
2022年度!いくらもらえる?家庭用蓄電池の補助金と種類
目次
家庭用蓄電池の導入で使える補助金は3つ
個人が主に新築戸建やリフォームで利用できる蓄電池の家庭用補助金は、
主には上記の3つになります。
なお、DER補助金とZEHの両方の補助金を併用することはできませんが、「DER補助金+地方自治体の補助金」「ZEH+地方自治体の補助金」の併用は可能です。
なお、2022年8月時点では令和4年のDER補助金は終了しています(2022年度は公募開始から1日で予算満了)
【併用OK】地方自治体の補助金
この補助金が最もポピュラーで簡単な補助金になります。
数年前までは太陽光発電システムのみに対しての補助金が主流でしたが、この数年で太陽光発電システムの補助金が無くなったり、または太陽光発電システム単体では補助金を出さない自治体が増えてきました。
やはり今後は蓄電池が普及することを見込んでの判断から、このような動きになってきています。
お住まいの自治体(主には都道府県や市)のホームページの「環境」「住宅」などのページから、補助金の有無の確認が可能です。
また自治体は、年度で予算を組んでいる関係から、ほとんどの自治体が4月からスタートし、翌年3月末を終了目処にしています。
そのため、予算が尽きてしまうと貰えない可能性もあります。
「蓄電池を設置したけど補助金がもらえない!」といった事が無いように、蓄電池の契約前に予算の残額を確認することをオススメします。
東京都の蓄電池補助金
東京都の蓄電池の概要
2022年度(令和4年度)、東京都は「家庭における蓄電池導入促進事業・災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」として家庭用蓄電池に対する補助金があります。
対象となる蓄電池は、国内で販売されているほとんどの家庭用蓄電池が対象です。
なおDER補助金で対象になっている蓄電池であれば、東京都の補助金・DER補助金(国)とダブルで受けることができます。
東京都の補助金の条件
- 蓄電容量1kWh当たりの価格が20万円以下の機器
- 都内の住宅に新規に設置する機器(未使用品)
- 令和4年4月1日から令和8年9月30日までの間に助成対象機器を設置すること
- 太陽光発電システムを同時設置するか、既に設置していること
- 家庭の太陽光発電等の電力データ、再エネ電力の自家消費に伴う
- 環境価値等が提供可能であること
など
申請期間としては、令和4年6月22日から令和7年3月31日(17時公社必着)までです。
先着順になっており、予算額に達し次第終了となりますので予算の残額は注意です。
対象となる機器はこちらからご確認ください。
東京都・クールネット東京 対象機器
東京都の補助金額・
災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業
補助金額:10万円 / kWh(上限は10万円/kWh、60万円/戸)
東京都の補助金額・家庭における蓄電池導入促進事業
補助金額:10万円 / kWh(機器費の2分の1を上限・100kWh未満)
※太陽光(4kW以上)と蓄電池を併せて設置の場合は、太陽光発電設備にも20万円/kW(機器費の2分の1を上限)の補助金あり
※太陽光(4kW未満)と蓄電池を併せて設置又は蓄電池のみを設置の場合は、10万円/kWh(最大80万円/戸)の補助金になります
蓄電池補助金を行っている東京都23区・市町村の一覧
23区
足立区・荒川区・葛飾区・北区・江東区・品川区・新宿区・杉並区・墨田区・世田谷区・台東区・中央区・千代田区・中野区・練馬区・文京区・港区・目黒区
区外
昭島市・清瀬市・国立市・小金井市・小平市・多摩市・狛江市・八王子市・羽村市・東村山市・府中市・三鷹市・武蔵村山市
※2022年8月16日時点
※容量は初期実効容量を対象とする自治体が多く、詳細は自治体毎で確認ください
※太陽光発電との同時設置等、自治体に応じて条件がある場合あり
※予算が締めきっている場合もあるため、個別で自治体へお問い合わせください
大阪府の蓄電池補助金
大阪府としては蓄電池に対する補助金はありません。
(大阪市内の各区も同様、補助金はなし)
蓄電池補助金を行っている大阪府の市町村の一覧
