかけてハサミで切ります。
- ハサミを入れた切り口の先端2ヶ所を持って、三角形になるように広げます。
- 元々の袋の開き口を、エアコンの下にガムテープなどでしっかりと貼り付けます。(エアコンの下にゴミ袋が広がっている格好になります)
ガムテームによる固定が弱いと、流れ出した水分の重みで剥がれ落ちてしまう可能性もありますので、ガムテープによる固定はしっかりと行ってください。
また、エアコンの真下に家具や家電がある場合は移動させ、新聞紙などを置いておくと良いでしょう。
洗浄スプレーを使った冷却フィン(熱交換器)の掃除方法
冷却フィン(熱交換器)は、フィルターを外した奥にある金属の部品で、細い金属板が横に並んだような形状をしています。
冷却フィン(熱交換器)を洗浄スプレー(エアコンクリーナー)で掃除するには、以下の手順を参考にしてください。
- エアコンの電源を抜きます。
- エアコン両端についているボタンを押します。
- エアコンの前面パネルを、持ち上げるように開きます。
- フィルターのつまみを持ち、手前に引っ張ってフィルターを引き出します。
フィルター掃除を同時に行う場合はコチラ - 冷却フィンの表面についているホコリなどを、掃除機で吸い取ります。
- 冷却フィンの表面を、水で濡らし固くしぼったタオルなどで水拭きします。
- 洗浄スプレー缶を5~6回以上つよく振ります。
- フィンから5cm以上離し、冷却フィンの向きにそってスプレーを吹きかけます。(冷却フィン以外の電装部やセンサー部分などには吹きかけないでください)
- スプレー後は10分程度放置します。
- 噴射した洗浄液と汚れが、排水ダクトから排水されます。
- フィルターと前面パネルを元に戻します。
- エアコンの電源を入れます。
以上です。
なお、上記の手順は以下商品を使用した場合の手順です。その他の洗浄スプレーを使用する場合は、かならず説明書に記載された使用方法に従ってください。
エアコン洗浄スプレー
アース製薬 エアコン洗浄スプレー防カビプラス
洗浄スプレーを使ったファンの掃除方法
ファンは、エアコンの送風口の奥にある筒状の部品です。ファンを掃除するための洗浄スプレーには汚れを浮き上がらせる「ムース缶」と、汚れを洗い流す「リンス缶」の2つが必要になり、多くの商品は2缶セットで販売されています。
ファンを洗浄スプレー(エアコンクリーナー)で掃除するには、以下の手順を参考にしてください。
- エアコンの電源を抜きます。
- エアコン送風口のルーバー(細い板)を上向きにして、送風口からファンがよく見えるようにします。
- ファンにむけてムース缶を噴射します。このとき、ノズルをファンの中まで届くようにしっかり入れます。
- 全てのファンにムース缶を噴射しおえたら、ノズルの先を使ってファンを5~6回手動で回転させます。(泡をファンのすみずみまで行き渡らせるため)
- 15~30分程度放置します。
- 同じ要領で、リンス缶をファン全体に噴射します。ファンにノズルをしっかり入れ、ムース缶の泡が無くなるまで噴射してください。
- 養生シートに汚れた洗浄液が落ちてたまります。全ての洗浄液が落ちきるまでお待ちください。
- 全ての洗浄液が落ちたら、ルーバーを元に戻し、電源を差します。
- エアコンの送風口を覆うようにタオルをあて、10秒間送風運転を行います。
- 風向きを変えるルーバー部分や、目に見える範囲で水気が残っていたらタオルで拭き取ります。
- 最後に、エアコン内部の水気を飛ばすため、30分程度「送風」または「ドライ」運転を行います。
以上です。
なお、上記の手順は以下商品を使用した場合の手順です。その他の洗浄スプレーを使用する場合は、かならず説明書に記載された使用方法に従ってください。
エアコン洗浄スプレー
くうきれい エアコンファン洗浄剤
養生シート付き
エアコン洗浄スプレーのこんな使い方はNG
エアコン洗浄スプレー(エアコンクリーナー)は、使い方を誤ると発火事故による故障や、火災に繋がる恐れがあります。実際に、NITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)によるデータでは、掃除スプレーの洗浄液が原因と思われるエアコン発火事故が、2008~2012年の5年間で32件報告されています。
そのため、エアコン洗浄スプレーでエアコン内部の清掃を行う際は、以下の点に注意してください。
- 冷却フィンやファンにスプレーを噴射するときは、エアコン内部の電装部(右側のスイッチなどがある場所)やセンサー部分、配線にかからないように注意してください。
- 危険ですので、人体に向けて噴射しないでください。
- 警報機が誤作動を起こす可能性があるので、ガス警報器の近くでは使用しないでください。
自分でエアコン・クーラー掃除する場合の注意点
エアコンのフィルターや内部の部品に汚れがたまると、「エアコンの風から異臭がする(カビ・タバコ臭い)」や「冷房が聞きにくい」、「ガタガタ・カタカタといった異音がする」などの弊害が現れることがあります。エアコンの故障について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
冷房や暖房が効かない。エアコンが故障する原因と対処・修理対応
158,223view汚れが溜まったエアコンは、掃除業者に「エアコンクリーニング」を依頼することもできますが、有料のため利用しようか迷っている人も多いかもしれません。掃除業者にエアコン掃除を依頼する以外の方法として、自分でエアコンを掃除する方法がありますが、自力でエアコン掃除をした場合、エアコンを綺麗にできる範囲はフィルターと手が届く部分までとなります。
それ以外の部分の掃除は、エアコンを分解する必要があるため、専門知識がない素人では危険がともなうので行えません。
また、自分でエアコン掃除を行う場合、以下のような注意点も存在します。
エアコンすみずみまでは綺麗にならない!
