蓄電池とは?FIT売電10年目が終了する人の救世主って本当?

FIT10年目で売電が終了する「卒FIT」の人にとって、家庭用蓄電池が救世主になるかもしれません。蓄電池と連携して自家消費型太陽光発電として活用する方法や、ダブル発電(押し上げ効果)について解説。容量ごとの価格や補助金などについても説明。

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蓄電池とは?FIT売電10年目が終了する人の救世主って本当?

目次

家庭用蓄電池とは?

蓄電池とは、簡単に言ってしまうと「電気を貯めることができる電池」です。もともとは産業用が主流だった蓄電池ですが、東日本大震災などの災害をきっかけに、停電時の非常用電源として「家庭用蓄電池」を導入する人も増えてきています。

家庭用蓄電池には、大きく分けて以下の種類があります。

  • 容量が小さく持ち運び可能な「ポータブル型」
  • 室内に設置可能な「コンセント接続型(スタンドアロン型)」
  • 工事が必要で屋外に設置した移動できない「系統接続型(定置型)」

太陽光発電との連携や、停電時の非常用電源として活用する場合は、「系統接続型(定置型)」を選ぶと良いでしょう。

家庭用蓄電池の種類について、さらに詳しくはこちらの記事をご覧ください。

家庭用蓄電池でできること

「家庭用蓄電池」を導入することで、電力会社から購入している電気や太陽光発電で創った電気を、蓄電池のなかに貯めておくことができます。これにより、災害時などの「もしも」の停電時にも、蓄電池に貯めておいた電気を使用することができます。

その他にも、オール電化プランを契約しているご家庭では、価格が安い夜間の電気を蓄電池に貯めて昼間に使用することで電気代を節約したり、太陽光発電との連携なども可能です。

以下、家庭用蓄電池で可能になることをまとめています。

  • 蓄電池に電気を貯めておき、停電時の非常用電源として活用できる。
  • 価格が安い夜間の電気を蓄電池に貯めて、昼間に使用することで、電気代の節約に繋がる。(オール電化プラン契約時)
  • 「系統接続型(定置型)」蓄電池なら、太陽光発電の電気をダイレクトに蓄電池に貯めるなど、太陽光発電と上手に連携できる。

家庭用蓄電池はほとんどが「リチウムイオン電池」

蓄電池にはさまざまな種類がありますが、家庭用蓄電池に採用されているのはほとんどが「リチウムイオン電池」です。リチウムイオン電池が家庭用蓄電池に採用されている理由には、小型化が可能な割にエネルギー密度が高いことです。簡単に言うと、「小さい割に大容量の電気を蓄えることができる」ということになります。

なお、「リチウムイオン電池」は、家庭用蓄電池の他にも携帯電話やノートパソコンのバッテリーなどとしても活躍しています。

家庭用蓄電池は卒FIT(売電10年目で終了の人)の救世主?!

記事の初めに、家庭用蓄電池が太陽光発電で創った電気も貯められることについて軽く触れました。実は今、家庭用蓄電池が太陽光発電の「卒FIT」と呼ばれる人々の救世主になるかもしれないと注目を集めています。

そもそも卒FIT(売電10年目で終了の人)とは?

「卒FIT」とは、2019年問題がきかっけで生まれた言葉で、「FIT(固定価格買取制度)の満期を迎える人」のことを指しています。

10年間電気の買取価格が保証されるFIT(固定価格買取制度)の前身となる「余剰電力買取制度」が2009年にスタートし、そのとき太陽光発電を設置した人は2019年に電力の固定価格での買取(売電)が終了します。

こうした太陽光発電を設置してから10年が経過して固定価格での売電期間が終了した人のことを「卒FIT」と呼んでいて、2019年以降は毎年この「卒FIT」を迎える人が増えていきます。

