外壁塗装の工程を徹底解説!全10ステップの流れ・日数・注意点【2026年版】

外壁塗装の工程を全10ステップで徹底解説。各工程の目安日数・注意点から、手抜き工事の見分け方、季節別の比較まで、施主が知っておくべき情報をわかりやすくまとめました。

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外壁塗装の工程を徹底解説!全10ステップの流れ・日数・注意点【2026年版】

目次

外壁塗装の工程は全部で10ステップ【全体の流れを一覧で解説】

外壁塗装は、ただ壁にペンキを塗るだけの工事ではありません。近隣への挨拶から足場の設置、下地処理、3回塗り、検査まで、全部で10の工程を経てはじめて完成します。

まずは外壁塗装の全体の流れと、それぞれの工程にかかる日数の目安を把握しておきましょう。工事の全体像がわかれば、業者との打ち合わせや施工中の確認がスムーズになります。

外壁塗装の工程一覧と各ステップの目安日数

一般的な戸建て住宅(30坪前後)の外壁塗装にかかる工程と目安日数は、以下のとおりです。

工程 目安日数
①近隣挨拶・施工前準備 工事開始の約1週間前
②足場の設置 半日〜1日
③飛散防止ネットの設置 半日(足場設置と同日が多い)
④高圧洗浄 1日(+乾燥1〜2日)
⑤下地処理(ケレン・補修) 1〜3日
⑥養生(マスキング) 半日〜1日
⑦下塗り 1日
⑧中塗り(上塗り1回目) 1日
⑨上塗り(仕上げ塗り) 1日
⑩完了検査・足場解体・引き渡し 1日

合計すると、外壁塗装の工期はおおむね10〜14日が目安です。ただし、天候や建物の劣化状態によって前後することがあります。とくに梅雨や冬の時期は雨や低温の影響で工期が延びやすくなります。

工期はあくまで「目安」です

建物の大きさ、外壁の劣化の程度、使用する塗料の種類などによって、実際の日数は変わります。正確な工期は、業者に現地調査をしてもらったうえで確認しましょう。

外壁塗装の工程を理解しておくべき3つの理由

「業者にまかせるのだから、工程なんて知らなくてもいいのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、施主が外壁塗装の手順を理解しておくことには大きなメリットがあります。

  • 手抜き工事を見抜く判断基準になる:正しい工程を知っていれば、省略や手抜きがあったときに気づけます。たとえば「3回塗りが標準なのに2回で済ませていないか」などを確認できます。
  • 施工中のスケジュール把握・生活への影響を事前に想定できる:工事中は窓が開けられない期間や騒音が発生する日があります。事前に工程を知っておけば、洗濯や換気の段取りも立てやすくなります。
  • 業者との打ち合わせや見積もり比較で役立つ:各工程の内容を理解していれば、見積書の項目が妥当かどうか判断できます。複数の業者を比較する際にも、適正な価格かどうかの判断材料になります。

ここからは、10の工程を一つずつくわしく解説していきます。

【工程①】近隣挨拶・施工前の準備

外壁塗装の最初のステップは、近隣への挨拶と施工前の準備です。工事が始まると騒音や塗料のにおいが発生するため、ご近所への配慮は欠かせません。

近隣挨拶の範囲・タイミング・伝えるべき内容

近隣挨拶の基本的な範囲は、向こう三軒両隣と裏のお宅です。足場の設置や高圧洗浄で水しぶきが飛ぶ可能性があるため、隣接するお宅には必ず挨拶をしましょう。

タイミングとしては、工事開始の1週間前までに挨拶を済ませるのが望ましいです。挨拶の際には、以下の内容を伝えましょう。

  • 工事の期間(開始日〜終了予定日)
  • 作業時間帯(一般的には朝8時〜夕方17時頃)
  • 騒音が出る日(足場設置・解体の日)
  • 塗料のにおいが発生する可能性

