ガス給湯器の修理費用と相場。使用年数で損する場合も
目次
故障原因別!ガス給湯器の修理費用シミュレーション
ここでは、ガス給湯器の修理費用を、よくある故障原因ごとにシミュレーションしています。あくまで概算の価格ではありますが、修理業者に見積もりを取る際などに参考としてお使いください。
お湯が出ない場合の修理費用シミュレーション
修理箇所:電装基盤不良・各種配線腐食・断線等(電装系)
該当エラーコード:111、112、113(メーカー共通)など
修理にかかる各種費用
出張費:2,000円~3,000円程度
技術料:2,000円~10,000円程度
(技術料内訳:電装基盤修理=5,000円~10,000円/各種配線:2,000円~6,000円)
部品代:500円~25,000円程度
(部品代内訳:電装基盤=15,000円~25,000円/各種配線:500円~5,000円)
合計:4,500円~38,000円程度
※上記の費用は概算です。故障内容や依頼する修理業者によって異なります。
ガス給湯器が止まってしまう場合の修理費用シミュレーション
修理箇所:バーナー劣化・ガス電磁弁不良・温度ヒューズ断線等(燃焼系)
該当エラーコード:140(ノーリツ)など
修理にかかる各種費用
出張費:2,000円~3,000円程度
技術料:6,000円~15,000円程度
(技術料内訳:バーナー修理=6,000円~8,000円/ガス電磁弁修理=8,000円~12,000円/温度ヒューズ修理=8,000円~15,000円)
部品代:4,000円~15,000円程度
(部品代内訳:バーナー=5,000円~10,000円/ガス電磁弁=8,000円~15,000円/温度ヒューズ1本2000円×通常2本必要=4000円)
合計:12,000円~33,000円程度
※上記の費用は概算です。故障内容や依頼する修理業者によって異なります。
お風呂が溜まらない場合の修理費用シミュレーション
修理箇所:注湯電磁弁・流量センサー・切替弁等(水制御系)
該当エラーコード:651(ノーリツ)など
修理にかかる各種費用
出張費:2,000円~3,000円程度
技術料:5,000円~12,000円程度
(技術料内訳:注湯電磁弁修理=6,000円~12,000円/流量センサー修理=5,000円~8,000円/切替弁修理=5,000円~8,000円)
部品代:3,000円~8,000円程度
(部品代内訳:注湯電磁弁=5,000円~8,000円/流量センサー=3,000円~5,000円/切替弁=5,000円~8,000円)
合計:10,000円~23,000円程度
※上記の費用は概算です。故障内容や依頼する修理業者によって異なります。
リモコンが動作しなくなる場合の修理費用シミュレーション
修理箇所:台所リモコン・浴室リモコン・増設リモコン等(リモコン系)
該当エラーコード:760,76C(ノーリツ)/19(リンナイ)など
修理にかかる各種費用
出張費:2,000円~3,000円程度
技術料:5,000円~10,000円程度
(技術料内訳:台所リモコン修理=5,000円~8,000円/浴室リモコン修理=6,000円~10,000円/増設リモコン修理=5,000円~8,000円)
部品代:9,000円~25,000円程度
(部品代内訳:台所リモコン=9,000円~25,000円/浴室リモコン=10,000円~25,000円/増設リモコン=9,000円~25,000円)
合計:16,000円~38,000円程度
※上記の費用は概算です。故障内容や依頼する修理業者によって異なります。
ガス給湯器の使用年数によって変わる修理費用
使用して1年以内のガス給湯器を修理する場合
初期不良かどうかを確認する
購入してすぐにガス給湯器の調子が悪くなった場合、まず考えられるのは初期不良です。購入した店舗、またはメーカーに問い合わせて、症状を伝えて初期不良判定をしてもらいましょう。
また、一般的に初期不良判定はガス給湯器を設置して1ヶ月以内に故障または不具合が発生した場合に適応されます。1ヶ月を過ぎてしまう場合は、後述するメーカー保証での修理になるのが一般的です。
基本的にメーカー保証で修理をしてもらえる
使用して1年以内に故障したガス給湯器の修理は、基本的にメーカー保証で無償で行ってもらえます。ガス給湯器が故障してしまったら、まず購入日を確かめて、1年以内の購入であればメーカーへ連絡し、メーカー保証での修理を依頼しましょう。