卒FITを迎えた人の選択肢は2つ

卒FITを迎えた人の選択肢は、大きく分けて以下の2つです。

  • 新規電力会社と契約して売電を継続する。
  • 自家消費型太陽光発電として活用する。

新規電力会社と契約して売電を継続する

2018年の年末ごろから、2019年の卒FIT者の増加にあわせて、多くの企業が新規電力会社を設立し、電力の買い取り事業をスタートしています。FITが満期を迎えたら、こうした新規電力会社と契約を結び直し、売電を行うというのが1つ目の選択肢です。ただし、売電価格は「8~9円」程度が相場となっていますので、FIT時代と比べると大幅に下がってしまいます。

自家消費型太陽光発電として活用する

もう一つの選択肢が、自家消費型太陽光発電として利用することです。自家消費型とは、太陽光発電で作った電気を、自宅で優先的に使用することを指します。これにより電力会社から購入する電気を減らせるため、電気代の節約につながります。

また、新規電力会社に「8~9円/1kWh」で売電するよりも、「25円/1kWh(東京電力「スマートライフS」プランの場合)」の電気代を節約したほうがお得になります。

ただし、太陽光発電単体では、太陽が出ていない夜間や雨の日などは発電を行えませんので、電力会社から電気を購入しなくてはいけません。

蓄電池で自家消費型太陽光の欠点をカバー

ここで家庭用蓄電池の出番です。家庭用蓄電池を導入することで、家庭内で自家消費しきれなかった太陽光発電の電気や、夜間の安い電気を貯めておき、発電を行えないときに使用することが可能となります。(夜間の電気代が安いのは「オール電化プラン」を契約している場合のみ)

家庭用蓄電池を導入することで、電力会社からの買電をさらに減らすことができ、よりお得な自家消費ライフを送れることになります。

蓄電池で太陽光発電の売電収入がアップ?

太陽光発電を設置している人は、家庭用蓄電池を導入することで「ダブル発電」にすることができます。

ダブル発電とは?

「ダブル発電」とは、蓄電池に電気代が安い夜間の電気を貯めておき、日中に家庭内で使用する電力は貯めておいた蓄電池の電気でまかない、太陽光発電で売電できる電力量を増やすというものです。

ダブル発電=押し上げ効果あり

ちなみにダブル発電は、「押し上げ効果あり」とも呼ばれます。また、「押し上げ効果なし」の家庭用蓄電池を導入した場合は「シングル発電」と呼ばれています。

これまではダブル発電にならない蓄電池が主流

ダブル発電は一見するとお得なので、家庭用蓄電池を導入している人はみんなやっているように思いますが、実はダブル発電にならない「シングル発電(押し上げ効果なし)」の家庭用蓄電池が主流です。

なぜかというと、ダブル発電の売電価格が、2018年度までシングル発電の売電価格よりも安く設定されていたためです。

2019年度からダブル発電の売電価格も「24円」に

ダブル発電とシングル発電は、売電価格が異なります。
以下の売電価格の推移をご覧ください。

シングル/ダブル発電の売電価格の推移

  • 2009年度(kWh):シングル発電48円/ダブル発電39円
  • 2010年度(kWh):シングル発電48円/ダブル発電39円
  • 2011年度(kWh):シングル発電42円/ダブル発電34円
  • 2012年度(kWh):シングル発電42円/ダブル発電34円
  • 2013年度(kWh):シングル発電38円/ダブル発電31円
  • 2014年度(kWh):シングル発電37円/ダブル発電30円
  • 2015年度(kWh):シングル発電33円/ダブル発電27円
  • 2016年度(kWh):シングル発電31円/ダブル発電25円
  • 2017年度(kWh):シングル発電28円/ダブル発電25円
  • 2018年度(kWh):シングル発電26円/ダブル発電25円
  • 2019年度(kWh):シングル発電24円/ダブル発電24円

※太陽光発電10kW未満、出力抑制なしの場合

ご覧の通り、シングル発電とダブル発電の売電価格には数円の差があります。しかし、その差は徐々に埋まっていき、2019年度にはついに「24円/kWh」で同額になります。

