今も儲かる?2019年で売電終了?太陽光発電の売電価格や収入

太陽光発電の2018年売電価格や、6.0kWのシステムを設置した場合の売電収入のシミュレートや計算式を紹介。また、意外と理解していない人が多い「2019年問題」についても、分かりやすく解説。売電開始に必要な手続きも。

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今も儲かる?2019年で売電終了?太陽光発電の売電価格や収入

目次

そもそも売電とは?

売電とは、太陽光発電システムで創った電気を、電力会社に買い取ってもらう行為をさします。売電を行うことにより、「売電収入」が発生します。

すこし前までは、太陽光発電システムを設置する目的は、ほとんどがこの「売電収入」でしたが、現在は太陽光発電で創った電気を自宅ですべて消費する「自家消費」も注目を浴びはじめています。

売電には「余剰買取」と「全量買取」の2種類が存在します。

余剰買取(余った電気だけを売電)

余剰買取とは、家庭用などの10kW以下の太陽光発電システムで適用される売電方式で、創った電気をまず家庭内で使用し、余った電気のみ電力会社に売電するという仕組みです。

そのため、売電量を増やすためには、家庭内の電力消費を節約する必要があります。

固定買取期間は10年

また、余剰買取の固定買取期間は10年となっています。これは、太陽光発電を設置した時点での売電価格で、10年間変わらず電力を買い取ってもらえる権利になります。

全量買取(創った電気はすべて売電)

全量買取は、太陽光発電システムで発電した電気はすべて売電にまわす方式で、別名「総量買取」とも呼ばれます。この全量買取制度には条件があり、10kW以上の太陽光発電システム(産業用太陽光発電やメガソーラーなど)でしか適用することができません。

固定買取期間は20年

また、全量買取の固定買取期間は20年となっています。余剰買取制度よりも全量買取制度のほうが固定買取期間が10年長いので、収益が安定しやすく、投資計画も立てやすくなっています。

太陽光発電の売電収入は10年で平均200万円

2018年のいま太陽光発電を設置した場合、

10年間で平均1,978,960円の売電収入(年間経済効果)

が期待できます。

なお、売電収入(年間経済効果)には、太陽光発電で創った電気を自宅で消費する「自家発電」によって節約できる電気代も含んでいます。

この売電収入(年間経済効果)から設備導入費(初期費用)を差し引いても、

10年間で651,856円

の収入が得られる計算になります。

もちろん、この金額は平均的なお宅の屋根サイズを想定したシュミレーションに基づく予想で、実際の金額は太陽光発電を設置されるお家の状況で異なります。

屋根に設置できるパネル枚数が多ければ更に多くの収入が得られる可能性がありますし、逆にパネル枚数が少なければ収入が減るかもしれません。

上記の売電収入は、太陽光発電メーカーなどが公式サイトで提供している「売電収入シミュレーション」を使用し、以下の条件でシミュレーションを行った結果にもとずいています。

太陽光発電の初期費用

今回のシミュレーションで太陽光発電システムを設置するの初期費用は、以下の通りです。

1,327,104円(税込)

以下、内訳となります。

  • 太陽電池モジュール:カナディアンソーラー「MOD-CS6V-250MS」
  • システム容量:6.0kW(250w×24枚)
  • 1kWあたり単価:221,184円(税込)
  • 補助金:なし

太陽光発電の設置条件

今回シミュレーションを行った太陽光発電の設置条件は、以下の通りです。

  • 1日の平均日射量:3.67kWh/m2(東京都の平均日射量)
  • 設置地域:東京都
  • 設置屋根方位:南向き
  • 日陰状況:日陰なし
  • 生活パターン:中間型(昼間不在の時間もある共働きなどのケース)
  • 設置時期:2018年度(売電価格:26円/kWh)

