ハイブリッド蓄電池で高い安全性!コネックス蓄電池の機能と価格

蓄電池の弱点を克服したコネックス蓄電池の機能と価格をご紹介。独自技術で種類の異なる蓄電池を接続することで過充電による発火に対する安全性や低温環境での動作を実現。家庭用蓄電池は太陽光発電システムと直接接続で直流のまま充電可能など特徴を解説。

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ハイブリッド蓄電池で高い安全性!コネックス蓄電池の機能と価格

目次

コネックスと聞いてピンとこない方も正直多いかと思いますが、急成長している会社かつ、商品も全く他にない商品を開発していることも魅力の一つです。
コネックスをご存知ない方も、是非一度こちらの記事を参考にして、コネックスに関しての知識を深めてください。

その他、家庭用蓄電池の主要メーカーの一覧はこちら

コネックス システムズ株式会社

コネックス(正式社名:CONNEXX SYSTEMS株式会社)は、2011年に設立された所謂ベンチャー企業から、急成長と遂げている会社です。
しかし会社設立1年後に、京都に研究所を開設し独自色の強い商品を開発・販売していたりと、大手メーカーに負けない商品開発を行っています。

2019年には、三菱電機の太陽光パネルとコネックスの蓄電池を組み合わせた発蓄電フルシステム商品が開発されたり、関西電力グループと資本業務提携を結んで様座なエネルギー硝材の開発を加速させております。

住宅用蓄電システムCTシリーズ

コネックスから販売されている住宅用蓄電池システムは1機種の2タイプになります。
2タイプは基本性能は同じで宅内表示器の有無で2タイプとなっています。

商品の特長のポイントを解説しながら、合わせて伴って知っておいた方がよい基礎知識も解説していきます。

ポイント1:独自技術「BIND Battery」

現在のほとんどの家庭用蓄電池はリチウムイオン電池です。
価格面のバランスや耐久性、各メーカーの技術どれをとっても現在の技術では最もベストな選択肢と言えるリチウムイオン電池ですが、欠点もあります。

蓄電池だけでなく、様々な商品に広く使われているリチウムイオン電池ですが、近年その採用の増加と共に、国内全体の出荷数から極めて僅かではありますが出火等の事故も起きております。

その火災の原因となるのは、過充電を繰り返していたりすると、電池の劣化と共に内部でショートを起こし発火することが稀にあります。

その欠点を克服しているのが、コネックスの独自技術「BIND Battery」になっています。
方法は、過充電になったさいにその余分な電気を、リチウムイオン電池とは種類の異なる鉛電池へ電気を分散し、発火することを未然に防ぐというものになっています。

鉛電池は、家庭用蓄電池が出てきた際に安価なシステムでよく使用されていましたが、リチウムイオン電池に比較して耐久性が低いこと、を主な理由として庭用蓄電池では緊急的なポータブルタイプ等を除いて少なくなっています。

コネックスの技術は、過充電になった際にこの鉛電池を逃げ道として活用したものになりますので、CTシリーズの蓄電池の主の電池はリチウムイオン電池になります。

しかし鉛電池にも長所はあり、それは低温に強い点です。
他社の家庭用蓄電池のカタログでも、推奨する外気温は0度もしくはマイナス10度までのシステムが多いですが、コネックスのCTシリーズは鉛電池とリチウムイオン電池の良いところ取りをしており、マイナス30度の環境下でも十分な放電容量を維持できる性能を持っています。

このように、他社にはない独自の蓄電池を生み出しています。

ポイント2:太陽光発電システムと直接接続を行う

太陽光や蓄電池をよく知っている人であればこそ、意味が分からないかと思います。
太陽光発電は、世間一般には「太陽光発電システム」と言われますが「システム」というのがミソです。
一般的に太陽光パネルで作った電気は、住宅でそのまま使うことができません。なぜなら住宅で家電製品などを使う時の電気は「交流(AC)」、それに対して太陽光パネルで作った電気は「直流(DC)」です。
電気の周波が違うのでその変換、または発電が天気によって上下するためその調整としてパワーコンディショナーという機械が絶対的に必要となります。

このほぼ絶対的な法則を無くしたのが、こちらのコネックスの蓄電池システムです。

リチウムイオン蓄電池への充電は、基本的には直流で受け取るため、理論上はパワコンを飛ばしただけに思えるかもしれませんが、調整機能や住宅側へ供給する際に変換する必要性があるため、パワコン機能を備えた蓄電池システムと言えます。

ポイント3:非系統連携タイプであること

太陽光発電は基本的に「設備認定」という申請を国に提出して、発電設備としての認定をもらって売電の権利が発生します。
この設備認定は、申請から数か月~長いと半年以上許可が下りない申請で有名ですが、コネックスの蓄電池は、この申請が不要、という珍しいシステムです。

太陽光発電システムと連携する場合は、自己消費を行うことを前提としており、このコネックスの蓄電池を通しては売電を行いません。
そのためパワコン1台での単独の太陽光発電システム一式とは別に、単独で太陽光パネル+コネックスの蓄電池という形で構成した場合は、電気系統と連携していない単独システムとなるため、押し上げの対象にもならず売電価格に影響も出ません。(2018年度以前の設備認定の方)

太陽光発電の面倒な部分である、導入の際の申請事案が省けることは業界からすれば画期的な話ではありますが、コネックスの蓄電池に接続している太陽光パネルで発電した電気は売電は行えなくなりますので、その辺りはご理解の上導入する必要があります。

