10年で120万赤字?2019年の蓄電池メリットとデメリット

蓄電池9.8kWhを150万円で導入すると、10年で60~120万円の赤字ってご存知ですか?そんな確実に赤字になる蓄電池をそれでも導入したい理由とは?運転モードやダブル発電など条件別でどれだけ赤字を取り戻せるか最新情報でシュミレーション!

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10年で120万赤字?2019年の蓄電池メリットとデメリット

目次

蓄電池を導入するデメリット

現時点では経済メリットが期待薄

家庭用蓄電池を導入することで電気代の節約は可能ですが、現時点では経済的な効果はあまりありません。

その理由は、ほとんどの蓄電池が100万円以上の導入コストがかかるため、どんなに毎月の電気代が節約できたとしても購入費用を回収するほどの経済効果が見込めないためです。

そのため、現時点で太陽光発電を導入する理由としては、「突然の災害や停電に備える」という意味合いが大きくなります。

今後は安い蓄電池が増えて経済性がアップする可能性も

2019年から始まる卒FIT(太陽光発電の売電が10年目で満了すること)により、蓄電池の需要が今後高まることが見込まれています。これに合わせて、各メーカーからこれまでより安価な家庭用蓄電池が続々登場することが期待されています。

実際に、容量13.5kWhで定価99万円(税別)の「パワーウォール2」という蓄電池の発売が、テスラ社から予定されています。10kWh前後で150~200万円程度が相場だったこれまでの蓄電池に比べると、だいぶ安い価格と言えるでしょう。

このように、今後50万円を切るような低価格な蓄電池が一般的になれば、蓄電池の経済メリットもアップしていく可能性があります。

蓄電池の経済効果について詳しくは、以下のリンク先をご覧ください。

>>蓄電池の経済メリットをシミュレーション

価格(導入費用)が高い

蓄電池のデメリットは、導入するための費用が高額なことです。

家庭用蓄電池の価格を一番左右するのは、蓄電池が電気を貯めることができる「容量」です。単純に、2kWhなど少ない容量の蓄電池は安く、10kWhなど大容量になるにつれて高額になります。

また、メーカーによっても蓄電池の価格は異なり、容量の他にも太陽光発電との連携を高めロスを減らすパナソニックの「創蓄連携システム」や、シャープの「クラウド蓄電池」などは特に高額です。

参考までに、容量ごとの大まかな蓄電池の価格をご覧ください。

  • 容量5kWh前後:税込90万円前後
  • 容量10kWh前後:税込150~200万円前後

最近では低価格の蓄電池も登場

2019年から始まる卒FIT(太陽光発電の売電が10年目で満了すること)により、蓄電池の需要が今後高まることが見込まれています。これに合わせて、各メーカーからこれまでより安価な家庭用蓄電池が続々登場することが期待されています。

実際に、容量13.5kWhで定価99万円(税別)の「パワーウォール2」という蓄電池の発売が、テスラ社から予定されています。10kWh前後で150~200万円程度が相場だったこれまでの蓄電池に比べると、だいぶ安い価格と言えるでしょう。

このように、今後も続々と低価格でお求めになりやすい家庭用蓄電池が登場すると思いますので、期待して発表を待ちましょう。

フル充電でも1~2日しかもたない

蓄電池には「5kWh」や「10kWh」などの容量上限があり、その上限までしか電気を貯めることができません。そのため、非常時や停電時にそなえて満タンまで充電しておいたとしても、蓄電池の容量によって停電時に家電を使用できる時間が変わってきます。

例えば3kWh(3,000Wh)の蓄電池なら、

  • LED照明(40W)なら75時間
  • テレビ(150W)なら20時間
  • エアコン(700W)なら4.2時間

程度の時間、家電を動かすことが可能です。なお、家電の稼働可能時間は、家電ごとのワット数によって変化します。

蓄電池の容量や種類について、詳しくは以下の記事をご覧ください。


停電時に1日で使う電力は約5,500W

上記はあくまでも家電単体での使用可能時間ですが、停電時にLED照明だけ使う人はいないと思います。実際は照明のほかにも、冷蔵庫やテレビ、携帯充電器、電子レンジやパソコンなども使用しますよね。