池田市・茨木市・貝塚市・岸和田市・高槻市・豊中市・東大阪市
※2022年8月16日時点
※容量は初期実効容量を対象とする自治体が多く、詳細は自治体毎で確認ください
※太陽光発電との同時設置等、自治体に応じて条件がある場合あり
※予算が締めきっている場合もあるため、個別で自治体へお問い合わせください
愛知県の蓄電池補助金
愛知県の蓄電池の概要
愛知県では「愛知県住宅用地球温暖化対策設備導入促進費補助金」として、太陽光発電施設、HEMS、燃料電池、蓄電池等を導入する個人に対し、市町村を通じて補助金が出ます。
しかし、一部の市町村が対象外になっており、愛知県にお住まいの方は下記を参照ください。
愛知県の補助金の条件
※募集期間はお住いの市町村により異なります。
募集期間、申請方法及び申請状況については、お住いの市町村経由でお問い合わせください。
蓄電池補助金を行っている愛知県の市町村の一覧
名古屋市
太陽光発電・HEMSとのセットで蓄電池対象
三河地域(東三河・西三河)
豊橋市・岡崎市・安城市・西尾市・蒲郡市・碧南市・新城市・刈谷市・田原市・豊田市・知立市・幸田町・みよし市・東栄町
※高浜市は屋根瓦等の特殊条件あり
知多地域
東浦町・東海市・大府市・阿久比町・知多郡武豊町・知多郡東浦町・知多市・半田市
尾張地域(尾張・海部)
一宮市・春日井市・犬山市・江南市・小牧市・稲沢市・大口町・津島市・尾張旭市・岩倉市・日進市・愛西市・清須市・北名古屋市・あま市・豊山町・扶桑町・大治町・蟹江町・飛島村・東郷町・長久手市
※2022年8月16日時点
※容量は初期実効容量を対象とする自治体が多く、詳細は自治体毎で確認ください
※太陽光発電との同時設置等、自治体に応じて条件がある場合あり
※予算が締めきっている場合もあるため、個別で自治体へお問い合わせください
【ZEHと併用不可】DER補助金(令和4年度 分散型エネルギーリソースの更なる活用に向けた実証事業 ※2022年8月時点で予算満了済)
※2022年8月時点で予算満了済です
注意点
- 交付決定後、業者との契約(事前に業者と相談はしておきましょう)
- 既に太陽光発電が設置済み、もしくは太陽光発電と同時に蓄電池を設置
- 最終的に「太陽光発電システム」「蓄電池」「HEMS」の3点セットが揃う必要あり
- 対象になる蓄電池が限定的
- 1年に1回の実証実験への参加が必要(遠隔で蓄電池の操作があるだけ)
補助金の申請は、SII(環境共創イニシアチブ)から行い、DER等導入事業(C事業)と呼ばれる区分が家庭用となります。
また、こちらの補助金は国からの補助金のため、ZEH補助金との併用はできません。
DERとは?
DERとは、分散型エネルギーリソース(Distributed Energy Resources)の略語です。
DERは、社会全体の電力供給を電力会社がもつ発電所だけでなく、地域の太陽光発電や蓄電池・V2H(EV)が設置されている各家庭からも社会全体に対して電力を送る仕組みです。
DERを行う目的は、再生可能エネルギーで課題となっている電力需給のリアルタイムの増減に対して、安定させることや電力コストの低減などです。社会全体の電力供給安定化・コスト低減を最終的な目標として、社会全体でエネルギーの補完をし合う新しいエネルギー形態です。
以前まではこの電力供給の仕組みをVPPと言っていました。ほぼ同義語ですが、VPPはバーチャル・パワー・プラントの略で「仮想発電所」という意味です。今後はこちらのDERという呼び方になっていくでしょう。
補助金の概要と条件
DERの更なる活用に向けて、今後の電力取引市場等を見据えた蓄電池の活用について実証実験を行うための予算として設けられた補助金です。
蓄電池は一般的に電力会社から電気を蓄電池へ貯める一方通行ですが、DERは蓄電池にためた電気を系統(電力供給網)へ逆流させて、地域の電力事情を安定させる目的があります。
また、各家庭の蓄電池の稼働状況把握のためのIoT化の実証を行うことで、DERを活用した電力システムの構築、そして再生可能エネルギーの普及が目的となっています。
補助金の条件
- 日本国内において事業活動を営んでいる法人又は個人事業主、又は日本国内に居住がある個人であること