なお、多くの塗装業者では施主に代わって近隣挨拶を行ってくれます。業者が粗品を持参して挨拶に回るケースも多いので、事前に確認しておくとよいでしょう。

施工前に施主がやっておくべき準備

工事がスムーズに進むよう、施主側でも事前にいくつかの準備が必要です。

  • 外壁まわりの片付け:植木鉢、プランター、自転車、物干し竿など、外壁の近くにある物は移動させておきます。
  • 車の移動場所の確保:足場を組む際に車が邪魔になることがあります。近くのコインパーキングや、別の駐車スペースを確保しておきましょう。
  • エアコン室外機まわりの確認:室外機のまわりに物が置いてあると養生作業に支障が出るため、片付けておきます。
  • 洗濯物を干す場所の確保:工事中は外に洗濯物を干せない期間があります。室内干しの準備やコインランドリーの利用を検討しておきましょう。

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【関連記事】【2026年版】外壁塗装のコーキング補修ガイド|打ち替え・増し打ちの費用相場と正しい施工手順

【工程②】足場の設置

工事当日、最初に行われるのが足場の設置です。外壁塗装は高い場所での作業が多いため、職人が安全に作業するための足場が欠かせません。

足場設置にかかる時間と費用の目安

一般的な戸建て住宅の場合、足場の設置にかかる時間は半日〜1日程度です。

費用面では、足場代は外壁塗装の工事費用全体の約20%を占めると言われています。30坪前後の戸建て住宅であれば、15万〜25万円程度が相場です。

現在の戸建て住宅の外壁塗装では、くさび式足場(ビケ足場)が主流です。くさび式足場は組み立て・解体が比較的早く、安定性にも優れているため、多くの現場で採用されています。

くさび式足場(ビケ足場)とは

金属の支柱にくさび型の金具をハンマーで打ち込んで組み立てる足場のことです。部材の組み合わせが簡単で、複雑な形状の建物にも対応しやすいのが特徴です。

足場設置時の騒音と防犯対策

足場の設置は、金属のパイプをハンマーで打ち込みながら組み立てるため、外壁塗装の全工程の中でもとくに騒音が大きい工程です。近隣への事前の挨拶がとても大切です。

また、足場が設置されると2階の窓に外部から近づけるようになるため、空き巣のリスクが高まります。工事期間中は窓の施錠を徹底し、補助錠があれば活用しましょう。外出時はもちろん、在宅中でも使っていない部屋の窓は施錠しておくのが安心です。

【工程③】飛散防止ネット(メッシュシート)の設置

足場を組み終えたら、建物全体を覆うように飛散防止ネット(メッシュシート)を取り付けます。

飛散防止ネットの目的と種類

飛散防止ネットには、おもに以下の目的があります。

  • 塗料の飛散を防ぐ:塗装時に細かな塗料の粒子が風に飛ばされるのを防ぎます。
  • 高圧洗浄の水しぶきを防ぐ:洗浄時の水や汚れが近隣の建物や車に飛ぶのを防ぎます。
  • 近隣トラブルの防止:塗料や水が近隣の敷地に飛散すると、トラブルの原因になります。飛散防止ネットは近隣への配慮として不可欠な工程です。

メッシュシートにはさまざまな種類があり、メッシュの目の細かさによって飛散防止の効果が異なります。目が細かいほど飛散防止効果は高くなりますが、風の影響を受けやすくなるため、現場の状況に合わせて適切なものが選ばれます。

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【関連記事】【2026年版】外壁塗装の吹き付け工法とは?種類・費用・ローラーとの違いを徹底解説

【工程④】高圧洗浄

飛散防止ネットの設置が終わったら、外壁を高圧洗浄で洗い上げます。外壁塗装の仕上がりと耐久性を左右する、とても重要な工程です。

高圧洗浄の目的と作業内容

高圧洗浄の目的は、外壁に付着した汚れ・コケ・カビ・旧塗膜の粉化を徹底的に除去することです。

チョーキング現象とは

外壁を手で触ったときに白い粉が付く現象のことです。紫外線や雨風の影響で塗膜が劣化し、塗料の成分が粉状になって表面に出てきている状態です。外壁の塗り替え時期のサインのひとつです。