売電収入と発電量の導きだす計算式

売電収入(年間経済効果)を算出するには、太陽光発電メーカーなどが公式サイトで提供している「売電収入シミュレーション」を使用するのが最も簡単で正確です。

もし売電収入(年間経済効果)を手動で導き出すのであれば、

売電価格×発電量(kWh)=売電収入(年間経済効果)

の計算式を使うことで、売電収入(年間経済効果)を出すことが可能です。

また、売電収入(年間経済効果)を導くために必要な「発電量」ですが、NEDO(産業技術総合開発機構)の太陽光発電導入ガイドブックによると、以下の計算式で導き出すことができます。

Ep=H×K×P×365÷1

計算式の意味は、次のとおりです。

  • Ep=年間予想発電量(kWh/年)
  • H=設置面の1日あたりの年平均日射量(kWh/m2/日)
  • K=損失係数:約85%
    ※太陽光発電を行う際に発生するロス。一般的に約85%。
  • P=システム容量(kW)
  • 365=年間日数
  • 1=標準状態における日射強度(kW/m2)

上記の計算式を使うことで、手動で発電量および売電収入(年間経済効果)を導き出すことは可能ですが、より正確な値を知りたいのであれば、太陽光発電メーカーなどが公式サイトで提供している「売電収入シミュレーション」の使用をオススメいたします。

太陽光発電の売電収入は確定申告が必要?

太陽光発電の売電収入を確定申告する必要があるかどうかについてですが、結論から言ってしまうと、

サラリーマンの場合、給与所得以外の収入が20万円未満であれば確定申告は不要

となっています。

ただし、太陽光発電の売電収入以外も含めて、給与以外の収入が20万円以上ある場合は、確定申告が必要になります。また、その際の太陽光発電の売電収入は「雑所得」に区分されます。

事業所得者(個人事業主)は必ず確定申告が必要

なお、事業所得者(個人事業主)の場合は、売電収入が少額であっても、確定申告の義務が発生します。また事業所得者の場合、太陽光発電の売電収入を確定申告する際は「事業所得」に分類されます。

2018年はいくら?太陽光発電の売電価格の推移

売電価格は、「固定価格買取制度」(FIT法)に則って、毎年政府によって決定されています。そして売電価格は、残念ながら年々値下がり傾向にあります。

2009~2017年の売電価格の推移

  • 2009年:48円/kWh
  • 2010年:48円/kWh
  • 2011年:42円/kWh
  • 2012年:42円/kWh
  • 2013年:38円/kWh
  • 2014年:37円/kWh
  • 2015年:33円/kWh
  • 2016年:31円/kWh
  • 2017年:28円/kWh
  • ※住宅用、出力抑制なしの場合

固定価格買取がはじまった2009年から2017年までの9年間で、実に20円も下がっています。

2018年以降の売電価格

  • 2018年:26円/kWh
  • 2019年:24円/kWh
    ※住宅用、出力抑制なしの場合

2018年以降の売電価格は、上記の通りです。また、2020年以降も固定価格買取が下がることはほぼ確実と言えるでしょう。

売電価格が下がり続ける理由

「固定価格買取」制度は、太陽光発電システムで発電した電力を、国が決めた価格で10年間(全量買取は20年間)は買取を続けてくれる制度です。

「固定価格買取」制度のもともとの導入理由は、「日本国内に太陽光発電を普及させること」でした。そのため、当初は高い買取価格(売電価格)が設定されていましたが、太陽光発電システムの普及と反比例して、買取価格(売電価格)は年々下がっています。

売電価格に影響を及ぼす「出力抑制」

「出力抑制」とは、電力会社が太陽光発電で創った電力の買取を停止または抑制することができる制度のことです。「出力抑制」は、電気の需要と供給バランスを整えるために2015年1月から改正・施行されました。

「出力抑制あり/なし」は地域ごとの電力会社によって異なります。

東京電力/中部電力/関西電力

  • 出力抑制なし

北陸電力/中国電力

  • 出力抑制あり(1年間で360時間まで)