これにより、2019年度以降に太陽光発電を設置する人にとっては、従来の「ダブル発電=損」という考え方は古くなり、「ダブル発電=お得」というというのが新しい常識になるはずです。新規に太陽光発電を設置する人で、同時に蓄電池の導入も考えている人は、「押し上げ効果あり」の蓄電池でダブル発電を行ったほうがお得になります。

ただし、2018年以前のに太陽光発電を設置した人は、ダブル発電にしてしまうと売電価格が低下してしまいますので、「シングル発電(押し上げ効果なし)」の蓄電池を選ばないと損をしていまいます。

家庭用蓄電池の主な運転モード

蓄電池の運転モードには、太陽光発電の売電を優先する「経済性モード」と、自宅での電力消費を優先して電力会社からの買電量を減らす「グリーンモード」の2つがあります。「経済性モード」と「グリーンモード」の詳細については、以下をご覧ください。

なお、以下は一般的な家庭用蓄電池の運転モードの紹介です。メーカーや機種によっては、上記の名称ではない場合や、運転モードの内容が異なる場合がありますのでご注意ください。

経済性モード(自動)

家庭用蓄電池の経済性モード(自動)は、夜間時間帯に割安な電力を家庭用蓄電池に充電し、その電力を夜間以外の太陽光発電が発電を行えない時間帯(朝方や夕方など)で自動的に放電する運転モードです。

経済性モード(時刻指定)

家庭用蓄電池の経済性モード(時刻指定)は、経済性モード(自動)と同じく割安な夜間時間帯の電力を蓄電池に貯めておき、あらかじめ設定した時間以降になると、太陽光発電が発電を行えない時間帯(朝方や夕方など)で蓄電池に貯めた電気の放電を開始する運転モードです。

グリーンモード(夜間充電なし)

グリーンモード(夜間充電なし)は、太陽光発電で創った電気を自宅の家電などで消費し、余った「余剰電力」を家庭用蓄電池へ充電するモードです。蓄電池に貯めた電気は、太陽光発電が発電を行えない時間帯(朝方や夕方など)に放出し、電力会社からの買電をできるだけ抑えます。なお、こちらの「夜間充電なし」モードでは、夜間の割安な電気の充電は行いません。

グリーンモード(夜間充電あり)

グリーンモード(夜間充電あり)は、太陽光発電を自家消費して余った「余剰電力」や、夜間時間帯の割安な電力を家庭用蓄電池へ充電するモードです。蓄電池に貯めた電気は、太陽光発電が発電を行えない時間帯(朝方や夕方、夜間の電力ピーク時など)に放出し、電力会社からの買電をできるだけ抑えます。

充電モード

充電モードとは、家庭用蓄電池への充電を最優先に行い、災害などの非常時に備えるための運転モードです。また、その他にも何らかの理由で充電が減ってしまった家庭用蓄電池を、すぐに充電したい場合などにも使用します。

蓄電池は何日くらい使えるの?

蓄電池の導入を検討していて気になるのが、「いざ停電になったとき、蓄電池の電気だけでどのくらい保つの?」という点だと思います。

ここでは、停電時に必要となる電力と、「どのくらいの容量があれば何日くらい使える」という情報をご紹介します。

1日で必要な電力は約5,500W

実際に長時間の停電になった場合、食材を腐らせないための冷蔵庫、情報収集のためのテレビやパソコン、携帯電話の充電など、様々な家電を使うと思います。

以下、停電時に使用頻度が高そうな家電の、1日あたりの使用時間とワット数をリストアップしてみました。

  • LED照明(40W):夜間5時間使用/200W
  • 冷蔵庫(年間438kWh):24時間使用/1200W
  • 携帯充電器(15W):5時間使用/75W
  • テレビ(150W):3時間使用/450W
  • パソコン(100W):6時間使用/600W
  • 洗濯機(250W):2時間使用/500W
  • 炊飯器(1300W):1時間使用/1300W
  • 電子レンジ(1000W):30分使用/500W
  • エアコン(700W):3時間使用/600W