一般的に、150kg/cm²前後の圧力をかけて洗浄を行います。家庭用の高圧洗浄機とは比べものにならないほど強力な業務用の機械を使用します。

洗浄が不十分だと、汚れやコケの上に塗料を塗ることになり、塗料がうまく密着せず早期にはがれてしまう原因になります。地味な工程ですが、仕上がりを大きく左右する大切な作業です。

高圧洗浄後の乾燥時間の重要性

高圧洗浄のあとは、最低でも24〜48時間の乾燥時間が必要です。外壁がしっかり乾いていないうちに塗装を始めると、塗膜の内側に水分が閉じ込められ、膨れやはがれが発生してしまいます。

乾燥時間は天候や気温にも左右されるため、十分な乾燥日を設けているかどうかは、業者を見きわめる重要なポイントです。

乾燥時間を省略する業者は要注意

「工期短縮」をうたい、高圧洗浄の翌日にすぐ塗装を始める業者には注意が必要です。乾燥時間の短縮は、施工後数年で塗膜のトラブルを引き起こすおそれがあります。

【工程⑤】下地処理(ケレン・補修)

高圧洗浄で外壁がきれいになり、十分に乾燥したら、次は下地処理の工程に入ります。下地処理は、外壁塗装の品質と耐久年数を左右するもっとも重要な工程のひとつです。

ケレン作業とは?種類と必要性

ケレンとは

サンドペーパーや電動工具などを使って、旧塗膜のはがれやサビ、汚れを除去し、表面に細かい傷(目粗し)をつける作業のことです。表面に凹凸をつけることで、新しい塗料の密着性が高まります。

ケレンには1種から4種までの種類があり、劣化の度合いに応じて使い分けます。

  • 1種ケレン:ブラスト処理で旧塗膜を完全に除去する(橋りょうなど大型構造物向け)
  • 2種ケレン:電動工具を使い、旧塗膜の大部分を除去する
  • 3種ケレン:電動工具・手作業で、劣化した部分の旧塗膜を除去する
  • 4種ケレン:サンドペーパーなどの手作業で、軽い汚れやサビを除去する

一般的な戸建て住宅の外壁塗装では、3種ケレンまたは4種ケレンが行われるケースがほとんどです。ケレンを丁寧に行っているかどうかは、塗装後の耐久年数に大きく影響するため、手を抜いてはいけない工程です。

ひび割れ(クラック)補修・シーリング打ち替え

ケレンと合わせて、外壁のひび割れ(クラック)やシーリングの補修も行います。

ひび割れには大きく分けて2種類あります。

  • ヘアークラック:幅0.3mm以下の細いひび割れ。塗膜の表面だけの劣化で、深刻度は低いケースが多い。弾性フィラーなどの下塗り材で埋められることが一般的です。
  • 構造クラック:幅0.3mm以上の大きなひび割れ。建物の構造部分にまで達している可能性があり、シーリング材やモルタルでの補修が必要です。
シーリング(コーキング)とは

外壁のつなぎ目やサッシまわりに充填されている、ゴム状の防水材のことです。雨水の侵入を防ぐ役割があり、経年劣化でひび割れたり、やせて隙間ができたりします。

シーリングの補修には、打ち替え増し打ちの2つの方法があります。

  • 打ち替え:古いシーリングをすべて除去し、新しいシーリングを充填する方法。耐久性が高く、基本的にはこちらが推奨されます。
  • 増し打ち:古いシーリングの上から新しいシーリングを重ねて充填する方法。コストは安いが耐久性はやや劣ります。

とくにサイディング外壁は、目地のシーリング劣化が起きやすいため、外壁塗装と同時にシーリングの打ち替えを行うことが推奨されています。足場があるうちにまとめて補修するほうが、将来的なコストも抑えられます。

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【関連記事】外壁塗装のグレージュが人気の理由とは?失敗しない色選びのコツを徹底解説【2026年版】

【工程⑥】養生(マスキング)