四国電力/沖縄電力

  • 出力抑制あり(1年間で360時間まで)

九州電力/北海道電力/東北電力

  • 出力抑制あり(1年間で360時間まで)

※10kW未満の太陽光発電システムを前提としています。

もしお住まいの地域の電力会社が「出力抑制あり」の場合は、出力抑制のためのシステムを導入する必要があり、その料金は各家庭が支払わなくてはいけません。売電単価が「出力抑制あり/なし」によって異なるのには、こうした事情があります。

「出力抑制」が登場した2015年以降の売電単価を比べてみると、以下の通りです。

「出力抑制なし」の売電単価

  • 2015年:33円/kWh
  • 2016年:31円/kWh
  • 2017年:28円/kWh
  • 2018年:26円/kWh
  • 2019年:24円/kWh

「出力抑制あり」の売電単価

  • 2015年:35円/kWh
  • 2016年:33円/kWh
  • 2017年:30円/kWh
  • 2018年:28円/kWh
  • 2019年:26円/kWh

上記を見ると、「出力抑制あり」の売電単価ほうが「出力抑制なし」よりも2円高く設定されていることがわかると思います。

出力抑制で売電できなくなることはある?

電力会社が太陽光発電で創った電力の買取を、停止または抑制することができる「出力抑制」制度ですが、国内で実施されたのは2015年5月に鹿児島の種子島で九州電力が実施した1件のみとなります。

今後、仮に「出力抑制」が行われたとしても、まずはシステム容量が10kW以上の太陽光発電から「出力抑制」が行われるため、システム容量10kW未満の住宅用太陽光発電が「出力抑制」の対象になる確率はかなり低いといえます。

そのため、「出力抑制で売電できなくなる」といった心配をする必要はほとんどありません。

売電ができなくなる?!2019年問題ってなに?

太陽光発電業界では、最近よく「2019年問題」という単語がとびかっています。この「2019年問題」ですが、しっかりと理解してしまえば、特に不安に思う必要はありません。

ここでは、まだ理解されていない方に向けて、わかりやすく解説していきます。

「2019年問題」とは固定買取期間(10年間)が終了すること

巷で囁かれている「2019年問題」とは、固定買取期間(10年間)が終了することと関係しています。

太陽光発電システムの売電価格を固定化する「固定価格買取制度」(FIT法)は、2009年からはじまりました。つまり、2009年に太陽光発電を設置した人は、2019年に入ると固定買取期間が終了してしまうのです。

そして当然ですが、固定買取期間が終了後、どのように売電価格を決定するのか?という疑問が発生します。これが、いわゆる「2019年問題」の正体です。

11年目以降の売電単価は「11円」の見込み

「2019年問題」の中身である、太陽光発電を設置してから11年目以降の売電価格ですが、実はこれもほとんど「11円」で決定しています。実際、2016年度以降の太陽光発電システム設置から、経済産業省は11年目以降に想定される売電価格を「11円」と定めています。

では、なぜ「2019年問題」がここまで問題視されているのかというと、経済産業省の想定売電価格が、2009年度~2015年度まで「24円」で計算されていたことが原因です。

つまり、11年目以降の売電価格を「24円」として考えていた人にとっては、半分以下の「11円」となってしまうわけですから、大問題と言えます。逆にいえば、それ以外の人にとっては、「2019年問題」は大した問題ではないでしょう。

11年目以降は自家消費がオススメ

「11円」にまで下がってしまうと予想されている、太陽光発電の11年目以降の売電価格。一方、電気代は東京電力従量電灯Bプランの場合、「26円」(第2段階料金)です。

つまり、「11円」で売電を続けるよりも、自家消費で「26円」の電力購入を抑えたほうが、「15円」お得ということです。

自家消費とは、太陽光発電で創った電気を、すべて自宅で消費することです。これにより、電力会社からの買電を最小限にすることができるため、電気代を削減することができます。

