【2026年版】外壁塗装のコーキング補修ガイド|打ち替え・増し打ちの費用相場と正しい施工手順

外壁塗装のコーキング補修を徹底解説。打ち替え・増し打ちの費用相場や施工手順、先打ち・後打ちの違い、劣化症状の見分け方、DIYの可否、業者選びのポイントまで網羅。2026年最新版。

13view

最終更新:

【2026年版】外壁塗装のコーキング補修ガイド|打ち替え・増し打ちの費用相場と正しい施工手順

目次

外壁塗装におけるコーキング(シーリング)の役割とは

外壁塗装を検討するとき、「コーキング」という言葉を目にすることが多いのではないでしょうか。コーキングは外壁の防水性を守るうえで欠かせない存在です。まずは、コーキングの基本的な役割と、外壁塗装と一緒に施工すべき理由を解説します。

コーキングとは?外壁材の隙間を埋める防水材

コーキング(シーリング)とは、外壁材同士のつなぎ目(目地)や窓サッシの周りに充填するゴム状の防水材のことです。チューブ状の容器から押し出して施工し、乾燥するとゴムのように弾力のある状態に固まります。

コーキングには、おもに次の3つの役割があります。

  • 雨水の侵入防止:外壁材の隙間から雨水が入り込むのを防ぐ
  • 建物の揺れへの追従:地震や風による建物の動きに柔軟に対応し、外壁材の割れを防ぐ
  • 断熱性の維持:隙間をふさぐことで、外気の侵入や室内の空気の流出をおさえる

とくにサイディング外壁では、ボード同士のつなぎ目に必ずコーキングが施工されています。サイディングは日本の住宅で最も多く使われている外壁材のため、多くの方にとってコーキングの状態チェックは大切なメンテナンス項目です。

コーキングとシーリングの違い

「コーキング」と「シーリング」、2つの言葉を見かけて混乱した方もいるかもしれません。結論からいうと、外壁塗装の現場ではどちらも同じものを指します

厳密にはJIS規格(日本産業規格)上で分類が異なり、シーリング材という大きなカテゴリの中にコーキング材が含まれる形になっています。しかし、実際の施工現場では区別なく使われているのが実情です。

業者によって「コーキング工事」と呼んだり「シーリング工事」と呼んだりしますが、中身は同じと考えて問題ありません。この記事では「コーキング」に統一して解説を進めます。

コーキングとシーリングの関係

JIS規格ではシーリング材が上位カテゴリで、コーキング材はその一部です。ただし、外壁塗装の見積書や工事説明では同義として使われるため、呼び方の違いで工事内容が変わることはありません。

外壁塗装とコーキング補修を同時に行うべき理由

外壁塗装を計画するなら、コーキング補修も同時に行うことを強くおすすめします。その理由は大きく3つあります。

1. 足場代を共有してコスト削減できる

外壁の工事には足場の設置が必要で、その費用は一般的な戸建て住宅で15〜25万円程度かかります。外壁塗装とコーキング補修を別々のタイミングで行うと、足場代が2回分かかってしまいます。同時に施工すれば足場代は1回で済み、大きなコスト削減になります。

2. 塗装だけではカバーできない雨漏りリスク

外壁の塗装をきれいに仕上げても、コーキングが劣化したままでは目地から雨水が侵入するおそれがあります。見た目は美しくなっても、防水性能が不十分な状態では意味がありません。

3. コーキングと塗装の寿命の差

一般的なコーキングの寿命は5〜10年、外壁塗装の寿命は10〜15年程度です。この寿命の差を考慮すると、外壁塗装のタイミングでコーキングも一緒に補修しておくのが合理的です。

コーキングの種類と特徴を比較

コーキング材にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。外壁塗装でどのコーキング材を使うかによって仕上がりや耐久性が変わるため、種類ごとの違いを知っておきましょう。

変成シリコン系(外壁塗装で最も一般的)

変成シリコン系コーキングは、外壁塗装で最もよく使われるコーキング材です。その最大の特長は、硬化後に上から塗料を塗れる点にあります。

  • 塗装との相性が良い:塗料がしっかり密着するため、外壁塗装との組み合わせに最適
  • 耐候性・耐久性にすぐれる:紫外線や雨風に強く、屋外での使用に向いている
  • 柔軟性を長期間キープ:硬化後もゴムのような弾力を保ち、建物の動きに追従する