下地処理が完了したら、塗装しない部分を保護するための養生作業を行います。養生は外壁塗装の仕上がりの美しさに直結する、重要な工程です。

養生の範囲と使用する資材

養生では、塗料が付いてはいけない場所をビニールやテープで覆います。おもな養生箇所は以下のとおりです。

  • 窓ガラス・サッシ
  • 玄関ドア
  • 車・カーポート
  • エアコン室外機
  • 植栽・花壇
  • 給湯器・配管まわり

使用する資材には、おもにマスカー(ビニール付きテープ)、マスキングテープ、ブルーシートなどがあります。

養生中は窓の開閉が制限されます

窓をビニールで覆うため、養生期間中は窓を開けることができません。換気が必要な場合は、養生前に業者に相談しておきましょう。エアコンの室外機は通気できるよう専用のカバーで養生してもらえるのが一般的です。

養生の丁寧さが仕上がりを左右する

養生のラインがそのまま塗装の境界線になるため、養生が丁寧かどうかは仕上がりの美しさに大きく影響します。まっすぐなラインで正確に養生すれば、塗装の境目がきれいに仕上がります。

反対に、養生が雑だと塗料がはみ出したり、塗装部分と非塗装部分の境目がガタガタになったりしてしまいます。職人の技術力が問われる工程のひとつです。

【工程⑦】下塗り

養生が終わったら、いよいよ塗装作業に入ります。外壁塗装は「下塗り・中塗り・上塗り」の3回塗りが基本です。まずは1回目の塗装工程である下塗りから始まります。

下塗りの役割と使用する塗料の種類

下塗りは、外壁の下地と上塗り塗料をしっかり接着させるための「接着剤」のような役割を果たします。下塗りを省略すると、仕上げの塗料が外壁にうまく密着せず、短期間ではがれてしまう原因になります。

下塗り材にはいくつかの種類があり、外壁の素材や状態によって使い分けられます。

  • シーラー:下地に浸透して密着性を高める塗料。モルタルやコンクリートの外壁に多く使われます。
  • プライマー:金属面やツルツルした面への密着性を高める下塗り材。シーラーとほぼ同じ意味で使われることもあります。
  • フィラー:厚みのある下塗り材で、外壁の細かなひび割れや凹凸を埋める効果があります。微弾性フィラーはモルタル外壁のヘアークラック対策に効果的です。

下地の状態に応じて適切な下塗り材を選定できるかどうかは、業者の知識と経験が問われる部分です。

【工程⑧】中塗り(上塗り1回目)

下塗りが乾燥したら、2回目の塗装工程である中塗りに進みます。中塗りは「上塗り1回目」とも呼ばれます。

中塗りの目的と上塗りとの関係

中塗りのおもな目的は、塗膜に十分な厚みを持たせ、ムラのない均一な仕上がりをつくることです。下塗りだけでは塗膜の厚みが足りないため、中塗りで厚みを確保し、さらに上塗りで仕上げるという流れになります。

中塗りには上塗りと同じ塗料を使用するのが基本です。同じ塗料を2回に分けて塗ることで、塗料メーカーが定める適切な塗膜の厚みを確保できます。

中塗りと上塗りで色を変える業者もいます

一部の業者では、中塗りと上塗りであえて少しだけ色を変えて施工することがあります。これは手抜き防止の工夫で、中塗りの色と上塗りの色を変えることで、塗り残しがあればすぐに気づけるようにしているためです。

【工程⑨】上塗り(仕上げ塗り)

中塗りの乾燥を待ち、いよいよ最後の塗装工程である上塗り(仕上げ塗り)を行います。

上塗りで仕上がりの美しさと耐久性が決まる

上塗りは、外壁の最終的な色味・ツヤ・耐候性を決定づける工程です。この工程で外壁の「顔」が完成するため、職人の技術はもちろん、塗料の品質も重要になります。

外壁塗装は「3回塗り」が業界の標準です。下塗り・中塗り・上塗りの3回をしっかり行うことで、塗料メーカーが保証する性能が発揮されます。2回塗りで済ませる業者がいた場合、手抜き工事の可能性があるため注意しましょう。

また、塗料メーカーが定める塗布量(1平方メートルあたりに塗る量)を守ることも大切です。塗料を薄めすぎたり、少ない量で塗ったりすると、十分な塗膜の厚みが確保できず、耐久性が低下します。

