エコキュートの水圧が弱いを解決!水圧を強くする方法
目次
エコキュートを導入したら、水圧が思ったより弱くて強くしたい!
またはエコキュートをこれから導入するけど、ガス給湯器と比べて弱いって聞くので心配な方向けの記事です。
この記事ではエコキュートの水圧が弱い原因と解決方法を紹介しています。
エコキュートの水圧やシャワー水圧を強くする方法
設置済みのエコキュートを変えなくとも水圧を改善する方法がいくつかあります。
低水圧用シャワーヘッドを使用する
シャワーヘッドを「低水圧用シャワーヘッド」へ交換するとシャワーの水圧を強くすることができます。
低水圧シャワーヘッドの水圧を改善する仕組みは、「シャワーヘッドそのものを小さくする」「散水板(水が出る部分)の穴の数を減らす・小さくする」ことで水圧を高めています。
ホースで水を撒く際に、水量を増やさなくても先端をつまめば水の勢いが増すイメージです。
このため、シャワーが当たる幅が減ったり、水量が減る場合があることも知った上で購入しましょう。
低水圧用シャワーヘッドはこちらで紹介しています。 水圧を強くする低水圧用シャワーヘッドの選び方とおすすめ14選
エコキュートの給湯温度を高くする
エコキュートの給湯温度を「40度前後」に設定されている方がいますが、こちらの給湯温度を上げて、水と混ぜて温度調整して使うことで、シャワー圧を上げることができます。
シャワーや洗い物など実際にお湯を使われるときの温度が「40度前後」かと思います。
通常、エコキュートの給湯温度もそれに合わせて「40度前後」にするのですが、このエコキュートの給湯温度を「使いたいお湯の温度」に設定してしまうと、圧力が抑えられたエコキュートの給湯のみでお湯を使うことになります。
エコキュートの給湯温度設定を「使いたいお湯の温度」より高く設定し、水栓で水道の圧の強い水と混ぜて適温にすることで、水道の圧力がプラスされ、エコキュートの給湯のみで使うよりも高い水圧にすることが出来ます。
例えば、三菱製エコキュートの取扱説明書では「シャワーが弱い場合には、給湯温度を60℃以上にして水と混ぜて使用ください」と記載されています。
水栓で40℃前後に調整して使用しますが、温度調整の際には高温のお湯による火傷には注意してください。
季節により設定温度を変えて水圧をキープ
水道の温度が低い冬場は混ぜる水道の温度が低いためエコキュート側のお湯をたくさん使うことになり、その分水圧が落ちることがあります。
その時は、さらにエコキュートのタンク内の沸かし設定温度を高くすること、もしくは給湯温度を38~39℃にするとさらにシャワー圧が改善するでしょう。
シャワー中は他の場所でお湯を使わない
水道管からくる圧力は、家のキッチン・洗面・浴室・トイレなどの給水設備全体に圧力がかかっています。
シャワーを使っている時に、同時に他の箇所でお湯や水を使わないことでシャワーに圧力が1点集中します。
それにより、シャワー使用時に最大限の水圧で利用できます。
加圧ポンプを導入する
エコキュートで出湯圧力が弱いときに使用する加圧ポンプがあります。
単純に加圧ポンプで、圧力を上げることでシャワー圧が改善します。
しかし、高圧タイプなど一部エコキュートでは使えないことがありますので、使用できるかどうかは事前に工事店に相談してからにしましょう。
また加圧ポンプ自体の費用も高額かつ、ウォーターハンマー対策を含めた工事費用も考慮するとエコキュート導入前ならはじめから高圧タイプを選択した方が無難でしょう。
また、長年使っているエコキュートであれば、思い切って新しい高圧タイプに交換したほうがメリットが高いです。
ウォーターハンマーとは
洗濯機を使っている時や、シングルレバー水栓で水道の水を止めた時に、どこからか「ドン」といった衝撃音が聞こえたことはありませんか?