非常時や停電時に1日で必要な電力は約5,500W程度と予想できます。蓄電池を導入する場合は、最低でも5kWh以上の容量がある機種を選ぶべきでしょう。

停電時に必要な電力について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

蓄電池に寿命がある

蓄電池も一般の家電と同じように寿命(耐用年数)があります。蓄電池の寿命は、年数ではなくサイクル回数(残量100%の満充電から残量0%の完全放電までを行った回数)で表わされます。

例えば、ニチコンの12kWhタイプの蓄電池「ESS-H1L1」の場合、サイクル回数が「6,000サイクル」で、1日1サイクル使用した場合の寿命年数は「約16年」程度となっています。

また、メーカーによっても蓄電池のサイクル回数は異なりますので、メーカーごとに寿命も異なるということになります。

蓄電池の寿命について、さらに詳しくは以下の記事をご覧ください。

設置スペースが必要になる

家庭用蓄電池を導入する場合、屋外に設置スペースを確保する必要があります。

容量の大きな「定置型」家庭用蓄電池を設置する場合、幅100cm×奥行30cm×高さ120cm程度のスペースが必要になります。

また、スペース以外にも、「高温や低温になりすぎない」や「結露しない」といった条件も満たしたほうが、寿命が長持ちしやすくなります。

なお、蓄電池の中でも屋内に設置するタイプも存在しますので、設置スペースが確保できない場合はそちらを検討してみましょう。

蓄電池の種類について、詳しくは以下の記事をご覧ください。

蓄電池を導入するメリット

卒FIT(売電が10年目で終了)の人にメリット大!

蓄電池を導入すると、固定価格買取制度(FIT)による10年間の売電期間が終了した人に大きなメリットが期待できます。

2019年から始まる「卒FIT」

2019年から、太陽光発電の売電期間である10年間が終了して、売電を行えなくなる人が出はじめます。こうした売電が終了する人たちを「卒FIT」などと呼んだりもしますが、問題となるのは売電終了後の対応です。

「卒FIT」を迎えた人の選択肢は、大きく分けて

  • 新規電力会社と契約し直して売電を継続
  • 創った電気を自宅で使う「自家消費型」太陽光として活用

の2つです。

新規電力会社と契約し直して売電を継続
FITが満期を迎えたら、電気の買い取りを行っている電力会社と契約を結び直し、売電を行うというのが1つ目の選択肢です。ただし、売電価格は「8~9円」程度が相場となっていますので、FIT制度で売電していた頃と比べると大幅に下がってしまいます。

創った電気を自宅で使う「自家消費型」太陽光として活用
2つ目の選択肢は、自家消費型太陽光発電として利用する方法です。自家消費型とは、太陽光発電で作った電気を自宅で優先的に使用することです。これにより電力会社から購入する電気を減らせるため、電気代の節約につながります。

「自家消費型」太陽光の方が1kWhあたり16~17円経済的

電力会社に売電するよりも、電力会社からの電力購入を抑えたほうが、結果的には経済的です。

  • 電力会社へ電気を売る(売電)価格:8~9円/1kWh
  • 電力会社から電気を買う(買電)価格:25円/1kWh

※売電単価は契約する電力会社や売電プランにより異なります。
※電気の購入価格は東京電力「スマートライフS」プランの場合です。
※電気の価格は、2019年5月31日時点での情報です。

ただし、太陽光発電単体では、太陽が出ていない夜間や雨の日などは発電を行えませんので、電力会社から電気を購入しなくてはいけません。この欠点をカバーしてくれるのが蓄電池です。

蓄電池なら「自家消費型」太陽光の欠点をカバー可能

家庭用蓄電池を導入することで、家庭内で自家消費しきれなかった太陽光発電の電気や、夜間の安い電気を貯めておき、発電を行えないときに使用することが可能となります。(夜間の電気代が安いのは「オール電化プラン」を契約している場合のみ)

蓄電池の導入より、電力会社からの買電をさらに減らすことができ、よりお得なエコライフを送ることができるでしょう。

太陽光発電で創った電気を貯められる

蓄電池を導入するメリットのひとつに、太陽光発電て創った電気を貯められることが挙げられます。太陽光発電の電気を蓄電池が組み合わさることで、以下3つのメリットがあります。