サイディング外壁の目地をはじめ、一般的な外壁のコーキング工事では変成シリコン系を選んでおけば間違いないでしょう。

ポリウレタン系(耐久性重視の選択肢)

ポリウレタン系コーキングは、密着性の高さが特長のコーキング材です。コンクリートやモルタルなどの外壁と相性が良く、変成シリコン系と並んで外壁塗装の現場でよく使われています。

  • 密着性が高い:下地への接着力が強く、はがれにくい
  • コンクリート・モルタル外壁に適する:目地やひび割れ補修に向いている
  • 紫外線に弱い:そのまま露出すると劣化が早いため、上から塗装して保護する必要がある

紫外線に弱いという弱点はありますが、外壁塗装で上から塗膜を重ねるなら問題なく使用できます。

シリコン系(外壁塗装には不向き)

シリコン系コーキングは外壁に使わないでください

シリコン系はホームセンターで手に入りやすいため、DIYで誤って外壁に使ってしまうケースが少なくありません。一度シリコン系を充填すると、その上から塗装ができなくなるため、必ず「変成シリコン系」を選んでください。

シリコン系コーキングは撥水性が非常に高く、キッチンや浴室など水回りの防水には適しています。しかし、塗料をはじいてしまう性質があるため、外壁目地には使用できません

商品名に「シリコン」と入っていると混同しやすいですが、外壁塗装には必ず「変成シリコン系」と明記された製品を使いましょう。

高耐久コーキング材(オートンイクシード等)の特徴

近年注目されているのが、従来品よりも大幅に長持ちする高耐久コーキング材です。代表的な製品として「オートンイクシード」などがあります。

  • 耐用年数が長い:一般的なコーキング材の2〜3倍にあたる15〜20年程度の寿命が期待できる製品もある
  • 塗装サイクルとの一致:外壁塗装の寿命(10〜15年)とコーキングの寿命を近づけられるため、次の塗り替え時まで持つ可能性が高い
  • 長期的なコスト削減:材料費は通常品より高いものの、補修回数が減るためトータルのメンテナンスコストをおさえられる

高耐久コーキング材は初期費用がやや高くなりますが、長い目で見るとお得になるケースがあります。業者に相談する際に、取り扱いがあるか確認してみるとよいでしょう。

以下の記事でも紹介しています。

【関連記事】【2026年版】外壁塗装の吹き付け工法とは?種類・費用・ローラーとの違いを徹底解説

コーキングの劣化症状と放置するリスク

コーキングは年数が経つと必ず劣化します。ここでは、自宅のコーキングが補修時期を迎えているかどうかをセルフチェックする方法と、放置した場合のリスクを解説します。

ひび割れ・肉やせ・剥離など劣化の種類と見分け方

コーキングの劣化にはいくつかの段階があります。症状が進むほど補修の緊急度が高くなります。

劣化症状 状態と見分け方
ひび割れ(クラック) コーキング表面に細かいヒビが入る。初期段階の劣化で、目視で確認しやすい
肉やせ コーキングが痩せて厚みが減り、目地部分にくぼみや隙間ができる
剥離(はくり) 外壁材との接着面からコーキングがはがれ、隙間が見える状態
破断(はだん) コーキングが完全に切れてしまい、目地に大きな隙間が生じる末期症状

自宅の外壁を見て、上記のいずれかの症状が見られたら補修のサインです。とくに剥離・破断が確認できる場合は、早めに業者へ相談しましょう

コーキング劣化を放置すると起こる3つの問題

「まだ大丈夫だろう」とコーキングの劣化を放置すると、次のような深刻な問題に発展するおそれがあります。

1. 雨水の侵入による下地材の腐食・カビの発生

コーキングの隙間から雨水が外壁内部に入り込むと、下地の木材が腐ったり、カビが繁殖したりする原因になります。外からは見えない場所で被害が広がるため、気づいたときには大がかりな修繕が必要になることもあります。

2. 断熱性能の低下と構造材へのダメージ

浸入した水分を断熱材が吸収すると、断熱性能が大幅に落ちます。さらに湿気が長期間こもると、柱や梁などの構造材にまで影響が及ぶ可能性があります。

3. 補修費用の大幅な増加

早い段階で補修すればコーキング工事だけで済むところ、放置して被害が拡大すると外壁の張り替えや構造材の補修まで必要になることがあります。結果的に数十万円〜数百万円単位の修繕費がかかるケースもあるため、早めの対処が大切です。