- 補助事業により導入する補助対象設備の所有者であること。※リースはリース事業者と設備の使用者が共同申請
- SIIで登録される蓄電池機器
- 設備費・工事費・据付費の合計が目標価格15.5万円/kWh以下
- 様々な調査などへの協力ができる
その他細かい条件はSIIの公式公募概要(PDF)でご確認ください。
補助金額
蓄電システム
- 蓄電池の初期実効容量に対して上限3.7万円/kWh(設備費)
- 蓄電池の初期実効容量に対して上限5.2万円/kWh(工事費)
- 補助率としては3分の1以内(設備費・工事費に対して)
V2H充放電設備
- 設備費(V2Hシステム):2分の1以内で上限75万円/台
- 工事費:定額40万円/台
エネファーム
- 定額:4万円/台
IoT関連機器(HEMS)
- 定額で5万円
- 既設の家庭用DERをIoT化する場合:定額で10万円
※先着順で予算に到達次第終了となります(7月募集開始で1日で予算満了)
公募期間
2022年6月1日(水)またはB事業者採択決定後~2022年12月23日(金)12:00必着
※交付決定:家庭用の設備は交付申請から約1週間~2週間後が目安
申請から完了までのスケジュール
- 申請期間:2022年6月~(申請から1~2週間で交付)
- 工事の契約:必ず交付決定後に工事店と契約
- 連携期限:2022年12月24日(蓄電池の工事・設備認定・運転が完了すること)
- 実証事業:2022年1月予定(期間は1週間程度)
- 実証報告期限:2023年2月9日
目標価格
お施主様渡しの見積金額で、規定以下にしないとこちらの補助金がもらえない条件があります。
設備費・工事費・据付費の合計価格:15.5万円/kWh以下
このため販売店からの見積価格が明瞭になっています。
例えば、6.5kWhの対象蓄電池であれば、
6.5kWh × 155,000円 = 1,007,500円が、機器代・工事代の上限となります。
対象の蓄電池
遠隔操作ができる蓄電池が対象となります。
様々な住宅用の蓄電池がありますが、対象となる蓄電池は長州産業・伊藤忠商事・ニチコンなどの蓄電池になります。(※OEMでも対象となる場合あり。例:ネクストエナジー等)
補助金額の一例を紹介します。
スマートPVマルチ(長州産業・9.8kWhタイプ)※オムロンOEM
- 補助金上限額:375,600円
- 工事目標金額:1,286,500円以内
- 蓄電池タイプ:ハイブリッド型 / 単機能・全負荷 / 特定負荷 選択可能
- 初期実効容量:8.3kWh
スマートPVマルチ(長州産業・16.4kWhタイプ)※オムロンOEM
- 補助金上限額:571,700円
- 工事目標金額:2,542,000円以内
- 蓄電池タイプ:ハイブリッド型 / 単機能・全負荷 / 特定負荷 選択可能
- 初期実効容量:14.1kWh
スマートPVプラス(長州産業・7.04kWhタイプ)※田淵電機OEM
- 補助金上限額:279,400円
- 工事目標金額:1,091,200円以内
- 蓄電池タイプ:ハイブリッド型・全負荷
- 初期実効容量:6.2kWh
スマートPVプラス(長州産業・14.08kWhタイプ)※田淵電機OEM
- 補助金上限額:508,800円
- 工事目標金額:2,182,400円以内
- 蓄電池タイプ:ハイブリッド型・全負荷
- 初期実効容量:12.4kWh
スマート PV(長州産業・6.5kWhタイプ)※オムロンOEM
- 補助金上限額:253,500円
- 工事目標金額:1,007,500円以内
- 蓄電池タイプ:ハイブリッド型・特定負荷
- 初期実効容量:5.5kWh
スマートスターL(NFブロッサムテクノロジーズ・9.8kWhタイプ)
- 補助金上限額:327,500円
- 工事目標金額:1,519,000円以内
- 蓄電池タイプ:単機能型・特定負荷
- 初期実効容量:7.5kWh
ニチコン・12.0kWhタイプ
- 補助金上限額:427,400円
- 工事目標金額:1,860,000円以内
- 蓄電池タイプ:単機能・全負荷
- 初期実効容量:10.2kWh
まとめと見解
この補助金自体は、目標価格が市場価格でみるとかなり安い価格帯であったり、制度自体が始まったばかりということもあり、非常に難解でかなり慣れている業者でないと対応が難しい補助金となるかと思います。
