2018年度につけるべきか?太陽光発電のメリット・デメリット

売電価格が低下し続ける太陽光発電はデメリットだらけ?2018年につけるべきなのかどうかを、売電収入や自家消費による光熱費削減、補助金、初期コストの低下などのメリットとあわせて解説。改正FIT法や入札制度、ZEHの紹介も。

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2018年度につけるべきか?太陽光発電のメリット・デメリット

目次

2018年は太陽光発電を設置する「大チャンス」

「2018年に太陽光発電を買っても大丈夫?」
「いまさら太陽光発電を導入しても、メリットが少ないのでは・・・?」

2018年に太陽光発電システムを設置しようと思っている人なら、こういった不安を抱くのは当然のことだと思います。

結論から申し上げると、2018年は太陽光発電を設置する「大チャンス」です!

たしかに、太陽光発電の売電収入は、固定価格買取の低下とともに年々下がっています。そこだけを見れば、「いまさら設置したところで・・・」という結論になってしまうでしょう。

2018年の今が、もっとも高額で売電可能

しかし、売電価格は来年以降も下がり続けます。
逆に言えば、2018年の今こそが、もっとも高額で売電することができるということです。

時計の針は過去へ戻すことはできません。現在、太陽光発電を設置していない人が気にするべき問題は、「将来と比べて、2018年の今年に、太陽光発電を設置するのが正解かどうか」という点ではないでしょうか。

「2019年以降」に太陽光発電を設置した場合と、「2018年」に太陽光発電を設置した場合で比べてみると、まさに2018年は太陽光発電を設置する「大チャンス」と言えるでしょう。

その詳しい理由は、次の「2018年に太陽光発電を設置するメリット」をご覧ください。

2018年に太陽光発電を設置するメリット

2018年に太陽光発電を設置するメリットには、「売電収入の発生」「低下傾向の初期費用」「自家消費による光熱費削減」「地方自治体の補助金」が挙げられます。具体的に見ていきましょう。

売電収入が発生する

「売電収入」は、太陽光発電システムを設置する最大のメリットと言っても過言ではありません。

太陽光発電システムは、太陽光エネルギーから電気を創ります。太陽光発電で創られた電気は、まず家庭内で使用されます。これを「自家消費」といいます。そして、家庭内で消費しきれなかった電力(「余剰電力」と呼ばれます)を、電力会社に売電することで発生するのが「売電収入」です。

電力会社への売電価格は1kWhごとに決まっており、2018年度(平成30年度)の売電価格は「1kWh=26円」となっています。ちなみに、2019年度(平成31年度)の売電価格は「1kWh=24円」なので、2円安くなってしまいます。

初期費用分を回収したら、あとは全て利益になる

太陽光発電は初期費用に100万円以上かかる場合が多いですが、売電収入によって初期費用として支払った資金を回収するのにかかる期間が、およそ7~10年程度です。
そして、初期費用を回収してしまったあとの売電収入は、すべて利益になります。

ただし、一般家庭の固定価格買取期間は10年間のため、11年目以降は蓄電池などと組み合わせた「自家消費」による電気代削減などのメリットが大きくなるでしょう。

「自家消費」について詳しくはコチラ

また、売電収入を左右する太陽光発電の発電量は、設置する太陽光パネルの枚数(kw数)や性能などによって変化します。

設置する太陽光パネルを多くすれば、それだけ売電収入は多くなりますが、初期費用も高額になりますので、設置する前に「何年で初期費用が回収できて、トータルどのくらいの利益になるか」を考えておくのがオススメです。

固定価格買取とは?