電気会社からの買電量を減らせる

昼間は発電を行える太陽光発電ですが、雨の日や曇りの日、朝夕、夜間は発電を行えません。これまでは、太陽光発電が電気を創れないときは電力会社から電気を買うしかありませんでした。

蓄電池を導入することで、太陽光発電が電気を創れないときは蓄電池に貯めておいた太陽光発電の余剰電力や、安い夜間の電気を使用してまかなえるため、電力会社からの買電量を減らすことができます。これにより、電気代の節約に繋がります。

「ダブル発電」で売電量を増やせる

蓄電池と太陽光発電を組み合わせることで、蓄電池に電気代が安い夜間の電気を貯めておき、日中の家庭内電力は蓄電池の電気でまかない、太陽光発電の売電量を増やす「ダブル発電」を行えるようになります。

ただし、2018年度以前に太陽光発電を設置した場合、ダブル発電にすると売電価格が下がってしまうので注意しましょう。

長期間の災害時でも電気を使用可能

停電時や非常時でも昼間は太陽光発電が創った電気を家庭内で使用し、使いきれなかった余剰電力を蓄電池に貯めて夜間に使用することで、停電が長引いても電気を使用した生活を送ることができます。

停電時・非常時でも電気が使用可能

家庭用蓄電池を導入すれば、停電時や非常時でも蓄電池にためた電気を使用できるので、家電も使うことができます。

蓄電池には「全負荷型」と「特定負荷型」の2つのタイプがあり、それぞれ停電時の電力供給の働きが異なります。

「全負荷型」は家全体の電力をバックアップ

「全負荷型」蓄電池は、停電が起こると家全体の電力を瞬時にバックアップするため、すべての家電を普段と変わらずに使うことができます。そのため、電力を供給できる場所が限られる「特定負荷型」蓄電池のように、どの部屋に電気を送るべきかで頭を悩ませる必要もありません。

災害に備えるために蓄電池を導入するのであれば、「全負荷型」がオススメです。

なお、「全負荷型」蓄電池は容量9.8kWh以上の大容量タイプが多く、初期費用は「特定負荷型」蓄電池よりも高くなってしまう傾向があります。

「特定負荷型」は特定の家電に電力を送る

「特定負荷型」蓄電池は、停電が起こると「特定負荷用分電盤」に接続している回路にのみ電力を供給します。

「特定負荷型」蓄電池は一度に使用できる電気量に上限があるため、家全体の電気をバックアップすることができません。そのため、あらかじめ停電時に「どの部屋に電気を送るか?」を決めておく必要があります。

たとえば、一階リビングと台所の回路を「特定負荷用分電盤」に接続した場合、リビングの照明や台所の冷蔵庫などは停電時でも使用することが可能ですが、接続していない2階などの家電は使用することができません。

なお、「特定負荷型」蓄電池は容量4.0kWhなどそれほど容量が多くないタイプが多く、初期費用は「全負荷型」蓄電池に比べると安く収まるというメリットがあります。

停電時に1日で使う電力は約5,500W

非常時や停電時に1日で必要な電力は約5,500W程度と予想できます。蓄電池を導入する場合は、最低でも5kWh以上の容量がある機種を選ぶべきでしょう。

停電時に必要な電力について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

電気代を節約可能

エコキュートを設置して「オール電化プラン」を契約している場合、家庭用蓄電池を導入することで電気代の節約も可能となります。

その方法は、オール電化プランにより安くなった夜間の電気代を家庭用蓄電池に貯めておき、昼間の時間帯に放電して電力会社からの買電量を減らす、というものです。

次の項目では、現時点での蓄電池の経済効果について検証していきます。

蓄電池の経済メリットをシミュレーション

はじめに、蓄電池の経済メリットを左右する要素について解説します。

なお、ここでご紹介するシミュレーション結果は、蓄電池と太陽光発電を同時設置している場合を前提としています。

蓄電池のみの経済メリットを知りたい方は、以下のリンク先をご覧ください。

>>蓄電池のみ設置した場合の経済メリット

経済性モードとグリーンモード

蓄電池の運転モードには、太陽光発電の売電を優先する「経済性モード」と、自宅での電力消費を優先して電力会社からの買電量を減らす「グリーンモード」の2つがあります。

経済性モード

経済性モードは、主に太陽光発電で創った電気を電力会社に売る「売電」をメインにしている方にオススメのモードです。

経済性モードは、オール電化プランによって割安になった夜間の電気を蓄電池に充電し、その電気を夜間以外の太陽光発電が発電を行えない時間帯(朝方や夕方など)で放電する運転モードです。