上記を合計すると「5,425W」となります。
つまり、最低でも5kWh以上の容量がないと、1日も保たずに蓄電池の容量が空になってしまいます。

ただし、季節によってはエアコンの使用量が増えたりもすると思いますので、上記の消費電力はあくまでも参考程度にお考えください。

また、蓄電池は定格出力によって、同時に使用できる家電の数(消費電力量)が決まっています。そのため、すべての家電を同時に動かせるわけではありません。

「もしも」の停電に備えるなら5kWh以上の容量がオススメ

上記の通り、停電時に最低限の家電を稼働させるだけでも、約5,500Wが必要です。つまり、最低でも5kWh以上の容量がないと、1日も保たずに蓄電池の容量が空になってしまいます。

蓄電池を非常用電源として購入するのであれば、5kWh以上、できれば10kWh程度の容量の蓄電池を購入しておくと安心です。

蓄電池の容量について、詳しくは次の項目をご覧ください。

家庭用蓄電池の容量はどのくらい?

家庭用蓄電池は、「1kWh」程度の小型(小容量)のタイプから、「12kWh」程度の大型(大容量)のタイプまで、豊富な種類が取り揃えられています。

蓄電池の容量は「kWh」で表示される

家庭用蓄電池の容量の単位は「kWh」で表わされます。「kWh」というのは、1時間あたりの電気使用量を表しており、

例えば3kWh(3,000Wh)の蓄電池なら、

  • LED照明(40W)なら75時間
  • テレビ(150W)なら20時間
  • エアコン(700W)なら4.2時間

程度の時間、家電を動かすことが可能です。なお、家電の稼働可能時間は、家電ごとのワット数によって変化します。

実際に1日で必要な電力は約5,500W

上記はあくまでも家電単体での使用可能時間ですが、停電時にLED照明だけ使う人はいないと思います。実際は照明のほかにも、冷蔵庫やテレビ、携帯充電器、電子レンジやパソコンなども使用しますよね。

実際に1日で必要な電力は約5,500W程度と予想できます。詳しくは、以下のリンク先をご覧ください。

>>蓄電池は何日くらい使えるの?

同時に動かせる家電は「定格出力」で決まる

蓄電池は、同時に好きなだけ家電を動かせるわけではありません。家庭用蓄電池には機種ごとに「定格出力」というものがあり、その値の範囲内であれば家電を動かすことができます。

たとえば、定格出力が「200W」の場合ですと、

  • 40WのLED照明
  • 150Wのテレビ

このように合計が200Wの範囲であれば、同時に家電を動かすことができます。

実際に販売されている蓄電池の容量

それでは、実際に販売されている蓄電池の容量や定格出力、最大消費電力(定格出力一杯まで使用した場合)での使用可能時間を見ていきましょう。なお、以下の定格出力は停電時(自立運転時)の数値になります。

シャープ「JH-WB1621」

  • 容量:4.2kWh
  • 定格出力:1.5kW
  • 使用可能時間:約2.8時間(最大消費電力時)

パナソニック「LJ-SF50B」

  • 容量:5kWh
  • 定格出力:1.5kW
  • 使用可能時間:約3.3時間(最大消費電力時)

オムロン「KPACシリーズ」

  • 容量:9.8kWh
  • 定格出力:2kW
  • 使用可能時間:約5時間(最大消費電力時)

ニチコン「ESS-H1L1」

  • 容量:12kWh
  • 定格出力:5.9kW
  • 使用可能時間:約2時間(最大消費電力時)

