
抜群の信頼度!パナソニック創蓄連携システム・蓄電池の機能と価格
目次
今回は蓄電池業界では電池の品質には定評があるパナソニックの紹介です。
住宅用蓄電池だけでなく、色々な住宅用住宅設備機器を製造・販売もされていたり、スーパーやホームセンターでよく売られている乾電池等を始め信頼度は抜群のパナソニックの住宅用蓄電池の紹介をしていきたいと思います。
その他、家庭用蓄電池の主要メーカーの一覧はこちら ラインアップで比較!家庭用蓄電池メーカーの一覧と強みを紹介
パナソニック蓄電池の強みは「品質」と「機器連携」
パナソニックは言わずとしれた松下幸之助創業の松下電工からの流れを組む会社で、創業約100年となります。
現在、蓄電池や乾電池を製造している事業部(松下幸之助の時代からのカテゴリーごとの部門の呼び方)は、旧サンヨー電機(SANYO)を買収した部門が主力として担っています。
サンヨー時代から、一般消費者とっては単三乾電池などの目につきやすい商品から、自動車のバッテリーやノートパソコンの電池に至るまで、様々な分野の電池を製造・販売してきたノウハウを持っています。
また蓄電池を考える上で、必要不可欠な太陽光発電の事業も、実は旧サンヨーの技術を受け継いだものになります。
太陽光発電パネルのことを少し知っている人であれば、ブランド名「HIT」のパネルは実発電量で、どこのメーカーよりも発電するとの定評があります。
太陽光発電にしろ、蓄電池にしろ品質面では非常にレベルの高い試験をクリアした商品を出荷し続けていること、また太陽光発電のパネル1枚1枚で全数検査を行っていることはよく知られています。
そして品質確保に並ぶ、パナソニックの強みのもう1つは連携できる機器の豊富さです。
太陽光発電パネル、パワーコンディショナー、蓄電池本体、HEMS(ホーム・エネルギー・マネージメント・システム)、分電盤まで自社で一貫して生産していることによるトータルでの連携や接続のしやすさはメリットとなります。
現在はその蓄電池技術は、世界でも有数のモノとなっており、住宅・産業用蓄電池のみならず、有名なところではアメリカのテスラ社に電気自動車向けの蓄電池を供給したり、日本ではトヨタ自動車へプリウス等をはじめとしたハイブリッドカー等のバッテリーなどを供給しており、その技術は世界のお墨付きがあると言えます。
それでは、パナソニックの住宅用地電池のラインナップの紹介をしていきたいと思います。
パナソニックの住宅用蓄電池のラインナップ
住宅用では大きくわけて3タイプの蓄電池が商品ラインナップとしてあります。
太陽光発電などと連携し、非常時も平常時もシステムの動きとして内容が充実している「創蓄連携システム」。
スタンドアロン型と呼ばれる、簡易的な置き型・コンセントタイプの蓄電池。
非常時に必要最低限の機器を使用したい蓄電容量1kWhの壁掛け用のリチウムイオン蓄電盤
となっておりそれぞれを解説していきたいと思います。
蓄電池容量がフレキシブル「創蓄連携システム」
各社で主力商品として販売している、太陽光発電などと連携して平常時も非常時も使いやすい創蓄連携システム。
パナソニックの特長としては、蓄電池容量がフレキシブルに選択が可能なことです。
従来の創蓄連携システムであれば、5.6kWhの蓄電池本体がベースとなり、こちらをもう1台設置することにより11.2kWhの蓄電池容量まで増やすことができますので、予算や家族構成に応じて蓄電池容量が選択できました。
パワコンは大きくわけて2つのタイプがありますが、蓄電容量が5.6kWhであれば壁掛けのパワーステーションSもしくは、据え置き型のパワーステーションです。
11.2kWhタイプは、据え置き型しか選択肢がありません。
「創蓄連携システムS+」は更に、蓄電容量の選択が可能に
そして2019年10月受注開始予定の「創蓄連携システムS+」は更に、蓄電容量の選択肢が増えました。従来の5.6kWhの蓄電池に加えて、3.5kWhの蓄電池本体も加わったことにより蓄電容量が5パターンになります。
パターン1:3.5kWh(3.5kWhタイプのみ1台)
パターン2:5.6kWh(5.6kWhタイプのみ1台)
パターン3:7.0kWh(3.5kWhタイプを2台連結)
パターン4:9.1kWh(5.6kWhタイプ+3.5kWhタイプ連結)
パターン5:11.2kWh(5.6kWhタイプを2台連結)
上記のような形で組み合わせが可能となっており、更にパワーステーションS+本体(※パワコン)を増設すれば同じように3回路まで接続可能となっており、最大で33.6kWhの蓄電池容量まで増設することができます(5.6kWh×6台)
トランスユニットを追加で200V機器も使用可能