塗料の乾燥時間(インターバル)を守る重要性

各塗装工程の間には、塗料を乾燥させるためのインターバル(工程間隔)が必要です。この乾燥時間は、各塗料メーカーの技術仕様書に明記されています。

乾燥時間が不足したまま次の塗りを重ねると、以下のようなトラブルが起きる可能性があります。

  • 塗膜のはがれ:下の層が乾いていないため、塗膜同士が密着しない
  • 塗膜の膨れ:閉じ込められた水分や溶剤が膨張する
  • 塗膜の縮み・しわ:乾燥不均一によって表面がよれる

日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研などの主要塗料メーカーは、製品ごとに適切な乾燥時間を仕様書で定めています。この乾燥時間をきちんと守っているかどうかは、業者の誠実さを示す重要な指標です。

「1日で3回塗り」は危険サイン

1日のうちに下塗り・中塗り・上塗りをすべて終わらせる業者は、乾燥時間を無視している可能性が高いです。各工程の間には少なくとも数時間〜翌日以上の乾燥時間が必要です。

【工程⑩】完了検査・足場解体・引き渡し

上塗りが完了し、しっかり乾燥したら、いよいよ最終工程です。完了検査、足場解体、そして引き渡しへと進みます。

完了検査で確認すべきチェックポイント

完了検査では、塗装の仕上がりに問題がないかを確認します。できるだけ足場がある状態で、施主も立ち会って確認するのがベストです。足場を解体してしまうと、高い場所の手直しが難しくなるためです。

確認すべきおもなポイントは以下のとおりです。

  • 塗りムラ・塗り残しがないか
  • 色ムラがないか(とくに日が当たる面と影になる面の差)
  • 養生の剥がし忘れがないか
  • 周辺への塗料飛散がないか
  • ドアや窓の開閉に問題がないか

気になる箇所があれば、遠慮せずにその場で業者に伝えましょう。足場があるうちなら手直しの対応もしやすくなります。

足場解体と近隣への完了挨拶

検査で問題がなければ、足場の解体に進みます。足場の解体時も設置時と同様に金属音が発生するため、近隣への事前の声掛けが望ましいです。

解体が終わったら、足場の跡が残っていないか、外壁や地面にキズが付いていないかを確認します。最終的な清掃も行い、敷地まわりをきれいにしてもらいましょう。

工事の完了後には、近隣への完了挨拶を行うと好印象です。「工事中はご迷惑をおかけしました」とひと言あいさつするだけで、ご近所との良好な関係を保てます。

保証書・アフターフォローの確認

引き渡しの際には、保証書の内容をしっかり確認しましょう。外壁塗装の保証には、おもに以下の2種類があります。

  • 施工保証:塗装業者が施工品質に対して保証するもの。施工不良による不具合が対象になります。
  • メーカー保証:塗料メーカーが製品の品質を保証するもの。ただし、施工方法が適切であることが前提条件です。

保証年数と保証の範囲(どんな不具合が対象になるか)は、必ず書面で確認しましょう。また、定期点検の有無も重要なポイントです。施工後1年・3年・5年などの節目で定期点検を行ってくれる業者であれば、長期的な安心感があります。契約前にアフターフォローの内容を確認しておくことをおすすめします。

外壁塗装の工程で手抜きされやすいポイントと見分け方

残念ながら、外壁塗装の業界では手抜き工事が問題になることがあります。ここでは、とくに手抜きされやすい工程と、施主ができるチェック方法を紹介します。

手抜き工事が起きやすい5つの工程

外壁塗装の手順の中で、とくに手抜きが行われやすいのは以下の5つのポイントです。

  1. 高圧洗浄後の乾燥時間の省略:十分に乾燥させず翌日に塗装を開始してしまう。工期を短くするために行われがちです。
  2. ケレン・下地処理の手抜き:時間と手間がかかる作業のため、簡単に済ませてしまうケース。下地処理の質は仕上がり直後にはわかりにくく、数年後にはがれなどの不具合として現れます。
  3. 3回塗りを2回に省略:下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが基本なのに、中塗りを省いて2回で済ませてしまうパターン。塗膜の厚みが不足し、耐久年数が短くなります。
  4. 塗料の希釈率を超えた薄め塗り:塗料を規定以上に薄めて使用することで、塗料代を節約する手口。見た目にはわかりにくいですが、塗膜の性能が大幅に低下します。
  5. 乾燥インターバルの不足:各塗装工程の間に必要な乾燥時間を守らず、1日で3回塗りを終わらせてしまう。塗膜の密着不良や膨れの原因になります。