なお、上記でご紹介した蓄電池はほんの一例です。まだまだ多くの蓄電池が販売されています。

停電時は非常用電源になる蓄電池

家庭用蓄電池は、停電時でも家電を使用することができるので、非常用電源としても活用することができます。

蓄電池には「特定負荷型」と「全負荷型」があり、それぞれで停電時の働きが異なります。

「特定負荷型」は特定の家電に電力を送る

「特定負荷型」蓄電池は、停電が起こるとあらかじめ選んでおいた特定の家電にだけ電力を供給します。たとえば、一階のリビングの電気と台所の冷蔵庫などを選んでいた場合、その他の家電の電気は使用することができません。

「特定負荷型」蓄電池の場合は、停電時にあらかじめどの家電を使うか?を決めておく必要があります。

「全負荷型」は家全体の電力をバックアップ

「全負荷型」蓄電池は、停電が起こると家全体の電力を瞬時にバックアップするため、すべての家電を使用することができます。そのため、「特定負荷型」蓄電池のように、どの家電を動かすべきか頭を悩ませる必要もありません。

停電時に動かせる家電は「停電時出力」で決まる

一部のエアコンやIHクッキングヒーターなど200Vの家電を動かすためには、「停電時出力」が200Vの蓄電池を選ぶ必要があります。また、家全体の電力が使えるといっても、蓄電池の「定格出力」を超える量の家電は同時に動かせません。

家庭用蓄電池の導入で電気代も節約可能!

エコキュートを設置して「オール電化プラン」を契約している場合、家庭用蓄電池を導入することで電気代の節約も可能となります。

その方法は、オール電化プランにより安くなった夜間の電気代を家庭用蓄電池に貯めておき、昼間の時間帯に放電して電力会社からの買電量を減らす、というものです。

また、太陽光発電を設置しているご家庭では、太陽光発電と連携することでさらに電気代を削減することができます。詳しくは以下のリンク先をご覧ください。

>>蓄電池で自家消費型太陽光の欠点をカバー

初期費用も考えると現時点で経済効果は少ない

上記のように、家庭用蓄電池を導入することで電気代の節約は可能ですが、現時点では経済的な効果はあまりありません。なぜなら、家庭用蓄電池は容量が小さい小型のタイプ以外ほとんが100万円以上しますので、いかに毎月の電気代が節約できたとしても、購入費用を回収するほどの経済効果はありません。

現時点で太陽光発電を導入する理由としては、「突然の災害や停電に備える」という意味合いが大きくなります。

家庭用蓄電池の価格はいくら?

以下、容量ごとの大まかな蓄電池の相場になります。

  • 容量5kWh前後:税込90万円前後
  • 容量10kWh前後:税込150~200万円前後

家庭用蓄電池の価格は、大きく分けて以下の2つで構成されています。

  • 商品本体代金
  • 設置工事費用

ただし、通常は商品本体のみ販売している店舗は少なく、設置工事費用が込みとなった価格で販売している場合がほとんどです。

家庭用蓄電池の価格は「容量」で変わる

家庭用蓄電池の価格を一番左右するのは商品本体の「容量」です。単純に、2kWhなど少ない容量の蓄電池は安く、10kWhなど大容量になるにつれて高額になります。

また、メーカーによっても蓄電池の価格は異なり、容量の他にも太陽光発電との連携を高めロスを減らすパナソニックの「創蓄連携システム」や、シャープの「クラウド蓄電池」などは特に高額です。


今後は格安の家庭用蓄電池が続々登場?!