また基本プランは100V出力を想定していますが、200V用のトランスユニットを設置することにより、エアコンやエコキュート等の200V専用回路にも電気を供給することが可能となっております。
また「創蓄連携システムS+」では、パワーステーションS+1台につき、蓄電池ユニットが2台設置されている場合に、この200V用のトランスユニットを設置すると、停電時には最大で4kVAの出力が可能となっているため、エコキュートやIHの稼働をすることができオール電化住宅でも安心してバックアップ電源として使って頂けるものとしてパワーアップしました。
パワーコンディショナーRタイプ・パワーステーションS+は後から蓄電池を設置可能
蓄電池需要が昨今高まっている中においても、やはりまだ初期費用が高額であったりすることから、みなさんが設置できるわけではない現状があります。
パナソニックのパワーコンディショナー(パワーコンディショナーRタイプに限る)・パワーステーションS+については、蓄電池を後から設置することができるタイプになっており、ニーズや予算に合わせて後から蓄電池を設置する、もしくは増設することが可能です。
例えば、新築をされる際には、予算の関係や必要性から、太陽光発電のみで良いと考えていたとします。
お子様が生まれたり、災害対策として蓄電池が欲しいな、と後々に思った際には、太陽光のパワコンを交換せずとも、そのまま蓄電池が設置可能になります。
これによりパワコンが蓄電池設置の際に無駄にならずリフォーム工事費用が安く済む、というメリットがあります。
他には、ご家族が増えたりして電力消費量が増えたことや、太陽光発電のFIT適用の売電が終わって自家消費として太陽光発電の電気を活用したい場合に、増設工事が他のメーカーに比べて比較的安易にできることがメリットです。
(パワコンRもしくはパワーステーションS+に限る)
3つの運転モードと非常時の動作
創蓄連携システムは3つの運転モードがあります。
経済優先モード
1つは太陽光発電の売電を最優先する「経済優先モード」、2つ目は太陽光発電の余剰電力を蓄電池へ溜めることを優先する「環境優先モード」、3つ目は災害時に備えて常に蓄電池の容量を満タンにしておく「蓄電優先モード」があります。
「経済優先モード」は、太陽光発電の売電単価が比較的高い家庭向けのモードになります。
あくまで目安ですが、現在48円~30円代で売電できており、時間帯別契約(深夜電力が安い)をしている家庭は、極力余剰電力は売電をした方が得になる場合が多いです。
そのため太陽光発電での余剰電力は売電を行い、蓄電池には安い単価の深夜電力で電気を溜めることモードです。
これにより、安い単価でためた深夜電力を、朝や夕方、雨の日の日中使用する電気として振り分けて使うことにより月額で1500円前後電気代が節約できると言われています。
考え方としてはエコキュートの動きに似た形で運転して経済メリットを出します。
環境優先モード
2つ目の「環境優先モード」は、太陽光発電の余剰電力が比較的安い(契約売電単価20円台目安)家庭は、売電するより自給自足として太陽光発電で作った電気を蓄電池に溜めるモードです。
これにより、元々太陽光発電のみの場合の電気の自給率は約34%なのに対し、5.6kWhの蓄電池設置で約60%、11.2kWh蓄電池設置で約86%となっています。
蓄電優先モード
3つ目のモードは、他社にはあまり見られないモードの「蓄電優先モード」です。
こちらのモードは常に蓄電容量が95%~100%で待機するモードです。
太陽光発電が付いている場合は、自然放電等で減った電力をまかなったり、電力会社からの電力で補充しながら満充電にします。(太陽光発電の余剰電力は基本的には売電します)
非常時の動作
そして、非常時に停電になった際でありますが、蓄電池からの電気に切り替える設定が、手動と自動と選択ができます。
最大で2000W~3000Wの出力になります。
いずれにしても停電時には、特定負荷の回路ののみに電気を供給する形になります。
(停電時に電気を供給する回路を予め決めておかないといけなく、パナソニックの創蓄連携システムは全負荷型ではありません)
HEMS「AiSEG2」との連携で電気の流れの最適化
パナソニックの特長のひとつとして「色々な機器との連携がしやすい」というメリットがあります。
HEMSは、リアルタイムで使用している電力を確認することができたり、各機器との連携を行ってIoT住宅化することができるシステムです。
このHEMSと創蓄連携システムを連携させておくことで様々なメリットが享受できます。
天気予報をもとに自動で判断
パナソニックのHEMS「AiSEG2」と連携することで、翌日の天気予報をもとに自動で電気の流れの最適化を判断します。