施主ができる工程チェックの方法

「専門知識がないと手抜きは見抜けないのでは?」と感じる方もいると思いますが、施主でもできるチェック方法はあります。

  • 作業報告書(工程写真)を毎日もらう:各工程の施工前・施工後の写真を記録してもらい、報告書として提出してもらいましょう。写真があることで、手抜きの抑止力にもなります。
  • 塗料缶の数と使用量を確認する:見積書に記載された塗料の缶数と、実際に使用された空き缶の数が合っているか確認します。極端に少ない場合は、塗料を薄めている可能性があります。
  • 工程ごとの日数が極端に短くないか確認する:前述の工程一覧と照らし合わせ、全体の工期が極端に短い場合(たとえば1週間以内で完了など)は、何かの工程が省略されている可能性があります。

施主が「工程を理解している」ことが業者に伝わるだけでも、丁寧な施工につながることが多いです。

外壁塗装の工程が予定通り進まないケースと対処法

外壁塗装の工事は屋外作業のため、予定通りに進まないケースも少なくありません。ここでは、工期が延びるおもな原因と、その対処法を解説します。

天候による工期延長はどのくらいある?

外壁塗装は天候の影響を大きく受けます。以下の条件にあてはまる場合は、基本的に塗装作業ができません。

  • 雨天(雨の日は塗装不可)
  • 気温5℃以下(塗料が十分に乾燥しない)
  • 湿度85%以上(塗膜に不具合が出やすい)

とくに梅雨の時期(6〜7月)や冬の時期(12〜2月)は、天候による中断が多く、工期が数日〜1週間程度延びることも珍しくありません。

天候による工期延長が発生した場合に、追加費用がかかるのかどうかは、契約前に必ず確認しておきましょう。多くの優良業者では、天候による延長は追加費用なしで対応してくれます。

追加補修が発生した場合の対応

足場を組んでから、はじめてわかる劣化箇所が見つかることもあります。たとえば、高い場所の外壁に予想以上のひび割れがあったり、軒天(屋根の裏側の天井部分)が傷んでいたりするケースです。

追加補修が必要になった場合は、以下の流れで対応してもらいましょう。

  1. 追加箇所の説明を受ける(写真で見せてもらう)
  2. 追加費用の見積もりを書面で出してもらう
  3. 施主が承認してから施工を進めてもらう

業者が勝手に追加工事を行い、後から高額な請求をしてくるケースもゼロではありません。必ず事前の説明と承認を経てから施工してもらうことが大切です。

なお、事前の現地調査が丁寧な業者ほど、工事中の追加発生が少ない傾向にあります。業者選びの際には、現地調査にどれだけ時間をかけてくれるかも判断材料になります。

外壁塗装の工程を季節別に比較|ベストな施工時期は?

外壁塗装の工程は、施工する季節によって進み方が変わります。ここでは、季節ごとのメリット・デメリットと、おすすめの施工時期を紹介します。

春・秋が外壁塗装に最適な理由

外壁塗装のベストシーズンは、一般的に春(3〜5月)と秋(9〜11月)と言われています。その理由は以下のとおりです。

  • 気温・湿度が安定している:塗料の乾燥条件に適した気候で、仕上がりの品質が安定しやすい
  • 工期が予定通り進みやすい:天候による中断が少なく、スケジュール通りに工事が完了しやすい
  • 窓を閉め切っても生活しやすい:養生で窓が開けられない期間でも、極端な暑さ・寒さがなく過ごしやすい

ただし、春と秋は外壁塗装の繁忙期にあたるため、予約が取りにくくなるというデメリットもあります。希望の時期に施工したい場合は、2〜3か月前には業者に相談しておくのがおすすめです。

