直流充電タイプや押し上げ有無の切替!京セラ蓄電池の機能と価格

太陽光発電からの直流接続でロスを最大限減らしてダイレクトに充電できる「マルチDCリンクタイプ」蓄電池や、押し上げのあり・無しを選択できる家庭用蓄電池トップクラスの12.0kWh「大容量タイプ」など京セラ蓄電池の機能とスペックをご紹介。

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直流充電タイプや押し上げ有無の切替!京セラ蓄電池の機能と価格

目次

京セラは、2019年で創立60周年の歴史を持っている会社で、元々「京都セラミック株式会社」という名前の略称が、現在の社名になっています。
全国区でも勿論有名な会社ですが、特に関西地域では名前が通った会社であり、先ほど触れた京セラドームとして大阪ドームへのネーミングも手を挙げて、野球好きの方には馴染みの名前の会社ではないでしょうか。

現在の事業でも、元々のセラミック技術で培ったノウハウなどを生かしたキッチンで使ったりするセラミック製品や医療用製品も製造していますが、主力となっているのはスマートフォンや様々な電子機器等に使われる部品や携帯電話本体の製造、太陽光発電のパネルや蓄電池を製造しています。

特にエネルギー関連事業に関しては、太陽光発電パネルの研究を1975年から始めており、1982年には世界に先駆けして多結晶太陽光パネルの量産を開始し、1993年に国内初の住宅用太陽光発電を販売したのも京セラでした。

そして現在に至っても、太陽光パネルは、各メーカーがコストのかからない海外での生産から逆輸入を取っている現状が多いにもかかわらず、国内生産(滋賀県の工場)を依然として続けており製品の品質については、国内メーカーでも高い水準を誇ります。

そんな京セラの住宅用地電池にフォーカスを当てて、紹介をしていきます。

その他、家庭用蓄電池の主要メーカーの一覧はこちら

6.5kWhマルチDCリンクタイプの紹介

こちらの「マルチDCリンクタイプ」の非常に特徴的なポイントは、太陽光発電からのダイレクト充電が可能なことです。
ほとんどのメーカーは、パワーコンディショナーを経由して、メーカーによってはさらに調整機能であるDC/DCコンバーターという2つの機械を通して、蓄電池へ充電が行われます。
これは、太陽光の電力は天気によって、瞬間的に出力が上がったり下がったりするため、調整機能であるパワコンを間に入れる必要性があるためですが、このシステムは太陽光発電からの直流接続でロスを最大限減らした状態でダイレクトな充電が可能です。
(パワコンやDC/DCコンバーターはシステム上必要ではあります)
またHEMS(ホーム・エネルギー・マネージメント・システム)であるナビフィッツを設置が必要となっており、後ほど詳しく解説しますが、このHEMSでも調整等を行ってくれます。

運転モードは3つ

通常の連携運転時(太陽光発電と電力会社からの接続が通常通り行われている状態)の運転モードは3つになります。

経済モード

こちらは基本的には時間帯別電力契約の家庭において、安価な深夜電力で蓄電池へ充電を行い、朝や夕方~夜、または雨天時の日中に放電を行って、高い電気代の時間帯は、電力会社からの買電を極力減らして経済メリットを出すモードです。
エコキュートの運転に非常に似た動きをしており、深夜電力の有効活用の1つとして活用できます。

このモードで運転する方は、基本的には売電単価が高い方(目安としては売電単価48円~30円台)の方と思われ、高い金額で売電ができるので日中は売電して、深夜電力を活用した方がお得です。
10年間の売電が終了してからは、下記のグリーンモードに切り替えれば良いのです。

グリーンモード

こちらは、先ほどの経済モードと異なり、太陽光発電の余剰電力は売電をせず、蓄電池へ電気を優先的に回して、太陽光のタダで作った電気を充電するモードです。
充電が満タンになった場合は、残りの余剰電力は自動的に売電へ切り替わります。