ただ、売電金額が2019年11月以降、順次従来の売電金額の約6分の1程度に下がってしまう方が多い方からすれば、選択肢の1つとしてなり得るのではないでしょうか。

蓄電池システムCT2N/CT3の実際に使い方と運転について

まず実際の使い方は、基本的には全て自動で運転を行ってくれるため、難しい操作も必要なく操作できるようにもなっていません。
特にCT2Nについては、リモコンもなくシンプルな作りになっております。CT3については宅内表示機がありますが、異常状態の検知等を行うものであり、複雑な操作は不要です。

そして、運転は自動で行ってくれますが、その運転方法をご紹介します。

1日に最大2買いの充放電が可能となっています。1日のスケジュールとしては、

  1. 安価な深夜電力で蓄電を行う
  2. 朝方に蓄電池から放電を行う
  3. 太陽光の余剰電力があれば、蓄電を行う
  4. 夕方~夜は、蓄電池から放電を行う

という形で、安価な深夜電力や太陽光発電の電気を有効的に活用して、高い時間帯の電気をできるだけ買わないように運転させて、経済的なメリットを生み出します。

そして停電時については、当然蓄電池からの電気を使うことができます。
容量が4kWhとなっており、以下の家電製品を約7時間使用可能との試算が出ています。

  • 照明:60W
  • テレビ:100W
  • 冷蔵庫:200W
  • パソコン:30W
  • スマートフォン:15W

合計で約400W使用で約7時間の電力使用が可能です。

また最大出力は100Vの1500Wまでの使用可能ですので、IHや大規模のエアコン等は使用できませんが、非常時の家庭用蓄電池としては十分な使用電力かと思います。

保証について

保証は蓄電システム本体を10年間の保証となっています。
ただしコネックスの蓄電池は、よく大手メーカーである初期実効の何パーセントか、という保証値はありません。

住宅用蓄電システムCTシリーズのスペックと価格

  • 想定設置場所:屋外想定
  • 動作環境:-30度~40度
  • 蓄電池形式:BIND Battery
  • 電池容量:4kWh ※変換効率等は考慮されておりません
    ※初期実行容量の記載はカタログ等になし
  • 外形寸法:幅650mm×高さ900mm×奥行300mm
  • 定格出力:1500W
  • 充電時間:6時間
  • 重量:110kg
  • 定価
    BB0040CT2N:2,260,000円(税抜)
    BB0040CT3:2,300,000円(税抜)

非常用モバイル蓄電システム

家庭用蓄電池とは異なり、完全に独立した形の言わば大きなモバイルバッテリーです

サイズも比較的コンパクトに抑えられており、屋内設置想定としては安心な設計になっています。また工事不要であることや、キャスターが付いていることで移動もスムーズに行えます。
そしてコネックスならでは、先ほど紹介したBIND Batteryの技術をこちらの非常用モバイル蓄電システムにも採用しており、その高い安全性や、積極的なBCP(Business Continuity Planの略で事業継続計画と和訳される)を搭載していることから医療機関などでも採用されているシステムになります。

また電池容量は4kWhと最低限の容量になっておりますが、災害本部や特に医療機関からの採用が多い理由としては、このBCPとしての機能が挙げられます。

一般的な住宅用蓄電池システムは、停電したと同時に一旦電気が切断されます。その後数秒間~10秒程度のブランクがありそこから復旧が始まります。

医療機関では、電気が一瞬でも切断されると命にかかわることもあるため、電気の一瞬でも遮断されることは許されない状態ですが、このコネックスのモバイル蓄電システムは、こういった医療機関のバックアップ電源として採用されています。

製品によりますが、品番によって対応できる範囲が異なってきます。

品番ごとでのカバーできる医療機器など

BB0040PE2

照明~デスクトップパソコン、各種OA機器をカバーできるものです。
一部輸血ポンプや薬品保温庫等にも接続ができますが、要確認が必要です。

BB0040PE3

上記のBB0040PE2で要確認だった輸血ポンプ等に加えて、人工呼吸器や新生児保育器等までしっかりカバーができる機種になっています。

BB0040PE4

こちらの品番は、上記2品番でカバーできる範囲に加えてディープフリーザー(血液などの冷凍保存)や業務用複合機をカバーできる100Vで電力供給を受けている機器はほぼ全てバックアップできるシステムになっています。
上記のようにバックアップする機種に応じて、機種が3つ選択できるところも良いところです。

※カタログ上では、生命維持に係る医療機器はUPS機器を介しての接続をおすすめしています

保証について

保証は蓄電システム本体を10年間の保証となっています。
ただしコネックスの蓄電池は、よく大手メーカーである初期実効の何パーセントか、という保証値はありません。

非常用モバイル蓄電システムのスペックと価格

BB0040PE2

  • 想定設置場所:屋内
  • 蓄電容量:4kWh
  • 蓄電池様式:BIND Battery
  • 外形寸法:幅400×高さ595mm×奥行650mm(キャスター部含む)
  • 重量:約100kg
  • 定格出力:1500W
  • 充電時間:55時間以内
  • 定価:1,000,000円(税抜)

BB0040PE3

  • 想定設置場所:屋内
  • 蓄電容量:4kWh
  • 蓄電池様式:BIND Battery
  • 外形寸法:幅400×高さ595mm×奥行650mm(キャスター部含む)
  • 重量:約135kg
  • 定格出力:1500W※誘導負荷対応 サージ電流40Aまで
  • 充電時間:55時間以内
  • 定価:1,250,000円(税抜)

BB0040PE4

  • 想定設置場所:屋内
  • 蓄電容量:4kWh
  • 蓄電池様式:BIND Battery
  • 外形寸法:幅400×高さ595mm×奥行650mm(キャスター部含む)
  • 重量:約140kg
  • 定格出力:1500W※誘導負荷対応 サージ電流60Aまで
  • 充電時間:16時間以内
  • 定価:1,500,000円(税抜)