夏・冬・梅雨時期の外壁塗装で注意すべきこと

春・秋以外の時期でも外壁塗装は可能ですが、それぞれ注意すべきポイントがあります。

夏(6〜8月)の注意点

  • 気温が高すぎると塗料の乾燥が早すぎて、塗りムラやひび割れが起きることがある
  • 職人の熱中症リスクがあり、作業効率が下がる場合がある
  • 梅雨と重なる6〜7月は雨による工期延長に注意

冬(12〜2月)の注意点

  • 日照時間が短く、1日あたりの作業時間が限られる
  • 気温が5℃を下回る日は塗装ができないため、工期が延びやすい
  • 朝晩の結露により、塗膜に水分が入り込むリスクがある

梅雨(6〜7月)の注意点

  • 雨天中断が多く、工期が大幅に延びやすい
  • 湿度が高いため、塗料の乾燥に時間がかかる
  • 一方で閑散期のため予約が取りやすく、値引き交渉がしやすいこともある

どの季節に施工するにしても、塗装に適した気象条件を守って施工してくれる業者を選ぶことがもっとも重要です。

外壁塗装の工程に関するよくある質問

外壁塗装の工程は何日くらいかかりますか?

一般的な戸建て住宅(30坪前後)の場合、外壁塗装の日数は10〜14日が目安です。ただし、建物の大きさや外壁の劣化状況、天候によって前後します。

延床面積が大きい住宅や、劣化がひどく下地処理に時間がかかるケースでは、2週間以上かかることもあります。反対に、1週間以内で完了するという業者には注意が必要です。何かの工程が省略されている可能性があるため、見積もり時に工程表をもらい、各工程にかかる日数を確認しましょう。

外壁塗装中は家にいないといけませんか?

基本的に在宅の必要はなく、普段どおり外出して問題ありません。職人は外での作業が中心なので、室内に入ることはほとんどありません。

ただし、以下のタイミングでは立ち会いが望ましいです。

  • 色の確認:実際に塗り始めた色味がイメージ通りかを確認する
  • 完了検査:仕上がりに問題がないかを足場があるうちにチェックする

また、養生期間中は窓を開けることができないため、換気やエアコンの使用について事前に業者と打ち合わせておくとスムーズです。

外壁塗装の工程で雨が降ったらどうなりますか?

塗装工程は雨天中止が基本です。雨の中で塗装を行うと、塗膜に雨水が混ざり、密着不良やムラの原因になるためです。

ただし、すべての工程が雨で中止になるわけではありません。

  • 足場の設置・解体:小雨程度なら実施できる場合がある
  • 高圧洗浄:水を使う作業なので、小雨なら実施可能な場合もある
  • 塗装(下塗り・中塗り・上塗り):雨天は中止が原則

雨天による工期延長が発生した場合、追加費用がかかるかどうかは契約前に必ず確認しておきましょう。

外壁塗装は3回塗りと2回塗りで何が違いますか?

外壁塗装の3回塗りとは、下塗り・中塗り・上塗りの3工程で塗り重ねる方法で、これが業界の標準的な施工方法です。

2回塗り(下塗り+上塗りのみ)では、塗膜の厚みが不十分になり、以下のデメリットがあります。

  • 耐久性が低下する:塗膜が薄いため、紫外線や雨風の影響を受けやすくなる
  • 色ムラが出やすい:1回の上塗りでは下地が透けることがある
  • 塗料メーカーの保証対象外になる可能性がある:仕様書どおりの施工がされていないため

見積書に「3回塗り」と明記されているかを必ず確認しましょう。工程ごとの塗料名と塗り回数が記載されている見積書は、信頼できる業者の証です。

外壁塗装の工程を写真で記録してもらえますか?

優良な塗装業者は、各工程の写真を記録し、報告書として提出してくれます。施工前・施工中・施工後の写真を残すことで、適切な手順で工事が行われたことを証明できます。

契約前に「工程ごとの写真記録と報告書の提出は可能ですか?」と確認しておくのがおすすめです。快く引き受けてくれる業者であれば、施工品質に自信がある証拠とも言えます。

写真記録には、手抜き防止の効果もあります。記録が残ることを業者側も意識するため、丁寧な施工につながりやすくなります。