これにより、太陽光発電での売電はそのまま行いつつ、夜間の安い価格で購入した電気を昼間に使用できるようになります。

>>経済性モード時の経済メリット

グリーンモード

グリーンモードは、主にFIT(固定価格買取制度)による10年間の売電期間が満了した「卒FIT」の方にオススメのモードです。

グリーンモードは、太陽光発電で創った電気を自宅で消費し、余った「余剰電力」を蓄電池へ充電するモードです。蓄電池に貯めた電気は、太陽光発電が発電を行えない時間帯(朝方や夕方など)に放出し、電力会社からの買電をできるだけ抑えます。

>>グリーンモード時の経済メリット

ダブル発電とシングル発電

FIT(固定価格買取制度)の売電期間内に蓄電池を設置する場合、蓄電池の「押し上げ効果」によって、ダブル発電とシングル発電に分かれます。

ダブル発電

ダブル発電とは、蓄電池に電気代が安い夜間の電気を貯めておき、日中に家庭内で使用する電力は貯めておいた蓄電池の電気でまかない、太陽光発電で売電できる電力量を増やすというものです。

ただし、ダブル発電は2019年度以降に太陽光発電と蓄電池を同時設置する場合にメリットがあります。2018年以前に太陽光発電を設置している場合、シングル発電に比べてダブル発電の売電単価が下がるため、ダブル発電にすると損をしてしまう場合があるので注意しましょう。

シングル/ダブル発電の売電価格の推移

  • 2009年度(kWh):シングル発電48円/ダブル発電39円
  • 2010年度(kWh):シングル発電48円/ダブル発電39円
  • 2011年度(kWh):シングル発電42円/ダブル発電34円
  • 2012年度(kWh):シングル発電42円/ダブル発電34円
  • 2013年度(kWh):シングル発電38円/ダブル発電31円
  • 2014年度(kWh):シングル発電37円/ダブル発電30円
  • 2015年度(kWh):シングル発電33円/ダブル発電27円
  • 2016年度(kWh):シングル発電31円/ダブル発電25円
  • 2017年度(kWh):シングル発電28円/ダブル発電25円
  • 2018年度(kWh):シングル発電26円/ダブル発電25円
  • 2019年度(kWh):シングル発電24円/ダブル発電24円

※太陽光発電10kW未満、出力抑制なしの場合

なお、ダブル発電を行いたい場合は、「押し上げ効果あり」の蓄電池を購入する必要があります。

>>ダブル発電時の経済メリット

シングル発電

ダブル発電にならない「押し上げ効果なし」の蓄電池を導入した場合は、シングル発電となります。シングル発電の場合、太陽光発電が発電を行える日中は太陽光発電の電気を家庭内でも使用し、太陽光発電が電気を創れない時間帯などは蓄電池に貯めた電気でまかないます。

経済性モード時の経済メリット

シミュレーション条件

  • 蓄電池:オムロン9.8kWhタイプ
  • 容量:9.8kWh
    ※1日で9.8kWhすべて使い切ると仮定
  • 導入費用:約150万円(商品代+工事費用)
  • 電力プラン:東京電力「スマートライフS」
  • 昼間電気代(午前6時~翌午前1時):25.33円/kWh
  • 夜間電気代(午前1時~午前6時):17.46円/kWh

※価格や電気代は2019年5月31日時点の情報です。

初期費用は約150万円

蓄電池「オムロン9.8kWhタイプ」を導入した場合、初期費用は約150万円ほど必要です。

初期費用の内訳は以下の通りです。

  • 商品代(蓄電池本体):約120万円
  • 工事費など:約30万円

毎月2,313円の電気代を節約

蓄電池の経済性モードを使用した場合、夜間の安い電気代を蓄電池に貯めておき、太陽光発電が発電を行えない朝夕、夜間などに使用することで、昼間の電気代「25.33円」と夜間の電気代「17.46円」の差額分「7.87円/kWh」がお得になります。