コーキングの寿命は何年?劣化が進みやすい条件

外壁コーキングの一般的な寿命は5〜10年程度です。ただし、使用するコーキング材の種類や建物の環境によって大きく変わります。

劣化が早まりやすい条件としては、次のようなものがあります。

  • 南面・西面の外壁:日射量が多く、紫外線の影響を強く受ける
  • 交通量の多い道路沿い:振動が建物に伝わり、コーキングへの負荷が大きくなる
  • 寒暖差が激しい地域:膨張と収縮をくり返すことでコーキングが傷みやすい

築7年を過ぎたら、一度コーキングの状態をチェックしてみることをおすすめします。

コーキングの補修方法「打ち替え」と「増し打ち」の違い

コーキングの補修方法には「打ち替え」と「増し打ち」の2種類があります。それぞれの施工手順や特徴、どんな場合にどちらを選ぶべきかを詳しく見ていきましょう。

打ち替え(撤去打ち替え)の施工手順とメリット

コーキングの打ち替えとは、既存のコーキングをすべて取り除いてから、新しいコーキングを充填する方法です。もっとも確実な補修方法で、多くの業者が推奨しています。

打ち替えの施工手順は以下のとおりです。

  1. 養生(マスキング):目地の両側にマスキングテープを貼り、外壁面を保護する
  2. 既存コーキングの撤去:カッターなどで古いコーキングをていねいに取り除く
  3. 清掃:目地の内部に残ったカスやホコリをきれいに取り除く
  4. プライマー塗布:接着力を高めるための下塗り材を目地に塗る
  5. コーキング充填:コーキングガンを使って新しいコーキング材を充填する
  6. ヘラ均し:ヘラを使って表面を平らに仕上げる
  7. 養生撤去:マスキングテープをはがして完了
プライマーとは?

プライマーとは、コーキング材と外壁材の接着力を高めるために塗る下塗り剤のことです。プライマーを省略するとコーキングがはがれやすくなるため、欠かせない工程です。

打ち替えのメリットは、コーキングの厚みを十分に確保できることです。コーキングは厚みがあるほど耐久性が高くなるため、長持ちする施工が可能になります。費用は増し打ちより高くなりますが、長期的にはコストパフォーマンスにすぐれた方法です。

増し打ちの施工手順と適したケース

増し打ちとは、既存のコーキングを残したまま、その上から新しいコーキングを重ねて充填する方法です。

施工手順は打ち替えから「既存コーキングの撤去」を省いた形で、養生→清掃→プライマー塗布→コーキング充填→ヘラ均し→養生撤去の流れになります。

増し打ちには次のような特徴があります。

  • 費用が安い:撤去作業がない分、打ち替えより費用をおさえられる
  • 施工時間が短い:工程が少ないため、工期の短縮につながる
  • 既存コーキングの状態が良好な場合に有効:しっかり密着していれば上から重ねても十分な性能を得られる

とくに窓サッシ周りや入隅(いりずみ)部分など、既存コーキングの撤去がむずかしい箇所では増し打ちが選ばれることが多いです。

増し打ちの注意点

増し打ちは既存コーキングの上に重ねるため、新しいコーキングの厚みが薄くなりがちです。厚みが不足すると十分な耐久性を確保できず、早期に劣化してしまうおそれがあります。既存コーキングの劣化がひどい場合は、打ち替えを選ぶほうが安心です。

打ち替えと増し打ちの費用・耐久性比較表

打ち替えと増し打ちの違いを表にまとめました。

比較項目 打ち替え / 増し打ち
単価の目安 打ち替え:700〜1,200円/m / 増し打ち:500〜900円/m
耐久年数の目安 打ち替え:7〜10年 / 増し打ち:5〜7年
施工の手間 打ち替え:撤去作業あり / 増し打ち:撤去なしで短時間
おすすめのケース 打ち替え:劣化が進んだ箇所 / 増し打ち:状態が良好な箇所・撤去困難な箇所

一般的な30坪の戸建て住宅では、コーキングの総延長は約150〜200mが目安です。すべて打ち替えた場合と増し打ちした場合では、数万円〜十数万円の差が出ることもあります。

外壁の状態と予算の両方を見ながら、打ち替えと増し打ちを組み合わせて施工する方法もあります。劣化がひどい箇所は打ち替え、状態が良い箇所や撤去がむずかしい箇所は増し打ちという使い分けも業者に相談してみましょう。