使用して2年以内のガス給湯器を修理する場合
ガス給湯器がBL品の場合は、無償保証を受けられる
通常商品が1年間の保証なのに比べて、使用しているガス給湯器がBL品(優良住宅部品)の場合、2年間という長い保証を受けることができます。そのため、2年以内の故障や不具合に関しては、BL品であれば無償で修理を受けられます。
自宅のガス給湯器がBL品か確認する方法
- 説明書を見る……説明書の表紙などに(BL品)などと書いてあればBL品です。
- ガス給湯器のシールを見る……ガス給湯器本体に貼ってある品番が書かれたシールに、BL品のマークが入っていればBL品です。
- カタログを見る……メーカーのカタログで自宅のガス給湯器を調べて、BL品と書いてあればBL品です。
- メーカーサイトを見る……メーカーサイトの製品情報を見て、BL品と書いてあればBL品です。
メーカー保証期間は過ぎているが、有料延長保証に入っている場合
メーカー保証が1年でも、メーカーや販売店が実施している有料の延長保証に加入していると、有料延長保証の期間内は無料で修理を行ってもらえます。延長保証は8年まであり、期間が伸びるほど高額になりますが、その間の修理費を心配しなくてよいと考えればお得かもしれません。
メーカー保証が切れていて、有料延長保証にも加入していない場合
メーカー延長保証が切れていて、有料延長保証にも加入していないと、通常の修理費用を払って修理するしかなくなってしまいます。メーカーまたは修理業者へ連絡し、症状を伝えて修理を行ってもらいましょう。
使用して3~5年以内のガス給湯器を修理する場合
有料延長保証期間内の場合
有料延長保証に加入していて、保証期間内であれば、基本的に無料で修理してもらえます。
リンナイに限り、3年間は無料で修理が可能な場合もある
リンナイに限ったことですが、「あんしんの3年保証」へ申し込んでいれば、3年間は無料で修理サービスを受けることが出来ます。「あんしんの3年保証」には、ガス給湯器を購入後、はがき又はインターネットで申し込むことが可能です。
有料延長保証に加入していなかったり、期間が過ぎている場合
修理費用がかかってきます。
しかし、基本的に5年以下での故障の場合、部品の寿命がくる前になりますので、メーカーに交渉することで交換する部品の値下げが可能になるケースもあります。なお、修理にくる技術スタッフの出張費や技術料は割り引くことはできません。
値下げ交渉が可能な部品例と故障事例
- リモコン……リモコンが動かないなど。
- 電子基盤……お湯が出ないなど。
- 熱交換器……ガス給湯器がすぐに停止するなど。
- 電磁弁ブロック……足し湯ができないなど。
熱交換器は3年保証が一般的
故障した部品が熱交換器であれば、保証期間が3年ある場合が一般的ですので、3年以内であれば無料で修理が可能です。
使用して6~10年以内のガス給湯器を修理する場合
有料延長保証期間内の場合
有料延長保証に加入していて、保証期間内であれば、基本的に無料で修理してもらえます。
有料延長保証に加入していなかったり、期間が過ぎている場合
修理費用がかかり、基本的に部品の値引き交渉等もできませんが、電子基盤や熱交換器などの高額部品は交渉の余地が残されています。
使用して11年以上のガス給湯器を修理する場合
基本的に保証は使えない
延長保証は長くても8年ですので、基本的にもう保証は使えないため、通常料金での修理になります。また、交換する部品の値引き交渉などはできません。
生産終了しているガス給湯器だと、部品がない場合もある
ガス給湯器の修理に使われる部品は、ガス給湯器の製造終了後7年間(BL品は10年間)たつとメーカーの保有期間が終わり、入手が困難になります。そのため、最悪の場合修理自体が不可能になってしまう場合もあるのです。
修理か交換を判断するタイミングです
10年を過ぎたガス給湯器は、基本的に修理して使い続けることは困難です。仮に一箇所を修理したとしても、すぐにまた別の箇所が壊れてしまうケースも考えられます。10年以上使い続けたガス給湯器が故障してしまったら、寿命と割りきって、新しくガス給湯器を購入することをオススメいたします。
次のページでは、ガス給湯器を修理するときの流れと日数や、修理業者を選ぶポイントについて解説していきます。