これは水道を急激に止めたことで、止水部品に水圧が一気にかかることで出る衝撃音です。
このように、水道圧が一気にかかる現象をウォーターハンマーと言います。
このウォーターハンマーで給水部品などが損傷して水漏れの原因となることがあります。
パワフル高圧タイプのエコキュートに交換する
各メーカーからパワフル高圧タイプという機種があり、この機種ではメーカーにより若干水圧が異なりますが、260~320kPaがパワフル高圧タイプの一般的な水圧です。
(メーカーによっては、通常機種を「高圧タイプ」と言うこともあるのでご注意ください)
従来の通常機種のシャワー水圧は170~190kPaであることを考えると、だいぶ水圧は高くなっています。
特に日立の水道直圧方式の機種では、水道をそのまま利用しているため水道圧と同じように使うことができます(500kPa目安)
最新の機種にリフォームすると、水圧以外でも光熱費も改善される可能性が高いです。
理由としては10年以上前のエコキュートに比べて貯湯タンクの断熱性が向上していることから、さらに光熱費の削減もでき、水圧以外のメリットも大きいです。
古い機種で水圧にストレスを感じている方は、思い切って買い替えを検討してみましょう。
エコキュートでもパワフル高圧タイプは水圧が強い
エコキュートでも「パワフル高圧タイプ」は、水圧を高く設定されています。
各メーカーのパワフル高圧タイプについて、水圧に関する特徴をみていきましょう。
日立の「水道直圧」エコキュートは特に水圧が強い
水圧を気にされる方に特におすすめの機種は、日立の水道直圧方式・ナイアガラシリーズです。
エコキュートは、貯湯タンクに貯めているお湯と水を混合させて40℃前後のお湯を出す、と解説しましたが、日立の水道直圧方式はお湯の作り方が違います。
エコキュートのタンク内にたまっているお湯の熱を使って、水道管の水を直接温めてお湯にします。
ガス給湯器が水道管の水をバーナーで温めてお湯にする方式を同じように、日立の水道直圧タイプは、エコキュートの「お湯の熱だけ」を利用します。
それによって、ガス給湯器と同じように水道からの圧力そのままでシャワーを利用できます。
エコキュートの水圧の強さは「減圧弁設定圧力」の数値で確認
エコキュートの水圧の強さは「減圧弁設定圧力」の数値で確認・比較することができます。
各メーカー「高圧タイプ」と呼ばれる、エコキュートの水圧を高くしたモデルを発売していますが、メーカーにより圧力が異なります。
さらに、各メーカーのWebサイト、カタログには「高圧タイプ」の機能説明でどれくらいエコキュートの水圧が高いのかを「300kPa」といった数値が大きく記載されているのですが、こちらの数値の基準がメーカーにより異なる場合があります。
エコキュートの水圧の数値を確認したい時は、「減圧弁設定圧力」の数値になっているかを確認しましょう。
「減圧弁設定圧力」の数値がわからない場合は、メーカーカタログをご確認ください。
多くのメーカーカタログでは、カタログの後ろのページに型番ごとの仕様が一覧で記載されています。
そちらの「貯湯タンク」の項目に「減圧弁設定圧力」と「水側最高使用圧力」といったような項目がありますので、「減圧弁設定圧力」の数値を確認してください。
水側最高使用圧力はエコキュートの給湯圧力と関係ない
エコキュートのカタログには「水側最高使用圧力」という項目がありますが、こちらはエコキュートの給湯圧力とは関係ありません。
エコキュートはタンクでお湯を沸かすのですが、お湯は沸かすことで体積が膨張します。
貯湯タンク内の圧力が高くなると、タンクに収まりきらないお湯を逃し弁から排出します。
この逃し弁から排出する際の圧力が「水側最高使用圧力」となります。
水圧が強いエコキュートメーカー
1位:日立「ナイアガラシリーズ」/ 水道直圧(500kPa目安)
2位:ダイキン「パワフル高圧タイプ」 / 320kPa
3位:東芝「パワフル高圧タイプ 」/ 300kPa
※2021年6月時点
日立エコキュートの「水道直圧方式(ナイアガラシリーズ)」(500kPa目安)
日立の「水道直圧方式」は、タンクのお湯を熱源する独自構造によって様々なメリットがあります。
1分間のシャワー湯量
キッチン水栓と2箇所同時出湯している状態での、シャワー出湯量
- 1階:約12~16L / 分(水道直圧方式)
※2箇所同時に出湯での算出の為、1箇所のみの場合は増加します
※蛇口で5L / 分 の出湯を行うことを前提