「固定価格買取」制度は、太陽光発電システムで発電した電力を、国が決めた価格で10年間は買取を続けてくれる制度です。
なお、10kW以上の産業用太陽光発電システムの場合、買取期間は20年になります。

初期費用が低下傾向

2018年に太陽光発電を設置するメリットとして、太陽光発電システムを設置する初期費用(イニシャルコスト)が低下傾向にあることが挙げられます。

太陽光発電システムを設置する1kWあたりの初期コストは、太陽光発電の本格的な設置がはじまった2009年当時から比べると2分の1程度にまで下がっており、2018年現在は「1kWあたり20万円以下」という販売店も出始めています。

太陽光発電の初期コストが下がっている背景には、ここ数年で海外の太陽光メーカーの参入が相次いだことや、太陽電池モジュールの開発技術が向上したこと、太陽光発電の需要増によって大量生産が可能になったことなどが大きな要因として挙げられます。

太陽光発電の初期費用が下がることによって、初期費用の回収にかかる期間が短くなりますので、売電にも自家消費にも大きなメリットと言えるでしょう。

初期費用の計算の仕方

太陽光発電の初期費用で、”2018年現在は「20万円以下」”とご紹介しましたが、これは太陽光パネル1kWあたりの価格です。

太陽光発電システムを実際に設置する場合、最低でも4kWは搭載することになりますので、「20万円×4kW」で80万円。さらにパワーコンディショナーなどの周辺機器と設置工事費などを合わせると、100万円を超える場合が多いです。

ただし、太陽光発電の本格的な設置がはじまった2009年当時は、「初期費用で200万円超え」が当たり前でしたので、2018年現在は半額以下まで下がったことになります。

太陽光パネルの性能や保証内容もアップ

ここ数年の太陽電池モジュール(太陽光パネル)の性能アップは顕著で、太陽光発電でもっとも重要な「売電収入」を決める発電効率(変換効率)が高く、価格も安い太陽電池モジュールが続々と登場しています。

また、ここ数年で太陽光発電のメーカー機器保証も5年程度伸びて15年になっているメーカーが多く、以前よりもより安心してお得に長期間使用し続けられることも、大きなメリットといえます。

「自家消費」で光熱費を削減できる

太陽光発電で創った電気の使い道として、電力会社に売って収益にする「売電」のほかに、自宅の電力として使用する「自家消費」があります。

「自家消費」を行うことで、電力会社から電気を買う必要がなくなるため、光熱費の削減につながります。

近年ますます注目される「自家消費」

太陽光発電を設置した家庭でよく見かける電気の使い方は、自分の家で3割程度の電気を消費(自家消費)し、残りを売電に回すというパターンです。「固定価格買取」が高かった頃は、たしかに「売電を多めにする」従来の方法で問題なく収益は上がっていました。

しかし、近年の「固定価格買取」の下落や電気代の高騰を受けて、「売電価格よりも電気代のほうが高くなる」という逆転現象が起き始めています。

「固定価格買取」の下落や終了、電気代のさらなる高騰など、今後の太陽光発電を見据えるのであれば、創った電気を溜めておける蓄電池との組み合わせによる「100%自家消費」も選択肢に入れるべきかもしれません。

平成30年度も地方自治体の補助金は継続中

太陽光発電システムに対する国の補助金は、2013年度(平成25年度)を最後に廃止されました。しかし、地方自治体の補助金は、継続している地域も存在します。

そのため、平成30年度に太陽光発電の補助金を受けられるかどうかは、「お住まいの地方自治体が補助金を交付しているかどうか」によって変わります。

お住まいの地域が多用法発電の補助金を交付しているかどうかにつきましては、都道府県や市町村の役所に問い合わせてみましょう。

2018年に太陽光発電を設置するメリットが分かったところで、次に太陽光発電の一般的なメリットについて紹介していきます。

一般的な太陽光発電のメリット

太陽光発電のメリットは、毎年変わるものもあれば、ずっと変わらないものもあります。ここでは、ずっと変わらない一般的な太陽光発電のメリットを紹介します。

災害時や停電時でも電気を使える

東日本大震災以降、日本国民の「災害への備え」に対する意識は、より一層強まりました。太陽光発電システムは、そんな災害時の電力確保対策としても効果を発揮します。

たとえば、災害や停電などによって電力の供給がストップしてしまった場合でも、太陽光発電のパワーコンディショナーに付いている自立運転専用コンセント(非常用コンセント)に電源を差すことで、1,500W(1.5kW)までの家電を動かすことができます。