補助金の採択を受けてから、工事請負契約を行うことも大きな注意点です。
業者と事前に補助対象の金額で工事が可能かどうかの相談はしつつも、契約自体は補助金の採択後に行いましょう。
また、実証実験として23年1月ごろに1週間程度蓄電池の操作を行うことを許可することや、報告書の提出にしっかり協力できる方に限られてきます。そのあたりのご理解の上、業者と相談された方が宜しいかと思います。
SIIの公式ホームページ概要詳細
SIIの公式公募概要(PDF)
対象機器一覧
【DERと併用不可】ZEH(ネットゼロ・エネルギー・ハウス)と同時採用
蓄電池単体での申請は不可!住宅自体がZEH補助金の採択を受けることが前提で、ZEH補助金のオプション的な位置づけとしての補助金です
こちらはほぼ「新築」を想定した補助金となります。
住宅メーカーや、住宅会社に行くとかなりの割合で聞くことになるZEH(ゼッチ)。
ZEHとはそもそも、ゼロ・エネルギー・ハウスの頭文字を取ったものです。
簡単に説明をすると、一年で消費するであろうエネルギーを基準から2割以上減らし、太陽光発電や燃料電池で作るエネルギーで相殺できる性能を持った住宅です。
※元々の住宅の付帯設備ではない、家電で消費想定電力「その他の設備」は計算に含まれない
環境省や経済産業省の管轄するZEH補助金では、ほぼ新築を想定したものになっていますが、ZEHの要件を満たした住宅に蓄電池を追加することで、補助金額が追加されます。
それでは一旦蓄電池を離れて「ZEHとはなにか?」の解説をしていきます。
ZEH住宅になる要件
まず「どういう要件を満たせばZEH住宅なのか?」を簡単に説明していきます。
こちらの3つの要件、全てに当てはまればZEH住宅になります。
- UA値(断熱性能)が、基準値以下となること
- 一次エネルギー消費量20%削減
- 残りの一次エネルギーを、太陽光発電等でゼロにすることができる
簡単に言えば、断熱性を基準より高レベルにして、基準より性能の良いエアコンや給湯器等を使って、太陽光発電を付けることで「ZEH住宅」になります。
UA値(断熱性能)
住宅の断熱とは、熱の出入りがどれくらいあるか?ということを数値化したものになります。
断熱材、サッシ、玄関ドアが各々どのぐらいの性能のものなのか?
また、四方全ての外壁の面積、屋根と床の面積、基礎断熱なのか否か、などなどを全て入力していき、建てる予定の住宅から、冬の場合はどれだけ熱が逃げるか?逆に夏の想定であれば、どれくらい外から熱が入ってくるか?
といったことを計算し、断熱としての性能を数値化します。
UA値は以下の式で計算されています。
UA値 = 家が失う熱の合計 / 外皮(屋根、天井、壁、床、窓、通気部など)の合計面積
UA値は値が低くなるほど「断熱性能が高い」という事になります。
ZEHではない通常の住宅の場合、国が定めているUA値(断熱性能)の基準は、
- 九州四国本州の比較的温暖な地域:0.87以下
- 北海道の最も基準が厳しい地域:0.46以下
の性能を出さないといけない事になっています。
ZEH住宅にはさらに断熱性能が求められる
そしてZEHにするためには、通常の基準よりさらに断熱性能の良い住宅を建てることになります。
断熱性能が高い住宅はそもそも、エアコン等をフルパワーで動かさなくても快適なので、省エネに繋がる期待度が高くなります。
そして、ZEHとして定義され補助金をもらう基準は、
- 九州四国本州の温暖な地域:0.6以下
- 東北北海道他の寒冷な地域:0.46以下
の断熱性能が必要です。
一次エネルギー消費量の20%以上削減
「UA値(断熱性能)」数値が出てきて初めてこちらの計算に移行します。
こちらは、国の定めている書式に、建築予定の住宅でどのような設備を使って、どれくらい基準に比べて省エネか?を計算します。
断熱性能が良くて快適であったとしても、使っている設備機器が元々電気を大量に消費するようなものであったら全く省エネではないため、断熱と省エネ機器の両方が基準より優れて、エコな家かどうかを判別されます。
計算する項目は下記のような内容です。
- どこの地域での建築か?