自分でエアコンフィルターや手に届く範囲を掃除する場合や、掃除スプレーをつかって掃除する場合でも、エアコンの内部まで綺麗にすることはできません。そのため、自力でこまめに掃除していても、手の届かない範囲にホコリなどの汚れが蓄積し、故障などの原因になってしまう場合もあります。
掃除スプレーの使用を誤ると火災の危険も
エアコン内部の掃除にはスプレーが効果的ですが、エアコン内部の電装部(センサーや電子基盤、モーター部、スイッチなど)に噴射液がかかってしまうと、火災や故障の危険がありますのでくれぐれもご注意ください。
実際にNITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)によるデータでは、掃除スプレーの洗浄液が原因と思われるエアコン発火事故が、2008~2012年の5年間で32件報告されています。
掃除スプレー残りでカビが繁殖することも
ファンや冷却フィン(熱交換器)を掃除することができるエアコン掃除スプレーですが、使用後は噴射液が内部に残ってしまいます。そのため、内部に残った噴射液が栄養となり、かえってカビが繁殖してしまう場合もあります。ちなみに冷却フィン(熱交換器)とは、フィルターを外した奥にある金属の部品で、細い金属板が横に並んだような形状をしています。
安全かつ徹底的に掃除にするならエアコン掃除業者
エアコンを自力で掃除すると、「完全に綺麗にならない」や「手順を間違えると故障するリスクがある」、「発火や火災など、安全が十分に確保できない」といったデメリットが存在します。
安全に、かつ徹底的にエアコンを掃除するなら、エアコン掃除のプロに「エアコンクリーニング」を依頼するのがオススメです。
エアコン掃除業者に依頼した場合、次のようなメリットが存在します。
エアコンを分解して内部まで掃除してくれる
エアコン掃除業者に「エアコンクリーニング」を依頼した場合、エアコンを分解して内部部品のすみずみまで掃除してくれます。そのため、自力でエアコン掃除した場合やスプレーによるエアコン掃除とくらべて、エアコン内部にホコリやゴミが残りにくく、掃除後にカビが発生する確率も下がります。
エアコン掃除業者に「エアコンクリーニング」を依頼することで、カビの心配をせずにエアコンを使用することができるでしょう。
故障や事故に繋がらないようにしっかり養生してくれる
エアコン掃除を自力でした場合、スプレーをエアコンの電装部やセンサーにかけてしまい、故障や発火事故につながる危険性があります。掃除のプロであるエアコン掃除業者に「エアコンクリーニング」を依頼すれば、電装部やセンサーにスプレーなどがかからないようにしっかりと養生し、保護してくれます。
「安全性」を重視するのであれば、エアコン掃除業者に依頼するのがオススメです。
自分で掃除するよりも短時間で手間もかからない
エアコン掃除業者に「エアコンクリーニング」を依頼すれば、自分で掃除するよりも短時間で、なおかつ内部の部品まで徹底的に綺麗にしてくれます。また、自分で掃除した場合、慣れていないので時間がかかったり、長時間腕をあげている必要があるので筋肉痛になったり、エアコンのホコリや汚水が家具やカーペットにかかってしまう可能性もあります。
エアコン掃除に手間や時間をかけたくないのであれば、プロのエアコン掃除業者に「エアコンクリーニング」を依頼するのがオススメです。
プロが掃除するエアコンクリーニングおすすめ業者の比較と口コミ
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