ほとんどの家電は1,500W以内で動かすことができますが、同時に動かすことはできません。災害時や停電時に自立運転専用コンセントで動かす現実的な家電候補としては、

  • 携帯電話の充電器
  • 電気ケトル(電気湯沸かし器)
  • 炊飯器
  • 冷蔵庫
  • ノートパソコン

などが挙げられます。

また、太陽光発電は快晴時でないと十分な発電を行えないため、常に1,500Wをフルで使用できるわけではありません。同様に夜間や雨の日は発電ができないので、非常用コンセントは使用できません。

故障がすくなく寿命が長い

太陽光発電システムは、IHクッキングヒーターやエコキュートなどの住設機器に比べて、故障が少ないことでも知られています。故障してしまった場合でも、多くの故障は太陽光パネル以外の周辺機器(太陽光パネルの架台やパワーコンディショナーなど)に集中しています。

故障が少ないことにより、メンテナンスや点検も最小限で済みませることができます。ランニングコストを抑えつつ、長い期間発電できるのは、太陽光発電の大きなメリットのひとつと言えるでしょう。

ただし、まれに太陽電池モジュールに落ちた鳥のフンが長期間放置されたことが原因で、太陽電池の表面が傷んでしまったりする場合もありますので注意が必要です。そういった故障を防ぐためにも、太陽電池モジュールに対しても最低限のメンテナンスや点検は必要でしょう。

発電中も騒音がなく静か

太陽光発電システムは、発電中も特に機械が動くわけではないので、騒音が無く静かです。そのため、住宅街でお隣への騒音が気になる場合や、エコキュートなどの住宅設備で騒音被害を経験している方でも、太陽光発電は安心して設置して頂けます。

二酸化炭素を排出せず環境にやさしい

太陽光発電システムは、「再生可能エネルギー」のひとつです。「再生可能エネルギー」とは、石油や石炭など限りがある化石燃料と異なり、太陽光、風力、地熱など地球上に存在し続けて無くならないエネルギーのことを指します。

化石燃料を利用する火力発電所などは、地球温暖化の原因とされている二酸化炭素(CO2)を排出しますが、再生可能エネルギーである太陽光発電は二酸化炭素を排出しません。

世界55カ国以上が参加している「パリ協定」が代表するように、温室効果ガス(二酸化炭素)の削減が世界的な課題となっている今、太陽光発電は温室効果ガス(二酸化炭素)を排出しない発電方法として注目され続けています。

蓄電池との連携でさらにお得に

太陽光のエネルギーを利用して電気を創り出すことができる太陽光発電は、それだけでもたくさんのメリットがあります。しかし、創った電気を溜めておける「蓄電池」と一緒に活用することで、さらに電気を無駄なく使用することが可能です。

自宅で使用する電気を、太陽光発電で創った電気だけでまかなうことができれば、電力会社から電気を買う必要がなくなります。そんな太陽光発電の「自家消費100%」も、蓄電池を導入することで現実にすることができます。

太陽光発電のデメリット

太陽光発電にはメリットだけではなく、デメリットも存在します。高額な太陽光発電の設置をお考えであれば、デメリットもきちんと理解しておく必要があるでしょう。

2018年以内に設置しないと損してしまう

冒頭でも触れましたが、売電収入を左右する電気の「固定価格買取」は、年々下落しています。

  • 2009年:48円/kWh
  • 2010年:48円/kWh
  • 2011年:42円/kWh
  • 2012年:42円/kWh
  • 2013年:38円/kWh
  • 2014年:37円/kWh
  • 2015年:33円/kWh
  • 2016年:31円/kWh
  • 2017年:28円/kWh
    ※住宅用、出力抑制なしの場合

固定価格買取がはじまった2009年から2017年までの9年間で、実に20円も下がっています。

そして、2018年以降の売電単価が、

  • 2018年:26円/kWh
  • 2019年:24円/kWh
    ※住宅用、出力抑制なしの場合

となっており、2020年以降も固定価格買取が下がることはほぼ確実と言えるでしょう。

しかし逆を言えば、2018年の今年に太陽光発電を設置することで、10年間は確実に1kWhあたり「26円」で売電できる権利を得ることになります。

2018年に太陽光発電の設置を検討しているのであれば、先延ばしにしても得することは何も無いと言えます。

なぜ「固定価格買取」は下がり続けている?