蓄電池「オムロン9.8kWhタイプ」に貯められる電気は9.8kWhですので、

1日あたり9.8kWh✕7.87円=77.126円お得になり、

1ヶ月で77.126円✕30日=2,313円の電気代を節約できる計算になります。

10年間で277,653円の電気代を節約

上記でご紹介した通り、1ヶ月で2,313円お得になるので、

10年間で2,313円✕12ヶ月✕10年=277,653円の電気代を節約できる計算になります。

10年間トータルでは約120万円の赤字

初期費用で必要となる「150万円」から10年間で節約できる電気代「277,653円」を引くと、

蓄電池費用150万円-10年間の電気代節約分277,653円=‭1,222,347‬円

という計算になります。

この結果、太陽光発電を設置中に蓄電池を導入して経済性モードで運用した場合、10年間でトータル約120万円の赤字という結果になることがわかりました。

※購入する蓄電池の金額や容量、契約している電力プランにより収支は異なります。

グリーンモード時の経済メリット

シミュレーション条件

  • 蓄電池:オムロン9.8kWhタイプ
  • 容量:9.8kWh
    ※1日で9.8kWhすべて使い切ると仮定
  • 導入費用:約150万円(商品代+工事費用)
  • 電力プラン:東京電力「スマートライフS」
  • 昼間電気代(午前6時~翌午前1時):25.33円/kWh
  • 夜間電気代(午前1時~午前6時):17.46円/kWh

※価格や電気代は2019年5月31日時点の情報です。

初期費用は約150万円

蓄電池「オムロン9.8kWhタイプ」を導入した場合、初期費用は約150万円ほど必要です。

初期費用の内訳は以下の通りです。

  • 商品代(蓄電池本体):約120万円
  • 工事費など:約30万円

毎月7,447円の電気代を節約

FIT満期を迎えた太陽光発電を所有していて、蓄電池を導入してグリーンモードで運用した場合、太陽光発電で創った電気を蓄電池にためて昼間に使用するため、昼間の電気代「25.33円/kWh」がお得になります。

なお、FIT10年間の売電収入により太陽光発電の初期費用は回収されていることが前提となるため、発電コストは0円として計算しています。

蓄電池「オムロン9.8kWhタイプ」に貯められる電気は9.8kWhですので、

1日あたり9.8kWh✕25.33円=248.234円お得になり、

1ヶ月で248.234円✕30日=7,447円の電気代を節約できる計算になります。

10年間で893,642円の電気代を節約

上記でご紹介した通り、1ヶ月で7,447円お得になるので、

10年間で7,447円✕12ヶ月✕10年=893,642円の電気代を節約できる計算になります。

10年間トータルでは約60万円の赤字

初期費用で必要となる「150万円」から10年間で節約できる電気代「893,642円」を引くと、

蓄電池費用150万円-10年間の電気代節約分893,642円=‭606,358‬円

という計算になります。

この結果、太陽光発電を設置中に蓄電池を導入して経済性モードで運用した場合、10年間でトータル約60万円の赤字という結果になることがわかりました。

※購入する蓄電池の金額や容量、契約している電力プランにより収支は異なります。

ダブル発電時の経済メリット

これから太陽光+蓄電池を設置するならダブル発電がお得

2019年度から、ダブル発電と通常のシングル発電の売電価格が「24円/kWh」で同額になりました。

そのため、2019年度以降に太陽光発電と蓄電池を設置してダブル発電で運用を行った場合、シングル発電に比べてより多くの電気を売電できるので、そのぶん売電収入を増やすことができます。