翌日の太陽光発電での「余剰電力が豊富に確保できそうだ」と判断した場合は前日の夜間でのエコキュート(パナソニック製でAIソーラーチャージ機能が搭載されたエコキュートの機種を同時採用に限る)の湯沸しを最低限にして、翌日晴れた際に発生する余剰電力でエコキュートを日中に沸かします。
また、曇りだした場合は、蓄電池に溜めた電気でお湯をわかすように切り替えを行ってくれます。
そして、その天気予報のデータで大雨や暴風などの警報が発せられた際は、停電に備えて自動で蓄電池が電気をためる動きをとります。
HEMSが蓄電池に関わる部分としての機能は、現在はこの2点ですが、HEMS自体は徐々にできるサービスや、メーカー間での規格設定が定まってきております。(規格はECHONET Liteが有力)
スマートフォンで蓄電池の残留なども確認可能
またスマートフォンと連携すれば、ご自身のスマートフォンで太陽光発電の状況や蓄電池の残留なども一目でわかるサービスも無料で行っております。
HEMSで今後様々なできることが増えていくと想定されており、蓄電池の設置とともに同時に採用されたいという方が増えてきております。
最長15年保証と点検サービス
品質に定評があるパナソニックの保証内容を見ていきましょう。
無償10年・有償15年の保証
創蓄連携システムは、パワコン・パワーステーション・コンバーター・トランスユニットについては無償の15年の機器保証です。
蓄電池ユニット本体については、無償の保証では10年保証となっており、有償保証では15年に延長が可能です。
※蓄電池ユニットの保証内容:初期容量の60%未満になった場合
使用年数や容量の低下で点検
パナソニックの蓄電池は長期使用による劣化での事故等を防ぐことを目的として、一定のご使用年数もしくは蓄電の容量が規定値を下回る場合に、点検のお知らせが表示されるようになっています。
そのため、使用開始から10年半経過時点で点検のお知らせが出て、有償での点検サービスを受け、必要があれば修理等を行う必要があります。
こういったサービスを行っているメーカーは少ない現状です。
「創蓄連携システム」の価格とスペック
パワーステーションS+
- 製品カテゴリー:パワーコンディショナー
- 定格出力:5.5kW
- 回路数:4回路
- 外形寸法:幅706×高さ407×奥行216mm
- 設置場所:屋外想定
- 定価:550,000円(税込) ※塩害地域用570,000円(税込)
パワーステーションS+蓄電池用コンバーター
※蓄電池設置の際には必要
- 外形寸法:幅520×高さ407×奥行216mm
- 定価:250,000円(一般地用 ※3.5kWh用と5.6kWh用ともに)
リチウムイオン電池ユニット 3.5kWhタイプ/ 5.6kWhタイプ
- 製品カテゴリー:蓄電池本体ユニット
- 蓄電容量:3.56kWh / 5.6kWh
- 実効容量:3.06kWh / 5.0kWh
- 外形寸法:幅480×高さ660×139.2mm / 幅480×高さ610×230mm
- 設置場所:屋内想定
- 定価:800,000円(税込)/ 1,230,000円(税込)
200Vトランスユニット
- 外形寸法:幅549×高さ500×195mm
- 設置場所:屋外想定
- 定価:500,000円(税込)
- 備考:壁掛け架台もあり(定価110,000円)
スタンドアロンタイプ「リチウムイオン蓄電システム」
上記の創蓄連携システムは、基本的には太陽光発電などを連携させることを前提に設計されております。
ただ、ニーズとして太陽光発電は設置しない(できない)場合や、小型で非常時用として蓄電池があれば十分という方もいらっしゃいますので、そういったニーズ向けの設置もしやすい手軽なスタンドアロンタイプ(屋内・置き型)のご紹介です。
蓄電容量5kWhで長期間の停電時も対応可能
まず気になるところとしては、蓄電容量が5kWhとなっております。
このシステムで3日間、冷蔵庫を72時間稼働しテレビを合計6時間、スマートフォンの充電2台を合計9時間行えるとなっており、長期間の停電時も最低限のことは足りる容量になっております。
スタンドアロン蓄電池の充電には200V用コンセントが必要
こちらのタイプは、購入して部屋に置いてコンセントを差して置いておくだけ、という工事不要の形でも使用することはできます。
ただし蓄電池本体へのコンセント充電は、200V用の接地極付コンセントが必要になりますので、そちらのコンセントがある場合は問題ないですが、一般的なリビング等にはこういった特殊コンセントはない場合が多いので、その際は購入した住宅会社などを通じて、電気工事店で工事が必要になってきます。
電気工事で停電時あらかじめ設定した回路に給電可能