2019年から始まる卒FITにより、蓄電池の需要が今後高まることが見込まれています。これに合わせて、各メーカーからこれまでより安価な家庭用蓄電池が続々登場することが期待されています。

実際に、定価99万円(税別)の「パワーウォール2」という蓄電池の発売がテスラ社から予定されています。また、ニチコンは2019年1月から定価39万8千円(税別)という低価格のV2Hシステムを発売しています。(V2Hシステムとは、太陽光発電と電気自動車を繋ぐシステムのこと)

このように、今後も続々と低価格でお求めになりやすい家庭用蓄電池が登場すると思いますので、期待して発表を待ちましょう。

家庭用蓄電池の補助金(2019年度)

家庭用蓄電池は非常に高額ですが、補助金を利用することで、負担をある程度軽減することができます。ここでは、2019年度に利用できる家庭用蓄電池の補助金をご紹介していきます。

SII(一般社団法人環境共創イニシアチブ)の補助金

SII(一般社団法人環境共創イニシアチブ)から交付されている家庭用蓄電池の補助金の詳細は以下のとおりです。

商品代金に対する補助金額

蓄電池の容量1kwhあたり20,000円を補助。

工事費用に対する補助金額

工事費用の1/2を支給。上限5万円まで。

補助金を受け取る条件

災害時は「グリーンモード」で蓄電池を運転すること。

グリーンモードとは、太陽光発電を自家消費して余った「余剰電力」や、夜間時間帯の割安な電力を家庭用蓄電池へ充電するモードです、蓄電池に貯めた電気は、太陽光発電が発電を行えない時間帯(朝方や夕方、夜間の電力ピーク時など)に放出し、電力会社からの買電をできるだけ抑えます。

受付開始時期

2019年5月末頃から受付開始予定

100万円の蓄電池(5kWh)を購入した場合の例

100万円の蓄電池を購入するとして、SII(一般社団法人環境共創イニシアチブ)の補助金を利用した場合、

合計25万円の補助金を受け取ることが可能です。

詳しい補助金の内訳は以下をご覧ください。

  • 商品代金の補助金:10万円(5kWh×2万円)
  • 工事費用の補助金:15万円(工事費30万円として、その半分)

補助金を活用することによって、
100万円の蓄電池が75万円で購入可能になります。

ただし、上記はあくまでも一例であり、購入する蓄電池の容量などによって貰える補助金の額は変わりますので注意してください。

自治体からの補助金

家庭用蓄電池の補助金は、地方自治体からも給付されています。ただし、補助金を受けるための条件や金額などは各自治体によって異なります。たとえば、東京都が交付している補助金は蓄電池単体の設置でも受け取ることができますが、中には太陽光発電など蓄電池以外の設備が必要な場合もあります。

自治体からの補助金について詳しくは、お住まいの地域の自治体へお問い合わせください。

家庭用蓄電池の工事費用はいくら?

容量の大きな「定置型」家庭用蓄電池を導入する場合、以下2つの工事が必要となります。

  • 設置工事
  • 電気系統工事

設置工事

設置工事とは、蓄電池を設置する工事です。工事の内容としては、「基礎工事」、「蓄電池設置」などがあります。

電気系統工事

電気系統工事とは、蓄電池の配線などに関する工事です。工事の内容としては、「専用分電盤取り付け」、「配線工事」、「モニター取り付け」、「太陽光発電との接続連携」などがあります。

家庭用蓄電池の工事費用は約20万~約40万円

上記でご紹介した「設置工事」と「電気系統工事」を合わせて、大体約20万~約40万円が家庭用蓄電池の工事費用の相場となっています。

ただし、インターネットの販売店などの場合、「商品代金+工事費用」という形で蓄電池の販売価格を表示している店舗もあります。その場合は、見積もりをとってみないと正確な工事費用はわかりません。

家庭用蓄電池の工事にかかる日数

家庭用蓄電池の工事ですが、通常は「1~2日程度」で完了します。
また、工事を行う前の現地調査には「1時間程度」の時間がかかります。

蓄電池の設置に必要なスペース

容量の大きな「定置型」家庭用蓄電池を設置する場合、幅100cm×奥行30cm×高さ120cm程度のスペースが必要になります。

また、スペース以外にも、「高温や低温になりすぎない」や「結露しない」といった条件も満たすことが望まれます。

蓄電池の故障や容量劣化などを防ぐためにも、設置するスペースはしっかりと考えておくようにしましょう。

家庭用蓄電池の寿命は何年くらい?