ただし、2018年度以前に太陽光発電を設置している場合、ダブル発電にすると売電単価が下ってしまうので注意が必要です。

シングル/ダブル発電の売電価格の推移

  • 2009年度(kWh):シングル発電48円/ダブル発電39円
  • 2010年度(kWh):シングル発電48円/ダブル発電39円
  • 2011年度(kWh):シングル発電42円/ダブル発電34円
  • 2012年度(kWh):シングル発電42円/ダブル発電34円
  • 2013年度(kWh):シングル発電38円/ダブル発電31円
  • 2014年度(kWh):シングル発電37円/ダブル発電30円
  • 2015年度(kWh):シングル発電33円/ダブル発電27円
  • 2016年度(kWh):シングル発電31円/ダブル発電25円
  • 2017年度(kWh):シングル発電28円/ダブル発電25円
  • 2018年度(kWh):シングル発電26円/ダブル発電25円
  • 2019年度(kWh):シングル発電24円/ダブル発電24円

※太陽光発電10kW未満、出力抑制なしの場合

シミュレーション条件

  • 蓄電池:オムロン9.8kWhタイプ
  • 容量:9.8kWh
    ※1日で9.8kWhすべて使い切ると仮定
  • 導入費用:約150万円(商品代+工事費用)
  • 電力プラン:東京電力「スマートライフS」
  • 昼間電気代(午前6時~翌午前1時):25.33円/kWh
  • 夜間電気代(午前1時~午前6時):17.46円/kWh

※価格や電気代は2019年5月31日時点の情報です。

太陽光発電のシミュレーション条件

  • メーカー:カナディアンソーラー
  • システム容量:6kW
  • 設置場所:東京/南向きの屋根
  • 年間推定発電量:6,732kWh
  • 導入費用:約120万円(商品代+工事費用)
  • 売電単価:24円/kWh
  • 昼間時間帯の電気使用量:約6kWh
    ※4人家族における1日あたりの電気使用量の約4割

※価格や電気代は2019年5月31日時点の情報です。

初期費用は約‭270‬万円

蓄電池「オムロン9.8kWhタイプ」+太陽光発電を同時に設置した場合、初期費用は約‭270‬万円ほど必要です。

初期費用の内訳は以下の通りです。

  • 蓄電池本体:約120万円
  • 工事費など:約30万円
  • 太陽光発電:約120万円(商品代+工事費用)

毎月2,313円の電気代を節約

太陽光発電と蓄電池を同時に設置してダブル発電で運用を行った場合、夜間の安い電気代を蓄電池に貯めておき、太陽光発電が発電を行えない朝夕、夜間などに使用することで、昼間の電気代「25.33円」と夜間の電気代「17.46円」の差額分「7.87円/kWh」がお得になります。

蓄電池「オムロン9.8kWhタイプ」に貯められる電気は9.8kWhですので、

1日あたり9.8kWh✕7.87円=77.126円お得になり、

1ヶ月で77.126円✕30日=2,313円の電気代を節約できる計算になります。

10年間で277,653円の電気代を節約

上記でご紹介した通り、1ヶ月で2,313円お得になるので、

10年間で2,313円✕12ヶ月✕10年=277,653円の電気代を節約できる計算になります。

売電収入は年間5万円/10年間で50万円アップ

2019年度以降に太陽光発電と蓄電池を同時に設置してダブル発電で運用を行った場合、シングル発電に比べて昼間の電気使用量である約6kWh分の電力を売電に回すことができます。

その結果、2,190kWh(6kWh×365日)×24円=年間52,560円の売電収入アップが見込めます。

また、10年間で525,600円の売電収入がアップする計算となります。

10年間トータルでは約190万円の赤字

上記の節約できる電気代と売電収入を合算し、初期費用から引くと、

蓄電池+太陽光の導入費用‭270‬万円-10年間の電気代節約分277,653円-ダブル発電でアップする売電収入525,600円=‭1,896,747‬円

という計算になります。

この結果、蓄電池と太陽光発電を新規に設置しダブル発電で運用した場合、10年間でトータル約190万円の赤字という結果になることがわかりました。

なお、上記は単純にダブル発電で増えた分の売電収入のみで収支を計算していますが、実際は年間で6,732kWh×24円=「161,568円」/10年間で「1,615,680円」の売電収入が発生しています。