- 部屋の大きさ
- 冷暖房設備、換気設備、給湯設備の種類や性能
- 照明器具がLEDかどうか
- 太陽熱利用システム、エネファームの有無
- 太陽光発電システムの能力値
上記の項目ごとに性能値を入力し出てきた「設計一次エネルギー量」が、一般的に消費が想定される基準のエネルギー量である「基準一次エネルギー量」と比較して、(家電で使用されるその他設備を除いて)20%以上低ければZEHの基準の2つ目はクリアします。
太陽光発電で残りのエネルギー以上の発電をできるか
3つ目は、先ほど計算した一次エネルギーですが、基準より省エネと言っても電気やガスなどのエネルギーは使います。
現実的に、電気やガスを使わない生活は無理なので、その使っているエネルギーを太陽光発電で作る電気で帳消しして、理論上ゼロエネルギーになるかどうか、が最終チェック事項です。
概ね一般的な大きさである35坪前後の住宅では、太陽光発電を5kw前後でゼロエネルギー住宅になることが多いです。
2022年度の補助金概要まとめ
2022年度は経済産業省と環境省が合同で補助金事業をしています。
こちらの記事では、一般的で枠も多い環境省の「ZEH支援事業」の補助金を説明します。
ZEH自体の補助金額は、定額55万円/戸です。
蓄電池他の追加補助金(ZEHが採択されている前提)
- 定置型蓄電池:初期実効容量1kWhあたり2万円 / 台、または蓄電システムの補助対象経費の3分の1で、補助金上限を20万円としていずれか低い金額
- 地中熱ヒートポンプ・システム:定額90万円 / 戸
- <液体式> PVTシステム:パネル面積 5㎡以上8㎡未満:65万円/パネル面積 8㎡以上 80万円
- <空気式> PVTシステム:パネル面積 22㎡以上 90万円
- 液体集熱式太陽熱利用システム:パネル面積 4㎡以上6㎡未満 12万円/パネル面積 6㎡以上 15万円
2022年度は先着方式で決定となります。
公募期間
一次公募:2022年 5月 13日 (金)~ 2022年 6月 17日(金)
二次公募:2022年 7月 4日 (月)~ 2022年 8月 19日(金)
三次公募:2022年 8月 19日 (金)~ 2022年 10月 7日(水)
四次公募:2022年 11月 21日(月)~ 2023年 1月 6日(金)
各公募の交付決定日程
一次公募:2022年 7月 8日(金)
二次公募:2022年 9月 9日(金)
三次公募:2022年10月 28日(金)
四次公募:2023年 1月 27日(金)
完了実績報告書提出期限
一次公募:2022年 12月 16日(金)
二次公募:2023年 1月 20日(金)
三次公募:2023年 2月 3日(金)
四次公募:2023年 2月 10日(金)
※事業完了日から15日以内、且つ上記の期日内に提出すること
ZEH申請には、上記解説した「断熱性能」「一次エネルギー消費量」「太陽光発電等でゼロ」の計算や書類なども完了していて初めて応募ができます。
また提出後の変更は基本認められないため、間取りや申請に必要な設備機器も確定した状態で提出します。
(一旦補助金採択されると、特に申請した性能を下回る機種への変更は不可です)
上記等、各々で規定がありますので、詳細はSII / ZEHホームページ参照
https://sii.or.jp/moe_zeh31/support/public.html
「ZEHビルダー」「ZEHプランナー」登録済み業者でのみ申請可能
環境省、経済産業省のZEH補助金は、ZEHビルダーもしくはZEHプランナーに登録済みの会社でないと基本的には補助金の申請ができません。
大手住宅メーカー等は問題ありませんが、個人工務店では要確認です。
しかし登録は行っていても、今まで補助金採択されたことがない会社は意外と多いので、見極めも重要です。
ZEHである前提での蓄電池補助金
ZEHであることが条件ですが、蓄電池自体にも条件があります。
SIIに登録された商品であること
基本的には「ポータブルタイプ」ではなく、太陽光発電システムと連携を行って自給自足を目指すタイプに限られます。
市販されている定置型のリチウムイオン蓄電池のほとんどが対象ではありますが、下記から対象蓄電池の確認ができます。
対象となるための条件
- SIIに製品登録された蓄電システムであること
- 蓄電システムの導入価格(機器費+工事費・据付費)が、蓄電容量1kWhあたり15.5万円以下
- 再生可能エネルギー・システムにより発電された電力の自家消費量を増加させる目的で導入される機器であること(蓄電池単体設置のみは対象外)
- 再生可能エネルギーの自家消費量を増加させるために、当該再生可能エネルギーを効果的に蓄電できるもの(非常用の電力確保を目的として限定的に再生可能エネルギーを蓄電するものは対象外)