ほとんどの家庭用蓄電池では、リチウムイオン電池が使用されています。

リチウムイオン電池の寿命ですが、時間にすると大体10年~15年程度と言われます。

蓄電池の寿命を表すサイクル回数

また、蓄電池の寿命を表す言葉に「サイクル回数」があります。サイクル回数とは、「蓄電池がフル充電から残量ゼロになるまで放電」した回数を「1サイクル」としてカウントします。

リチウムイオン電池は、一般的にサイクル回数が「4000回」と言われていますが、家庭用蓄電池販売しているメーカーから発表される値は「6000~10000サイクル」とメーカーごとに開きがあります。

買い替え時期は蓄電池の残容量次第

蓄電池は、寿命とされるサイクル回数に達すると、容量の最大値が減少します。減少をする容量はメーカーによって異なり、寿命を迎えても最大容量の90%以上を維持できるメーカーもあれば、50%以下まで減ってしまうメーカーもあります。

蓄電池の買い替え時期は、単純に「寿命が過ぎたら」ではなく、「寿命後に蓄電池の最大容量が使用に耐えられないほど減ったら」という認識で良いと思います。

使い方次第で家庭用蓄電池の寿命は延ばせる?

家庭用蓄電池の寿命は、使い方を気をつけることで延ばすことも可能です。具体的には、「25度を超えない場所にで使用する」や「充電をこまめに行う」といった方法が挙げられます。

家庭用蓄電池の寿命について、さらに詳しくはこちらの記事をご覧ください。

家庭用蓄電池の保証は何年?何を保証してくれる?

家庭用蓄電池には、メーカーごとに保証が用意されています。メーカーごとにそれぞれ保証年数や保証条件が異なりますが、基本的には「保証年数以内に規定の割合(60%など)まで蓄電池の最大容量が減った場合」や、説明書通り使用していたのに蓄電池が故障した場合に保証の対象となります。

以下は、主要メーカーが設けている蓄電池の保証です。

パナソニックの蓄電池保証は10年/60%以上

パナソニック蓄電池のメーカー保証内容は、

  • 保証期間:10年
  • 保証条件:最大容量の60%を下回った場合、または故障が発生した場合

となっています。

つまり、10年間で蓄電池の最大容量が60%未満になった場合、または故障が発生した場合に、メーカー保証を受けることができます。

シャープの蓄電池保証は10年/60%以上

シャープ蓄電池のメーカー保証内容は、

  • 保証期間:10年
  • 保証条件:最大容量の60%を下回った場合、または故障が発生した場合

となっています。

つまり、10年間で蓄電池の最大容量が60%未満になった場合、または故障が発生した場合に、メーカー保証を受けることができます。

ニチコンの蓄電池保証は15年/50%以上

ニチコン蓄電池のメーカー保証内容は、

  • 保証期間:15年
  • 保証条件:最大容量の50%を下回った場合、または故障が発生した場合

となっています。

つまり、10年間で蓄電池の最大容量が50%未満になった場合、または故障が発生した場合に、メーカー保証を受けることができます。

電気自動車を蓄電池として使うV2Hってなに?

V2Hは「車(Vehicle)から家(Home)へ」という意味で、

  • 自宅の電気を電気自動車へ充電
  • 電気自動車の電気を自宅で使用
  • 太陽光発電で創った電気を電気自動車に充電
  • 夜間の割安な電気で電気自動車の充電ができる

といったことが可能となるシステムです。

V2H対応車種は今後増えていく予定

V2Hに対応した電気自動車は、現在のところ

  • 三菱自動車:i-MiEV、MINICAB-MiEV、MINICAB-MiEV Truck、アウトランダーPHEV
  • 日産自動車:リーフ、e-NV200

などが挙げられます。

まだ数は少ないですが、今後も新しい電気自動車がどんどん発表されることが期待されています。