以下の記事でも紹介しています。

【関連記事】外壁塗装のグレージュが人気の理由とは?失敗しない色選びのコツを徹底解説【2026年版】

外壁塗装とコーキングの施工順序|先打ち・後打ちとは

外壁塗装とコーキングを同時に行う場合、「先にコーキングをするか、先に塗装をするか」で仕上がりや耐久性が変わります。これを「先打ち」「後打ち」と呼び、それぞれにメリット・デメリットがあります。

先打ち工法(コーキング→塗装)の特徴

先打ち工法は、コーキングを施工してから外壁の塗装を行う方法です。

  • メリット:コーキングの上に塗膜がのるため、紫外線や雨風からコーキングを保護できる。コーキングの劣化を遅らせる効果が期待できる
  • デメリット:コーキングは弾力があって動くため、上に塗った塗膜がその動きに追従できず、ひび割れ(塗膜割れ)が起こる場合がある

先打ちは外壁塗装の現場で広く採用されている方法で、多くの業者が標準的な施工方法としています。

後打ち工法(塗装→コーキング)の特徴

後打ち工法は、外壁の塗装を完了させたあとにコーキングを施工する方法です。

  • メリット:塗膜の上にコーキングがのる形になるため、塗膜のひび割れリスクがない。コーキング本来の柔軟性をフルに活かせる
  • デメリット:コーキングが塗膜で保護されず紫外線に直接さらされるため、劣化が早くなるおそれがある

後打ちの場合、コーキングが直接紫外線を受けるため、高耐久のコーキング材を使用することが望ましいとされています。

先打ちと後打ちはどちらが良い?判断基準

一般的には先打ち工法が主流で、多くの塗装業者が標準の施工方法として採用しています。コーキングを塗膜で保護できるため、トータルの耐久性が高くなりやすいのが理由です。

一方で、オートンイクシードなどの高耐久コーキング材を使う場合は、後打ちのほうが適していることもあります。高耐久材はそれ自体が紫外線に強い設計になっているため、塗膜で保護しなくてもコーキングの柔軟性を活かせる後打ちが合理的なケースがあるのです。

大切なのは、施工業者にどちらの工法で施工するのか、その理由とあわせて確認することです。明確な理由を説明してくれる業者であれば、安心してまかせられるでしょう。

外壁コーキング補修の費用相場と見積もりのチェックポイント

コーキング補修にかかる費用は、施工方法や使用する材料、建物の大きさなどによって変わります。ここでは具体的な費用相場と、見積書を見るときのチェックポイントを解説します。

コーキング工事の費用相場(打ち替え・増し打ち別)

一般的な戸建て住宅におけるコーキング補修費用の目安は以下のとおりです。

施工方法 費用の目安(コーキング部分のみ)
打ち替え 15〜25万円程度
増し打ち 10〜18万円程度
外壁塗装+コーキング同時施工 総額80〜150万円程度

上記はあくまで目安であり、建物の大きさや形状、コーキングの総延長距離によって変動します。外壁塗装と同時施工の場合は、塗装費用・足場代・養生費などをすべて含めた総額で見積もりを確認しましょう。

見積書でチェックすべき5つの項目

業者から見積書をもらったら、次の5つのポイントを必ず確認してください。

  1. 施工方法が明記されているか:「打ち替え」なのか「増し打ち」なのか、箇所ごとに記載があるか確認する
  2. コーキング材のメーカー・製品名:使用するコーキング材の具体的な商品名やメーカー名が書かれているか
  3. 施工範囲(m数)が実測値か:実際に外壁を測った数値に基づいているか。概算のまま見積もりを出す業者には注意
  4. 「一式」表記ではなく単価×数量の明細があるか:「コーキング工事一式○万円」だけでは内容がわからない。単価と数量の内訳があるか確認する
  5. 既存コーキング撤去費用の有無:打ち替えの場合、撤去費用が別途計上されているか。含まれていないと追加請求の原因になることがある
「一式」表記に注意

見積書に「コーキング工事一式」とだけ書かれている場合、施工範囲や使用材料があいまいな可能性があります。内訳の記載を求め、具体的な施工内容を確認しましょう。

コーキング補修で使える補助金・助成金制度

自治体によっては、外壁リフォームに対する補助金や助成金制度を設けている場合があります。コーキング工事もこの対象に含まれるケースがあるため、事前に確認しておきましょう。