また、置き型のタイプではありますが、電気工事をあらかじめ行って特定回路からこのスタンドアロン蓄電池を経由して(普段は電気が通過しているだけ)、天井の照明や冷蔵庫などに給電をすることができます。
停電したと蓄電池が判断した場合、5秒ほどブランクがありますが、あらかじめ経由した回路については電気が供給されて使用できるようにすることも可能です。
操作や残量の確認などは蓄電池本体についている、液晶タッチパネルで操作することができますので、リモコンなどを別途用意する必要はありません。
タイマー設定で安い深夜電力で充電可能
そして、電気工事がされている前提であればタイマー設定で安い深夜電力を、こちらの蓄電池に溜めて電気をよく使う昼間や、夕方から夜にかけて放電するタイマー設定が可能です。
ただし、最大出力が100V・1500VAのためエアコンや電力消費の大きい家電製品には接続することが難しい現状と、こちらのタイマー設定での運用の場合は、太陽光発電を設置されている家庭では押し上げ効果がある、とみなされる場合があるので、事前に電力会社へご契約の相談をおすすめします。
押し上げ効果
太陽光発電を設置している家庭で、蓄電池や燃料電池を併用している場合、発電して余剰電力が発生している際に、住宅側へ蓄電池から電気を供給すると、本来発電していた電気を自己消費する電気を、蓄電池からまかなうことにより、余剰電力となってしまい、本来よりも多く売電してしまう現象です。
多くの、太陽光発電と連携ができるタイプは、このような押し上げにならないような設計がされているものが比較的多いですが、こちらはその機能は備えていません。
無償7年の保証
スタンドアロン蓄電システムは、本体保証が無償での7年となっております。有償での延長保証はこちらのタイプはございません。
※蓄電池ユニットの保証内容:初期容量の60%未満になった場合
スタンドアロンタイプ「リチウムイオン蓄電システム」の価格とスペック
- 蓄電容量:5kWh
- 最大出力:1500VA
- 入出力電圧:AC100V
- 充電時間:8時間(満充電まで)
- 切り替え時間:タイマー設定時0.02秒以内/停電時10秒以内
- 設置場所:屋内想定
- 外形寸法:幅250×高さ649×奥行626mm(固定スタンド時 幅392mm)
- 運転音:40dB
- 重量:67kg
- 定価:1,280,000円
壁掛け蓄電池「リチウムイオン蓄電盤」
業界では初の壁掛けタイプで、設置に場所をとらず居住空間等の邪魔を比較的しないようになっております。
外見は分電盤のような形をしておりますが、この中に1kWhの蓄電池を搭載しております。
停電時にはスイッチ操作などを行わなくても、あらかじめ決めておいた回路のみに自動で給電を行います(切り替えに約5秒前後要します)
蓄電容量「1kWh」。緊急時の蓄電池として安く導入
約1kWhの容量で、冷蔵庫が約14時間、スマートフォンの充電が約1回の蓄電容量となっていますので、ほぼ非常時での冷蔵庫および、スマートフォンやテレビ視聴などの限定的な最低限の電気供給となります。
定価も398,000円と、他の蓄電池に比較すると安価ではありますので、災害対策での蓄電池導入という観点では、比較的ではありますが導入しやすい価格帯となっています。
またスタンドアロン蓄電池と同様に太陽光発電を設置されている家庭では押し上げ効果がある、とみなされる場合があるので、事前に電力会社へご契約の相談をおすすめします。
押し上げ効果
太陽光発電を設置している家庭で、蓄電池や燃料電池を併用している場合、発電して余剰電力が発生している際に、住宅側へ蓄電池から電気を供給すると、本来発電していた電気を自己消費する電気を、蓄電池からまかなうことにより、余剰電力となってしまい、本来よりも多く売電してしまう現象です。
多くの、太陽光発電と連携ができるタイプは、このような押し上げにならないような設計がされているものが比較的多いですが、こちらはその機能は備えていません。
無償10年の保証
壁掛け蓄電池「リチウムイオン蓄電盤」は、本体保証が無償での10年となっております。有償での延長保証はこちらのタイプはございません。
※蓄電池ユニットの保証内容:初期容量の60%未満になった場合
壁掛け蓄電池「リチウムイオン蓄電盤」の価格とスペック
- 蓄電容量:1kWh
- 最大出力:500VA
- 入出力電圧:AC100V
- 充電時間:8時間(満充電まで)
- 切り替え時間:タイマー設定時0.05秒以内/停電時5秒以内(ブレーカー1)・約7分(ブレーカー2)
- 設置場所:屋内想定
- 外形寸法:幅605×高さ350×奥行155mm
- 運転音:35dB
- 重量:20kg
- 定価:398,000円