「固定価格買取」制度は、太陽光発電システムで発電した電力を、国が決めた価格で10年間は買取を続けてくれる制度です。

「固定価格買取」制度のもともとの導入理由は、「日本国内に太陽光発電を普及させること」でした。そのため、当初は高い買取価格(売電価格)が設定されていましたが、太陽光発電システムの普及と反比例して、買取価格(売電価格)は年々下がっています。

「出力抑制」ってなに?

「出力抑制」とは、電力会社が太陽光発電で創った電力の買取を停止または抑制することができる制度のことです。「出力抑制」は、電気の需要と供給バランスを整えるために2015年1月から改正・施行されました。

「出力抑制あり/なし」は地域ごとの電力会社によって異なります。

東京電力/中部電力/関西電力

  • 50kW未満:出力抑制なし
  • 50kW以上:出力抑制あり(1年間で360時間まで)

北陸電力/中国電力

  • 50kW未満:出力抑制あり(1年間で360時間まで)
  • 50kW以上:出力抑制あり

四国電力/沖縄電力

  • 10kW未満:出力抑制あり(1年間で360時間まで)
  • 10kW以上:出力抑制あり

九州電力/北海道電力/東北電力

  • 10kW未満:出力抑制あり(1年間で360時間まで)
  • 10kW以上:出力抑制あり

もしお住まいの地域の電力会社が「出力抑制あり」の場合は、出力抑制のためのシステムを導入する必要があり、その料金は各家庭が支払わなくてはいけません。売電単価が「出力抑制あり/なし」によって異なるのには、こうした事情があります。

「出力抑制」が登場した2015年以降の売電単価を比べてみると、以下の通りです。

「出力抑制なし」の売電単価

  • 2015年:33円/kWh
  • 2016年:31円/kWh
  • 2017年:28円/kWh
  • 2018年:26円/kWh
  • 2019年:24円/kWh

「出力抑制あり」の売電単価

  • 2015年:35円/kWh
  • 2016年:33円/kWh
  • 2017年:30円/kWh
  • 2018年:28円/kWh
  • 2019年:26円/kWh

上記を見ると、「出力抑制あり」の売電単価ほうが「出力抑制なし」よりも2円高く設定されていることがわかると思います。

初期費用が高額

太陽光発電のデメリットには、高額な初期費用(イニシャルコスト)があります。太陽光発電の設備価格は、メリットでも紹介したように年々下がり続けていますが、それでも高額なことには変わりまりません。

2018年4月現在、1kWあたり20万円を切る店舗も存在していますが、それでも6kWのシステムを設置しようと思えば100万円以上の予算が必要になります。

ただし、数年前にくらべれば太陽光発電の設置費用も大幅に安くなっていますので、「売電収入や自家消費による運用で、初期費用が何年で回収できて、どのくらい利益が出るか?」といった部分をきちんと考えてみることも重要でしょう。

発電量が照度や天候に左右される

太陽光エネルギーで電気を創る太陽光発電は、基本的に晴れている日ではないと、十分な発電を行えません。曇りの日はまったく発電しないわけではありませんが、発電量は晴天時の数分の1程度に落ちてしまいます。(曇りの日の発電量は、メーカーにより異なります)

また、雨の日や雪の日になりますと、太陽光発電はほとんど発電を行うことができません。

太陽光発電システムの天候ごとの発電量目安

  • 晴れ:100%
  • 曇り:10~50%
  • 雨天:5~10%

このように、発電量が天気に左右されてしまう点は、太陽光発電のマイナスポイントと言えるでしょう。

なお、太陽光発電メーカー「Qセルズ」では、曇の日や雨の日など、日照量が下がった環境でも高い発電量を維持できる太陽光パネルを開発・販売しています。一年を通してみると、曇りの日と雨の日が大体4割程度を占めますので、安定した発電をしたい方は検討してみてはいかがでしょうか。