  • 外壁リフォーム補助金:住宅の長寿命化やリフォーム促進を目的とした自治体独自の補助金。コーキング工事が対象になる場合がある
  • 省エネリフォーム補助金:断熱性能の向上に関わる工事として、コーキング補修が対象に含まれるケースもある

補助金・助成金は工事に着手する前に申請が必要な場合がほとんどです。工事を始めてからでは申請できないこともあるため、見積もりを取る段階でお住まいの自治体の制度を調べておくことをおすすめします。

以下の記事でも紹介しています。

【関連記事】【2026年版】モルタル外壁の塗装ガイド|費用相場・おすすめ塗料・劣化サインまで徹底解説

外壁コーキングのDIY補修は可能?注意点とリスク

「費用をおさえるためにDIYでコーキング補修できないか?」と考える方もいるでしょう。ここでは、DIYで対応できるケースと、プロに依頼すべきケースの判断基準を解説します。

DIYで対応できるケースと必要な道具

1階部分の軽微なひび割れや、ごく小規模な範囲の補修であればDIYで対応可能です。

DIYでコーキング補修を行う場合に必要な道具は次のとおりです。

  • コーキングガン:コーキング材を押し出すための専用器具
  • 変成シリコン系コーキング材:外壁用の製品を選ぶこと(シリコン系と間違えないように注意)
  • プライマー:接着力を高めるための下塗り剤
  • マスキングテープ:周囲の外壁面を汚さないための養生テープ
  • ヘラ(コーキングヘラ):充填後の表面を平らに仕上げるための道具

これらの道具はホームセンターで一通り購入でき、材料費は3,000〜5,000円程度で収まることが一般的です。

DIYでやってはいけないケースとリスク

次のような場合は、DIYでの補修は避けてプロに依頼しましょう。

  • 2階以上の高所作業:はしごや脚立を使った作業は転落のリスクが非常に高く、絶対に避けるべき
  • 広範囲に劣化・剥離が見られる場合:部分的な補修では対応しきれず、全体的な打ち替えが必要
  • コーキング材の選択ミス:シリコン系を誤って使ってしまうと、その部分に塗装ができなくなる
  • 不十分な施工による雨漏り悪化:プライマーの塗り忘れや充填不足があると防水性能が確保できず、かえって被害が広がるおそれがある

DIYでの不適切な施工が原因で雨漏りが発生し、結果的にプロに依頼するよりも高額な修繕費がかかってしまったというケースは少なくありません。少しでも不安がある場合は、無理をせず専門業者に相談することをおすすめします。

コーキング補修で失敗しない業者選びのポイント

コーキング補修の仕上がりは、業者の技術力と誠実さに大きく左右されます。信頼できる業者を見極めるための具体的なポイントを紹介します。

見積もり時に確認すべき質問リスト

業者に見積もりを依頼する際、以下の質問をしてみてください。回答の内容や説明のていねいさが、業者の信頼度をはかる目安になります。

  1. 「コーキングの施工方法は打ち替えですか?増し打ちですか?」:箇所ごとの施工方法と、その理由を確認する
  2. 「使用するコーキング材の種類とメーカーを教えてください」:変成シリコン系など適切な材料を使うか確認する
  3. 「先打ちと後打ち、どちらで施工しますか?その理由は?」:施工順序に対する考え方を聞くことで技術的な知識レベルがわかる
  4. 「コーキング工事の保証期間は何年ですか?」:保証内容と期間を書面で確認できるか確認する

これらの質問に対して、あいまいな回答や説明を避ける業者は要注意です。きちんとした業者であれば、施工内容について根拠を持って説明してくれます

避けるべき業者の特徴と注意すべきセールストーク

以下のような特徴がある業者は慎重に判断しましょう。

  • コーキングの施工方法を説明しない・質問に答えられない:基本的な知識が不足している可能性がある
  • 増し打ちで済む箇所にも全面打ち替えをすすめる:過剰工事で費用をつり上げようとしている可能性がある
  • 「今すぐ工事しないと大変なことになりますよ」と過度に不安をあおる:冷静な判断をさせないためのセールストーク
  • 見積書の内容が大ざっぱで内訳がない:施工内容が不明確なまま契約させようとしている可能性がある