こちらを基準に収支を計算した場合、

蓄電池+太陽光の導入費用‭270‬万円-10年間の電気代節約分277,653円-10年間の売電収入1,615,680円=‭806,667‬円

という計算になり、10年間でトータル約80万円の赤字となります。

※購入する蓄電池の金額や容量、契約している電力プランにより収支は異なります。

蓄電池のみ設置した場合の経済メリット

シミュレーション条件

  • 蓄電池:オムロン9.8kWhタイプ
  • 容量:9.8kWh
    ※1日で9.8kWhすべて使い切ると仮定
  • 導入費用:約150万円(商品代+工事費用)
  • 電力プラン:東京電力「スマートライフS」
  • 昼間電気代(午前6時~翌午前1時):25.33円/kWh
  • 夜間電気代(午前1時~午前6時):17.46円/kWh

※価格や電気代は2019年5月31日時点の情報です。

初期費用は約150万円

蓄電池「オムロン9.8kWhタイプ」を導入した場合、初期費用は約150万円ほど必要です。

初期費用の内訳は以下の通りです。

  • 商品代(蓄電池本体):約120万円
  • 工事費など:約30万円

毎月2,313円の電気代を節約

蓄電池を導入し、オール電化プランで安くなった夜間の電気代を蓄電池に貯めて昼間に使用した場合、昼間の電気代「25.33円」と夜間の電気代「17.46円」の差額分「7.87円/kWh」がお得になります。

蓄電池「オムロン9.8kWhタイプ」に貯められる電気は9.8kWhですので、

1日あたり9.8kWh✕7.87円=77.126円お得になり、

1ヶ月で77.126円✕30日=2,313円の電気代を節約できる計算になります。

10年間で277,653円の電気代を節約

上記でご紹介した通り、1ヶ月で2,313円お得になるので、

10年間で2,313円✕12ヶ月✕10年=277,653円の電気代を節約できる計算になります。

10年間トータルでは約120万円の赤字

初期費用で必要となる「150万円」から10年間で節約できる電気代「277,653円」を引くと、

蓄電池費用150万円-10年間の電気代節約分277,653円=1,222,347‬円

という計算になります。

この結果、蓄電池のみ導入した場合、10年間でトータル約120万円の赤字という結果になることがわかりました。

※購入する蓄電池の金額や容量、契約している電力プランにより収支は異なります。

経済効果が無いのに蓄電池を付けるのはナゼ?

蓄電池の経済メリットをシミュレーションしてみた結果、10年間トータルで約60万円以上の赤字になってしまうことがわかりました。

「経済的に赤字なのに蓄電池をつける意味ってあるの?」と思うのも当然です。

経済効果が薄い今の段階で蓄電池をつける理由は、主に以下の2つです。

太陽光の売電期間が終了するため(卒FIT)

2019年の5月時点で蓄電池を設置する理由として最も多いのが、太陽光発電の10年間売電期間が終了するため、蓄電池を設置するというものです。

太陽光の売電終了(卒FIT)と蓄電池の関係については、以下のリンク先で詳しく解説しています。
>>卒FIT(売電が10年目で終了)の人にメリット大!

蓄電池+太陽光で近づく「エネルギーの自給自足」

売電期間の満了により、創った電気を電力会社に売る「売電」という役目を終えた太陽光発電は、今後は創った電気を家庭内で消費する「自家消費型」へシフトしていくことが主流になると考えられます。

これまでは売電に回していた余剰電力(家庭内で消費しきれず余った電気)を蓄電池に貯めておき、太陽光発電が発電を行えない朝夕や夜間、悪天候の日に使用することで、電力会社から電気を購入する必要がない「エネルギーの自給自足」生活に近づくことができます。

「もしも」の停電時・非常時でも電気を使うため

2019年の5月時点で蓄電池を購入するもう一つの理由は、「もしも」の停電時や非常時でも電気を使えるようにするためです。

日本では、ここ10年程度で

  • 2011年の東日本大震災
  • 2016年の熊本地震
  • 2018年に相次いた巨大台風

など、自然災害による被害が目立つようになりました。

こうした災害時や非常時に停電が発生しても、蓄電池の導入により電気が使えることで「平常時と変わらない生活を送れる」というのは、日々を生活していくうえで大きな安心になるでしょう。

10年で120万赤字?2019年の蓄電池メリットとデメリット

目次