パワーコンディショナーの寿命は太陽光パネルより短い

太陽光パネルの寿命は、税法によって定められた法定耐用年数によると「17年」と定められています。しかし、実際の寿命はもっと長く、30年以上も可動し続ける太陽光パネルも存在します。

それに対し、太陽光発電の周辺機器であるパワーコンディショナー(パワコン)の寿命は10~15年程度と短いです。そのため、太陽光パネル自体が長持ちしたとしても、10~15年周期でパワーコンディショナーの買い替えを行わないといけないというデメリットが発生します。

パワーコンディショナーとは?

パワーコンディショナーとは、太陽光電池でつくった「直流」の電気を、家庭で使える「交流」の電気に変換するための機器です。太陽光発電を設置するときは、必ずこのパワーコンディショナーの設置も必要になります。

台風などで破損・故障する可能性がある

基本的には故障が少ない太陽光発電ですが、「屋根に設置する」という性質上、台風や竜巻などが発生したとき被害をまともに受けてしまうことがあります。

「台風や強風で、太陽光パネルが飛んでしまわないか心配・・・」と思う方もいるかもしれませんが、その点はほとんど問題ありません。各メーカーも大型台風などを想定した耐風試験を行い、パスした上で販売しているためです。また、太陽光パネルを設置する部材や施工ルールに関しても、JIS(日本工業規格)にもとづいて厳格に取り決めが行われています。

ただし、設置業者の工事がズサンで太陽光パネルが風で飛んだり、飛来物がぶつかって太陽光パネルが故障してしまう場合も考えられます。

太陽光発電が破損・故障する可能性がある自然災害

  • 台風
  • 竜巻
  • 火災
  • 地震
  • 豪雨
  • 豪雪
  • ひょう
  • 雪崩
  • 洪水
  • 土砂崩れ
  • 高潮

自然災害による故障に備えるには「自然災害補償」に加入するのが一番です。

「自然災害補償」は、台風など上記で紹介した自然災害のうちほとんどで、太陽光発電の修繕費用を補償してくれます。ただし、「地震」については「自然災害補償」の補償対象外になりますので注意が必要です。

「自然災害補償」の内容はメーカーや施工会社によって異なりますので、気になる場合は各太陽光発電メーカーや施工会社にお問い合わせください。

ずさんな設置工事で雨漏りの危険も

太陽光発電の設置工事は、JIS(日本工業規格)にもとづいて厳格に取り決めが行われていますが、中にはずさんな設置工事を行う業者も残念ながら存在します。

仮にずさんな設置工事が行われてしまうと、太陽光パネルを設置した天井から雨漏りが発生してしまう場合があります。ずさんな設置工事を防ぐためには、しっかりと工事実績を載せている設置業者に依頼したり、依頼前に口コミや評判で悪いことが書かれていないことを確認することが重要でしょう。

反射光による近所トラブル

「反射光」とは、光が入射角(光の角度)と同じ角度で反射する現象のことです。太陽光パネルにおいても、この「反射光」が発生するのですが、場合によってはご近所とのトラブルに発展する場合もあります。

太陽光パネルの表面には「反射防止コーティング」が施されている

太陽光パネルの表面には、「反射防止コーティング(ARコーティング)」などの特殊加工がほどこされており、通常のガラスよりも反射率が抑えられています。それでも、吸収しきれなかった光は反射光として照射されます。

実際に起きたご近所トラブルの例

反射光が原因で実際に発生したご近所トラブルの例を見てみると、太陽光発電を設置した家と、被害にあった家の土地の高さが異なる(被害にあった家のほうが高い場所にある)といったケースがあります。

また、反射光によるトラブルが裁判に発展する場合もありますので、太陽光発電を設置する際は反射光が隣家などに当たらないよう、事前に入念なシミュレーションを設置業者と行うことが非常に重要です。