蓄電池の補助額
1キロワットあたり2.0万円
※補助対象経費の1/3又は 20万円のいずれか低い額
家庭用蓄電池の補助金シミュレーション
補助金で最終的に一体いくらもらえるか?実例に沿ってご説明していきます。
例えば東京都杉並区にて、長州産業の蓄電池6.5kWh(初期実効容量:5.4kWh)+HEMS+太陽光発電5kWを導入したと仮定します。
※東京都は全国的に見ても、太陽光や蓄電池に対して手厚い補助金がある
ZEH住宅の場合
東京都杉並区の場合:補助金合計 1,812,000円
- ZEH補助金:住宅550,000円+蓄電池108,000円 ※DER補助金は申請不可
- 東京都の補助金:540,000円+360,000円(太陽光)
- 杉並区の補助金:54,000円(蓄電池)+200,000円(太陽光)
※上限まで補助金が認められたと仮定した場合の試算です
太陽光発電・蓄電池をリフォーム等で後付けした場合
東京都杉並区の場合:補助金合計 1,353,800円
- DER補助金:199,800円 ※2022年8月時点では終了
- 東京都の補助金:540,000円+360,000円(太陽光)
- 杉並区の補助金:54,000円(蓄電池)+200,000円(太陽光)
※上限まで補助金が認められたと仮定した場合の試算です
電気自動車との組み合わせによる蓄電システムの補助金
上記のものは定置型の住宅用蓄電池を想定していますが、今は電気自動車の蓄電池を、家庭に流して電気を活用するV2H(Vehicle to Home)というシステムがあります。
国から車両本体に対しての補助金と、自宅などに設置する充給電設備に対しての補助金があります。
ここで注意が必要なのは、充電のみのシステムと、電気自動車から電気を取って住宅に供給ができるシステムの充給電設備の違いがあります。
また電気自動車によっては、住宅側への供給ができない車両もありますので、あわせてご確認の上組み合わせを検討が必要です。
また、まとめて一括の工事請負契約として行ってしまうと同時併用ができない可能性がありますのでご注意ください。
電気自動車の蓄電池を、家庭に流して電気を活用するV2Hについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。 V2Hはデメリットあり!電気自動車の対応車種や価格・補助金
なぜ蓄電池の導入で補助金が出るの?
皆さんは、東日本大震災の時に計画停電が実施されたことは記憶に残っていますでしょうか?
まさに災害時に電気の供給が足りなくなり、計画停電により需要を抑えなくてはならなくなった事例ではありますが、このような事態を引き起こさないように進められているのが、太陽光発電といった再生可能エネルギーを自己消費したり、うまく電気を配分したりバランスを取る試みが行われようとしています。
再生可能エネルギー、特に主流となっている太陽光発電システムの最大の弱点は晴れた日の昼間しか発電できないという点です。
この弱点を補い、かつバランスを取るのに現在社会に普及している仕組み・システムで最もベストなものがリチウムイオン蓄電池を使った自給自足、もしくは他者への電気の分配の仕組みです。
政府は2030年までに再生可能エネルギーを日本全体のエネルギー供給全体の1/4に持っていく目標を掲げています。
そのために蓄電池の普及が欠かせない事項となり、また各社の蓄電池がようやく現実的に手の届く価格になってきた背景もプラスされ、今年度から本格的に補助金がより一層拡充してきました。
また電気代の上昇傾向が継続されていることや、FIT制度の太陽光発電の初期導入された方が2019年11月以降に権利が失効してくることも、蓄電池の注目が集まっている要因のひとつです。
では実際に蓄電池を導入する際、どんな補助金を利用できるか?を説明していきます。
難しい補助金は業者にお任せ
少し難しい蓄電池の補助金制度を解説しましたが、実際に蓄電池を購入する際は、多くの販売店が補助金の代行サービスを行っております。
購入する蓄電池や、お住まいの地域・状況によりベストな補助金を提案してくれることでしょう。
(ただし、補助金対応可能をうたっている業者でも、実際の申請業務慣れているかは見極めが必要です。)
購入の際は複数業者から、自分にベストと思われるメーカーや容量などを選定してもらい、価格を比較して購入検討されることをオススメします。
再生可能エネルギーをふんだんに作って売る時代から、自給自足の時代に移ろうとしています。補助金を使って少しお得に設置できますので、蓄電池の導入を検討してみては如何でしょうか?