※給水元圧は300kPa以上を推奨・試算値は給水管径20A
タンク内部の汚れを少なく
水道水には地域差はありますが、カルシウムやマグネシウムなどの成分が入っています。
長年、エコキュートを使っているとタンク内部にこういった成分が固形化したもの(スケール)が出てきます。
日立のエコキュートは、タンクの水の入替が従来品の30分の1に低減することで、こういった堆積物が少なくなります。
そのまま飲用可能
水道からの水を直接温めている方式の為、水道管の水と同じように飲用が可能です。
従来のタンクに貯めている方式の場合、メーカー側としては使用方法や沸き上げ時間などのよって雑菌の繁殖などの懸念から飲用を推奨していません。
日立のナイアガラ水道直圧方式は、この心配が不要です。
通常モデルとの水量・お湯はり比較
日立の通常品と比べてお湯の量は約1.6倍、お湯の圧力は2.9倍になっています。
蛇口とシャワー2箇所同時に出湯した場合、日立の通常品(170kPa)が約7~10L/分の出湯量に対して、水道直圧方式は約12~16L/分です(両方、蛇口からの出湯は5L/分と設定)
またシャワー圧も勿論ですが、浴槽へのお湯はり時間も早いです。
約180Lのお湯を浴槽へためる場合、通常品が約12分かかるのに対して、水道直圧方式は約7分30秒でお湯はりができます。
その他、日立の機能は過去記事をご覧ください 。 日立エコキュートの人気機種と機能の評判
ダイキンエコキュートの「パワフル高圧」タイプ(320kPa)
貯湯タンク内のお湯を使うエコキュートの中では、最も水圧が高いメーカーがダイキンです ※2021年6月時点
従来のダイキンのパワフル高圧の給水圧300kPaから、2021年最新機種は320kPaへパワーアップしました。
1分間のシャワー湯量(パワフル高圧給湯)
- 1階:約20L / 分(20A)・約18L / 分(16A)
- 2階:約18L / 分(20A)・約16L / 分(16A)
- 3階:約17L / 分(20A)・約15L / 分(16A)
※給水元圧は320kPa・タンク内温度75~85℃・給水温度15℃・水栓出湯温度40℃の場合
※カッコ内は給水管径
お湯はりが最短11分(約180L)
ダイキンの「パワフル高圧」は、お湯はりのスピードも早いです。
1階では約11~14分(約180L)でお湯はりができますので、帰ってきてすぐお風呂に入りたい方にも便利です。
なお、2階の場合は約13~17分、3階の場合は約16~19分となっています。
3階への給湯も可能
「パワフル高圧給湯」は、給湯圧力の大幅なアップとお湯の量が安定したことにより、3階のお風呂やシャワーへの給湯も可能になりました。
そのため、新築やリフォームなどで3階にお風呂を設置したい場合でも、「パワフル高圧給湯」を搭載したダイキン製エコキュートならば実現可能です。
その他のダイキンのエコキュート機能は、こちらをご覧ください。 ダイキンエコキュートの人気機種と機能の評判
東芝エコキュートの「パワフル給湯」タイプ(300kPa)
1分間のシャワー湯量(パワフル給湯)
- 1階:約14~18L / 分
- 2階:約13~17L / 分
- 3階:約12~16L / 分
※給水元圧は300kPa・給水管径16Aの場合
※TOTO製シャワーヘッド(標準THY496、節水THY475F、低水圧用THY731)使用
※給水元圧は300kPa以上を推奨
東芝の通常品に比べて1.8倍の水圧
貯湯タンク側の耐圧性能を上げることによって、東芝の通常品と比べてシャワー水圧を1.8倍の300KPaにしています。
この性能によって、キッチンなどでの2箇所同時出湯でも、通常品より約30%出湯量がアップしています。
お風呂と、キッチンの洗い物の時間帯が被りやすいご家庭は安心ですね。
東芝のエコキュートのその他機能については、こちらをご覧ください。 東芝エコキュートの人気機種と機能の評判
三菱エコキュートの「ハイパワー給湯」タイプ(290kPa)
1分間のシャワー湯量(ハイパワー給湯)
- 1階:約16L / 分
- 3階:約13L / 分
※給水元圧は300kPa・シャワー給湯温度42℃ダイレクト出湯・配管径16A
※給水元圧は300kPa以上を推奨
三菱の独自構造で実現する水圧
三菱のハイパワー給湯タイプは、貯湯タンクからお湯を送り出す圧力を安定して高めるため、減圧弁設定圧力と圧力ロス抑制で出湯量アップし290kPaまでアップしました。