このモードは、最近に太陽光発電を設置された売電単価が比較的低い方(目安としては20円台)や、太陽光発電の売電が元々48円や42円での買取権利が失効された後、こちらのモードを活用するとメリットが出やすいです。

要するに、非常に安い金額でしか売れないなら、自分で自給自足しましょう、という考え方です。今後のエネルギーを取り巻く状況は、この「自給自足」がひとつのキーワードです。

安心モード

こちらのモードは、災害に備えて設定以上は放電しないモードになります。
災害が昨今多い中、通常時も使っていて蓄電池が減っていると不安な方には、こちらのモードがおすすめになります。

停電時の動き

停電時の動きについては、まず「特定回路」と呼ばれるタイプとなっております。
停電時にはあらかじめ決まった回路へ電気が供給されるようになっており、最低限の生活の電気をまかないます。
切り替えは自動で行ってくれるので、難しい操作などは不要になっていますが、UPS機能(電気が切断されず連続して供給される機能)は持っていませんの、その点だけご注意ください。
(人命に関わる医療機器やデスクトップPCを担保するのはおすすめできません)

また停電時でも、日中で晴れて太陽光発電が家についていれば、その発電した電気はダイレクトに蓄電池へ電気が供給されるため、晴れていれば充電しながら電気を使い続けることができます。最大出力は2000Wとなっています。

停電時の使用できる家電機器の例ですが、
冷蔵庫、扇風機、液晶テレビ、携帯電話の充電、パソコン、蛍光灯スタンドの多くの会電製品を連続で、目安最大12時間の使用が可能です(使用電力を430Wと仮定した場合)

ナビフィッツとの連携について

AIが搭載された新型の京セラのHEMSは、ナビフィッツという商品名です。
こちらのHEMSとの連携でできることは、電力の消費する日毎のパターンや、天気予測から得られる情報を解析して、電力消費量や太陽光発電の予測発電量から、ベストな蓄電システムの充放電を自動制御していきます。

こういったシステムが入っていないと、時間で単純に自動的に運転を行いますが、天気やその家庭に応じた動きをサポートしてくれるため、ケースバイケースでの放電制御をすることにより、電力単価の情報からその高い時間帯の買電をできるだけ減らすやりくりができます。

EGS-ML0650の価格とスペック

  • 蓄電池容量:6.5kWh(初期実行容量:5.4kWh)
  • 外形寸法:幅452mm×高さ656×奥行120mm
  • 設置場所:屋内・屋外 兼用
  • 重量:52kg
  • ECOHNET Lite対応機種
  • 定価:2,700,000円
    (システム全体・蓄電池ユニット/パワコン/DCDCコンバーター/計測操作ユニット含む)

12.0kWh「大容量タイプ」

2つ目にご紹介するのが業界でも住宅用としては、蓄電容量がトップクラスに大きい12kWhタイプです。
こちらのシステムの特徴としては、押し上げのあり/無しが設定で選択できることです。
この仕組みも他社にはあまり見られない仕組みです。

押し上げとは

簡単に言えば太陽光発電が稼働して、売電を行っている時に蓄電池からの放電ができるかどうか?です。
太陽光発電で例えば3kwの電気を作って、1kw宅内で消費して余剰電力が2kwあったとします。その場合に、蓄電池から宅内の電気をまかなえば3kw分丸々売電できることになります。この時に、例えば16円の深夜電力で溜めた蓄電池の電気だったとします。本来1kw分は自己消費されるはずの分が、蓄電池の電気によって、24円で逆に電力会社が買わされる、という逆転現象が発生します。
要するに蓄電池からの電気で住宅で使っている電気を賄って、太陽光発電の電力は全て売電にまわしてしまうことを「押し上げ効果」と言います。

この押し上げに関しては、ほとんどのメーカーが押し上げにならないような制御システムを変更できない初期設定として持っています。
(太陽光の余剰電力が発生している際は、蓄電池からの放電ができないようなシステム)