そのため、これから太陽光発電11年目に突入する方でも、途方に暮れる必要はありません。11年目以降こそ、「自家消費」の出番です。

また、太陽光発電システムの自家消費を効率的に進めるために、創った電気を溜めておける蓄電池の導入もオススメです。

太陽光発電の売電開始に必要な手続き

太陽光発電の設置から売電開始までには、主に以下のような手順が必要です。

  1. 太陽光発電業者へ見積もり依頼
    一括見積もりサイトなどを利用し、太陽光発電業者に見積もり依頼を行って、依頼する業者を選びます。
  2. 太陽光発電業者に正式申込・契約
    絞り込んだ太陽光発電業者へ正式に設置工事依頼を行い、契約を結びます。
  3. 売電契約の申請
    売電契約の申請を行ってくれます。申請は、工事依頼をした太陽光発電業者が行ってくれるので、特にすることはありません。
  4. 事業計画認定の申請
    必要な書類を揃えて、事業計画認定の申請を資源エネルギー庁に行います。申請は、工事依頼をした太陽光発電業者が行ってくれます。
    >>事業計画認定についてはコチラ
  5. 売電契約書類の提出
    資源エネルギー庁に対し、太陽発電光業者が電力会社から受け取る売電契約書類(接続の同意を証明する書類)を提出します。
  6. 太陽光発電の設置工事
    太陽光業者が、太陽光発電の設置工事を行います。
  7. 電力会社による系統連系処理
    電力会社に売電を行えるようにするため、電力会社による系統連系処理が行われます。系統連系手続きは、太陽光発電業者が電力会社に申請してくれます。

上記の手順がすべて終了すれば、売電スタートとなります。

事業計画認定とは?

事業計画認定は、改正FIT法の施工によって新たに誕生した制度です。従来の太陽光発電の手続きに比べると、用意しなくてはいけない書類などが多くなり、非常に複雑になりました。

ここでは、事業計画認定に必要な書類を見ていきましょう。(屋根設置の場合の必要書類)

  • 建物所有者の同意書類
  • 接続の同意を証明する書類
    ※屋根設置の場合、その他に委任状・印鑑証明、構造図、配線図が必要になる場合があります。

実際に太陽光発電を設置する際には、太陽光発電業者が申請に必要な書類を教えてくれるはずなので、相談しながら進めると良いでしょう。
また、改正FIT法施行以前から太陽光発電で売電を行っているかたも、事業計画認定の申請が必要ですが、この場合は「みなし認定」と呼ばれます。

事業計画認定には「承諾」が必須

事業計画認定の申請は太陽光発電業者が代行してくれますが、手続きを完了させるためには設置者(依頼者)の「承諾」が必要になります。

事業計画認定に「承諾」するためには、太陽光発電業者から送られてくる承諾依頼に関するメールを開き、手続きを行う必要があります。
なお、万が一メールアドレスを持っていない場合は、書類でも申請することが可能です。

太陽光発電の設置は期限内に!

太陽光発電で売電を行うためには上記のような手順が必要ですが、2018年度の売電価格「26円」で売電を開始するためには、各手続きに期限が設けられています。

  1. 太陽光発電業者へ見積もり依頼:12月中
  2. 太陽光発電業者に正式申込・契約:12月中
  3. 売電契約の申請:12月中
  4. 事業計画認定の申請:1月12日(2017年度の場合)
  5. 売電契約書類の提出:2月16日(2017年度の場合)
  6. 太陽光発電の設置工事:売電契約から1年以内
  7. 電力会社による系統連系処理:売電契約から1年以内

そのため、2018年度の売電価格「26円」で売電をスタートするためには、遅くとも2018年12月中には太陽光発電業者と契約を結ぶ必要があります。

現時点で太陽光発電の設置を悩んでいる方には、こちらの記事で太陽光発電のメリットを見直してみるもオススメです。

今も儲かる?2019年で売電終了?太陽光発電の売電価格や収入

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