また、お湯はりの急速モードである「お急ぎ湯はり」です。
通常の湯はりに比べて、約25%(約4分)短縮することができます。
帰宅後にすぐお風呂に入りたい時に便利ですね。
三菱のエコキュートのその他機能については、こちらをご覧ください。 三菱電機エコキュートの人気機種と機能の評判
パナソニックエコキュートの「パワフル高圧」タイプ(280kPa)
1分間のシャワー湯量(パワフル高圧)
- 1階:約14L / 分
- 2階:約13L / 分
- 3階:約12L / 分
※給水元圧は300kPa・シャワー給湯温度42℃ダイレクト出湯・配管径16A
※給水元圧は300kPa以上を推奨
パナソニックの通常品に比べて1.6倍の水圧
パナソニックの通常品と比べると、シャワー水圧は1.6倍の280kPaになります。
出湯量としては、通常品が約12L / 分に対してパワフル高圧タイプは約14L / 分です。
また、2階・3階のお風呂やシャワーでも使用することができたり、お湯はりの時間もスピーディにできます。
なお、お湯はり(約180L)は1階で約12分、2階で約14分、3階で約15分です。
パナソニックのその他の機能については、こちらをご覧ください。 パナソニック製エコキュートの機能・評判
コロナエコキュートの「高圧力パワフル給湯」タイプ(260kPa)
1分間のシャワー湯量(高圧力パワフル給湯)
- 1階:約14L / 分
- 3階:約12L / 分
※給水元圧は300kPa・シャワー給湯温度40℃ダイレクト出湯・配管径16A
※給水元圧は300kPa以上を推奨
コロナの高圧力のパワフル給湯は通常品の1.5倍
コロナの通常品と比べて、「高圧力パワフル給湯」タイプは、シャワーの圧力が約1.5倍になっています。
お湯はり(約180L)の時間も、通常品が約13~15分に対して、高圧力パワフル給湯タイプは約10~13分となっています(1階設置時)
コロナのその他の機能については、こちらをご覧ください。 ダイキンエコキュートの人気機種と機能の評判
多くのエコキュートはガス給湯器より水圧が弱くなる
エコキュートが水圧が弱い理由は「貯めたお湯を使う」から
エコキュートは貯湯タンクに水を貯めて、その水を温めることでお湯を作り出します。
エコキュートにも水道からは常に水圧がかかっており、水圧がかかり過ぎると故障の原因になるため、減圧弁というもので水道圧をあえて下げています。
減圧弁よってエコキュートは、安全にお湯を使うことができますが、反対に水圧がこれによって弱くなります。
エコキュート水圧はガス給湯器に比べ約1/3になる!?
水圧は減圧弁によって落とされることから、一般的なガス給湯器の水圧と比べると水圧は劣ります。
ガス給湯器の水圧(水道管の通常の水圧)が、一般的には500KPaであるのに対して、通常のエコキュートの水圧は170~190KPaと半分以下に水圧で、場合によっては約1/3になってしまいます。
ただ、エコキュート各メーカーから通常のエコキュートよりも水圧の強い「高圧タイプ」がラインナップされており、300KPa前後となっています。
ガス給湯器の水道圧の数値と比較すると、低く感じるますが、実際に使用する分にはほとんど問題はありません。
水圧が弱い事で起こるデメリット
ここからは、水圧が弱いことでのデメリットを紹介していきます。
シャワーの勢いが弱くなる
シャワーについてはガス給湯器で慣れている方だと、物足りなくなる可能性が高いです。
キッチンや洗面所は使う湯量が少ないと、勢いを直接感じることは少ないのでエコキュートでも気になりません。
キッチンと浴室など同時に使うとお湯の出が悪くなる
家1軒に対して基本的には水道管は1本で、水道管からの水圧で左右されます。
1本の水道管で複数箇所で、同時に使うと圧力が分散するのでお湯の出も悪くなります。
浴槽のお湯はりに時間がかかる
水圧が低いということは、分速で出せる湯量が少ないということです。
そのため、シャワー圧だけでなく、浴槽へのお湯はりにも時間がかかります。
2階・3階のお風呂設置に制限ができる
水圧が弱いと、重力に逆らって2階・3階へお湯を立ち上げていくことが難しくなります。
都市部で3階以上のお風呂を設置する場合は、水圧については特に気を付けましょう。
エコキュート以外の水圧が弱くなる原因
まずはエコキュートが原因なのか、元々水圧が弱いのかを確認
ガス給湯器からエコキュートに買い替えすると、水圧が弱くて故障かな?と思う方もいらっしゃいます。