コーキング補修で失敗しないためには、必ず2〜3社から相見積もりを取ることが重要です。複数の業者の見積もりを比較することで、適正価格や施工内容の違いが見えてきます。金額だけでなく、使用する材料・施工方法・保証内容をトータルで比較して判断しましょう。

まとめ:外壁塗装のコーキング補修で押さえるべきポイント

この記事では、外壁塗装におけるコーキングの役割から補修方法、費用相場、業者選びのポイントまで幅広く解説してきました。最後に、コーキング補修を検討する際のチェックリストを確認しましょう。

コーキング補修の判断チェックリスト

  • 築7年以上で、コーキングにひび割れ・肉やせが見られたら補修時期:まずは自宅の外壁を目視でチェックしてみましょう
  • 外壁塗装と同時施工で足場代を節約するのがベスト:別々に行うと足場代が2回分かかるため、同時施工がおすすめです
  • 打ち替えと増し打ちの違いを理解し、適切な施工方法を選ぶ:基本は打ち替えが推奨ですが、箇所によっては増し打ちが適する場合もあります
  • 2〜3社の相見積もりを取り、施工内容と価格を比較して業者を選ぶ:金額だけでなく、使用材料や施工方法、保証内容まで比較しましょう

コーキングは外壁の防水性を守る大切な存在です。劣化を放置すると建物の寿命にまで影響するおそれがあるため、早めの対処を心がけましょう。まずは信頼できる業者に相談し、自宅のコーキングの状態を診てもらうことが、最初の一歩です。

よくある質問

コーキングの打ち替え費用はいくらくらいですか?

コーキングの打ち替え費用は、単価で700〜1,200円/m、一般的な戸建て住宅の総額で15〜25万円程度が相場です。外壁塗装と同時施工の場合は、別途足場代(15〜25万円程度)がかかります。使用するコーキング材のグレードや施工範囲によって費用は変動するため、正確な金額は業者に現地調査を依頼して見積もりを取りましょう。

コーキングの寿命はどのくらいですか?

一般的なコーキング材の寿命は5〜10年程度です。高耐久コーキング材(オートンイクシード等)であれば15〜20年程度の耐用年数が期待できる製品もあります。ただし、紫外線が強く当たる面や寒暖差の激しい地域では、想定より早く劣化する場合もあります。定期的に外壁を目視でチェックし、劣化を早期に発見することが大切です。

コーキングの打ち替えと増し打ちはどちらが良いですか?

基本的には打ち替えが推奨されます。打ち替えは既存コーキングを撤去して新しく充填するため、十分な厚みを確保でき耐久性が高くなります。ただし、窓サッシ周りや入隅部分など既存コーキングの撤去がむずかしい箇所では増し打ちが適しています。また、既存コーキングの状態が良好であれば、増し打ちでも対応可能な場合があります。業者に外壁の状態を確認してもらい、箇所ごとに適切な方法を提案してもらいましょう。

外壁塗装をするときにコーキング補修は必ず必要ですか?

コーキングが劣化している場合は、外壁塗装と同時にコーキング補修を行うことを強くおすすめします。塗装できれいに仕上げても、コーキングの隙間から雨水が侵入すれば外壁の防水性能は不十分です。また、足場を設置しているうちに補修したほうが、あとから別途工事するよりトータルコストをおさえられます。コーキングの状態が良好であれば補修不要な場合もありますが、業者に診断してもらったうえで判断しましょう。

コーキング補修はDIYでできますか?

1階部分の軽微なひび割れなど、小規模な補修であればDIYで対応可能です。ホームセンターで道具を購入すれば材料費は3,000〜5,000円程度で済みます。ただし、使用するコーキング材を間違える(シリコン系を使ってしまう)と塗装ができなくなるリスクがあります。2階以上の高所作業は転落の危険があるため絶対に避け、広範囲の劣化や不安がある場合はプロに依頼してください。

コーキングの先打ちと後打ちはどちらが正しいですか?

どちらも正しい施工方法であり、それぞれにメリットとデメリットがあります。先打ち(コーキング→塗装)は塗膜でコーキングを保護できますが、塗膜割れのリスクがあります。後打ち(塗装→コーキング)はコーキングの柔軟性を活かせますが、紫外線に直接さらされるため高耐久材を使うのが望ましいです。一般的には先打ちが主流ですが、使用する材料や外壁の状態によって最適な方法は変わるため、業者に理由を確認したうえで選ぶことが大切です。