太陽光パネルの電磁波が不安

太陽光パネルからは、およそ80mG(mG)の電磁波が、パワーコンディショナーからはおよそ75mGの電磁波が出ています。ただし電磁波は対象の機器から離れるほど弱まりますので、屋根に設置している太陽光パネルから出ている電磁波は、あまり気にしなくていいでしょう。

電子レンジなどからも電磁波は出ている

太陽光発電で電磁波を気にする場合、問題となるのはパワーコンディショナーから出る電磁波になりますが、電子レンジやホットカーペットなどの家電も、パワーコンディショナーと同様に電磁波を出しています。

  • パワーコンディショナー:75mG
  • 電子レンジ:10~300mG(前面/距離0~50cm)
  • IHクッキングヒーター:10~110mG(前面/パワー「強」/距離0~30cm)
  • ホットカーペット::8mG~80mG(パワー「強」)

つまり、電磁波を気にするのであれば、太陽光発電以外の家電も気にする必要があるでしょう。

電磁波が人体に悪影響をもたらす科学的根拠は無い

電磁波が人体に悪影響を及ぼすという調査結果は、今のところありません。しかし、電磁波に対して極度に敏感に反応してしまう「電磁過敏症」の自覚がある方は、「パワーコンディショナーの設置場所を工夫する(屋外など)」といった対策をとるのがおすすめです。

ただし、何度も言うようですが電磁波は太陽光発電に限ったことではなく、ほとんどすべての家電から出ていますので、太陽光発電の電磁波にだけ注意をしてもあまり意味はないでしょう。

太陽光発電の今後

最後に、今後の太陽光発電のメリット・デメリットを左右する、太陽光発電業界のキーポイントについて解説していきます。

FIT法(固定価格買取制度)の改正

2017年4月、FIT法(固定価格買取制度)が改正されました。そもそもFIT法とは、「固定価格買取制度」のことで、電力会社に対して国が決定した価格で電力を買い取る義務を負わせるものです。

この旧FIT法で問題になったのが、認可を受けたにも関わらず、高い価格で売電する権利だけを保有して、まったく発電を行わないケースが多発したことです。「改正FIT法」では、そうした未稼働の太陽光発電の買取期間が短縮されます。

また、これから新規で設置する場合だけでなく、旧制度で設置した事業者に対しても「事業計画書」の提出が必要になりました。これらの改変により、旧FIT法のもう一つの問題点だった「再エネ賦課金」という形での国民負担の増加(電気代の値上げ)を抑えたいという目的もあります。

固定価格買取が終了後の未来

FIT法改正のさらに先には、「固定価格買取」の終了が予想されています。「固定価格買取」の終了は、すでに2017年度から2,000kW以上の産業用太陽光発電で発生しており、新たに「入札制度」へ以降しています。

入札制度を簡単に説明すると、発電事業者が希望売電価格(1kWh単位)を示し、より安い価格を設定した事業者の電力から、優先的に政府が買い取っていく仕組みです。

住宅用太陽光発電の「固定価格買取制度」が終了するかどうかはまだ分かりませんが、そうなる未来を想定して、「自家消費型」として太陽光発電を運用する準備をしておいたほうが良いかもしれません。

太陽光発電が必須条件の「ZEH(ゼッチ)」

「自家消費型」太陽光発電を語るうえで、「ZEH(ゼッチ)」は重要なキーワードです。

「ZEH(ゼッチ)」とは、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略で、太陽光発電や蓄電池、省エネを手助けするシステムの「HEMS」などを活用して、「太陽光発電で創り出す電力を、家庭で消費する電力よりも多くする」ことをコンセプトとした住宅のことを指しています。

政府は2020年までに「ZEH(ゼッチ)」を標準的な新築住宅とすることを目標として掲げており、ZEHの必須条件である太陽光発電は、今後ますます需要が増えていくと考えられます。その結果、太陽光発電の設置に必要な初期コストは、さらに値下がりすることが予想されます。

2018年度につけるべきか?太陽光発電のメリット・デメリット

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