エコキュートはシャワー圧が弱いことを理解して購入する必要がありますが、中にはエコキュート本来の性能が発揮できない理由が隠れている場合もあります。
エコキュート自体も、元々の水道管の水圧を利用してお湯を出しますが、この水道管からの圧力が低い地域では、さらに水圧が低下することがあります。
水道に関する免許を持っている給水業者であれば、水道圧の測定などを行って設置してくれるので、施工時にもしそういった懸念事項があれば伝えてくれるでしょう。
バケツなどにお湯を貯めて正常か確認
正常なのか故障なのか?はお湯を貯める量を計れば、簡単にわかります。
メーカーや機種によって異なりますが、こちらを参考にしてください。
標準的なエコキュート(170kPa):約12L / 分(1階設置)・約10L / 分(2階設置)
高圧パワフルタイプ(280kPa):約14L / 分(1階設置)・約13L / 分(2階設置)
バケツや牛乳パックなどを使って、1分で出てくる湯量を計ってみてください。
これ以上に少ない場合は、故障もしくは元々の水圧が低いことを疑って、設置業者やメーカーのサービスへ相談してみましょう。
シャワーヘッドが汚れにより詰まっている
シャワーヘッドが汚れて詰まっている場合も水圧が弱くなります。
シャワーヘッドの散水板(水が出るところ)や、シャワーヘッドとホースのつなぎ目のフィルター(ストレーナー)を定期的に掃除しましょう。
掃除はシャワーヘッドを分解して、歯ブラシなどで中性洗剤と共にゴシゴシと洗ってください。
蛇口のフィルターの詰まり
シャワーヘッドだけでなく、お風呂のシャワーは水栓器具を経由している場合も多いです。
水栓の中にあるフィルターに異物(砂利やスケールなど)が詰まって、水圧が弱くなっている場合があります。
シャワー以外でも、洗面やキッチンの蛇口も先端を外して、フィルターもゴミを定期的に取り除きましょう。
止水栓が閉まっている
長年の使用によって、止水栓が少しずつ動いて閉まってくると、それにつれて徐々に流れる水量が少なくなります。
止水栓を全開にして使うと、水の勢いもあがりますので、止水栓をチェックしましょう。
お風呂の水栓の止水栓はどこ?
お風呂の水栓は、種類によってまちまちですが、水栓本体に付いていることが多いです。
- 壁付けの給湯・給水の混合水栓:壁に水栓自体が取りついている根本部分(マイナスドライバーで回せる箇所)
- 浴槽に水栓がくっついている水栓:浴槽の内側に止水栓があります。浴槽をドライバーなどで分解する必要があります。
水道管が細い
宅内に引き込んでいる水道管が細いと、どうしようもありません。
最近の新築では、20Aと呼ばれる径以上の水道管が一般的ですが、20Aより細いと家の中にくる水量がそもそも少なく、水圧も確保できません。
これについては、水道業者で配管の工事をすることになります。
水道管の劣化・水漏れ
水道管自体が劣化してくると、スケールなどの異物によって水圧が減少します。
あとは、あまり考えにくいですが、水道管からの若干の水漏れなども原因となる場合も稀にあります。
水道管側に原因がある場合は、行政側が補償してくれますが、急に水圧が減った気がする、にも関わらず水道の請求額がいつもより以上に高い時は、お住まいの水道局へ相談しましょう。
高台・マンション高層階など水圧が弱い立地
地域の特性として水圧が低い地域が存在します。
水道は浄水場から給水所を通過して、各家庭へ給水されていますが、高台は比較的水圧が地域全体として弱くなります。
また給水所からかなり離れている土地も、高台でなくても水圧が弱くなることがあります。
理由としては、浄水場からの配水ポンプで水圧をかけて送っていますが、この圧力が高低差や距離によって少なくなってしまうからです。
そしてマンションは、構造によって水圧が弱くなります。
マンションでは、主に2パターンの給水方式があります。
1つ目は、一度屋上まで水道をポンプで上げて、下層へ水圧をかけながら水を落とす形で給水を行っている方式です。この場合は、重力によって高層階の水圧が低くなることは少ないです。
2つ目は、地上から加圧ポンプを使って上層階へ給水を行う方式です。
この方式の場合は、高層階に行けばいくほど重力の影響を受けるため、水圧が低下することがあります。
この地域柄、マンションの構造については自分1人ではどうしようもできないため、シャワーヘッドなどで水圧を上げるしか方法がありません。