2018年度までは、この押し上げ効果があるシステムを導入している場合には、売電価格が下がってしまうようになりましたが、2019年度は押し上げありでも無しでも売電単価は変わらないということになっております。(太陽光買取単価は年度によって異なるため確認をしてから設置してください)

そのため、2019年度以降にこちらのシステムを導入される方は、その懸念がなく導入することができます、さらに他に導入しているシステムや状況に応じて変えることができるのが最大の特長です。

押し上げありの場合

運転モードは4つあります。太陽光売電優先モード、太陽光充電モード、ピークカットモード、深夜電力活用モードの4つで多彩な運転モードの選択が可能になっています。

押し上げなしの場合

運転モードは2つあります。上記と同じような経済モードとグリーンモードです。

停電時の動きについて

停電時は自立運転として最大出力2kVA(2000W)の出力で電気をまかなうことが可能です。
(通常連携時は最大3kWmの出力)

停電時の使用できる家電機器の例ですが、
冷蔵庫、扇風機、液晶テレビ、携帯電話の充電、パソコン、蛍光灯スタンドの多くの会電製品を連続で、目安最大23時間の使用が可能です(使用電力を430Wと仮定した場合)

EGS-LM1201の価格とスペック

  • 蓄電容量:12.0kWh(初期実効容量:10.3kWh)
  • 定格出力:3.0kW/2.0kVA
  • 外形寸法:幅1060×高さ1250×奥行300
  • 設置場所:屋外想定
  • 重量:226kg
  • ECOHNET Lite対応機種
  • 定価:3,700,000円
    (リモコンやケーブル等の部材を含む価格。詳細はプランによって変動する為、工事会社へご確認ください)

3.2kWh小型スタンダードタイプ

こちらのシステムは、大容量タイプと同じように押し上げの有り無しの切り替えができます。

押し上げがありの場合は、昼間に単純に住宅側に電気を供給して太陽光発電での発電した分は、できるだけ売電にまわすことができます。

また押し上げ無しの場合は、通常モードとグリーンモードがあります。
通常モードは深夜電力で蓄電を行い、朝夕に放電をかけるというものです。グリーンモードは、同様に余剰電力を蓄電して買電を減らすモードです。

またこちらの蓄電池は容量もコンパクトになっており、3.2kWhとなっています。
比較的、電力消費が大きくないご家庭や初期費用を抑えたい方向けの商品となっています。

停電時の動きについて

停電時は自立運転として最大出力1.5kVA(1500W)の出力で電気をまかなうことが可能です。(通常連携時は最大1kWmの出力)

停電時の使用できる家電機器の例ですが、
冷蔵庫、扇風機、液晶テレビ、携帯電話の充電、パソコン、蛍光灯スタンドの多くの会電製品を連続で、目安最大9時間の使用が可能です(使用電力を430Wと仮定した場合)

EGS-LM0320の価格とスペック

  • 蓄電容量:3.2kWh(初期実効容量:2.7kWh)
  • 定格出力:1kW/1.5kVA
  • 外形寸法:幅530×高さ650×奥行300
  • 設置場所:屋外・屋内 両方想定
  • 重量:54kg
  • ECOHNET Lite対応機種
  • 定価:1,500,000円
    (リモコンやケーブル等の部材を含む価格。詳細はプランによって変動する為、工事会社へご確認ください)

まとめ

京セラの蓄電池の2019年8月現在でのラインナップでの3つのシリーズをご紹介しました。
こちらの紹介でわかる通り、他社にはないシステムとして押し上げの有り無しの切り替えができる住宅用蓄電池があることです。

エネファームなどのダブル発電で、今まで太陽光発電について詳しい方であれば、売電価格が下げられてしまうことや、コストメリットであまり見向きもしなかったであろう押し上げ有りのシステムですが、
2019年度からは押し上げ効果があるシステムを導入していても、売電単価が変わらないことから、それなら押し上げ効果があるシステムの方が、売電も増やせ得であると思われる方も多くなってきます。

この他社にはない蓄電池システムを、太陽光発電と併用する場合は押し上げの話を参考にして、検討の選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。